REPORT
レポート
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大学選手権セカンドステージ第2戦・福岡工業大学
2012/12/18
『九州の地で勢いを増す勝利!』
12月16日(日)・レベルファイブスタジアム
○帝京大学(勝ち点15)116-0福岡工業大学(勝ち点0)●
《帝京大学》
[FW]①森川 ②泉 ③猿渡⇒古賀 ④小瀧 ⑤マニング⇒木下 ⑥イラウア⇒河口⑦松永(浩)⇒坂手 ⑧李
[BK]⑨天野 ⑩中村⇒森谷 ⑪菅谷 ⑫荒井(基)⇒徳富⇒流 ⑬権 ⑭小野(寛) ⑮竹田
《福岡工業大学》※先発のみ
[FW]①松波 ②山本 ③大神 ④中島 ⑤関屋 ⑥川久保 ⑦下川 ⑧前田
[BK]⑨田代 ⑩中村 ⑪日高 ⑫千々和 ⑬丸野 ⑭後藤 ⑮福島
【前半】
セカンドフェーズ第2戦は、昨年度と同じく福岡工大との対戦。
キックオフ直前、帝京ロッカールーム。いつも同様に厳しい表情で試合に備える選手たち。
『チャレンジ、チャレンジ!』。
誰からともなく声がかけられる。
キャプテン泉を中心に円陣を組みスイッチを入れ、いよいよピッチに飛び出していく。
遠く離れた博多の地での大切な一戦。
この日メンバーに名を列ねた九州にゆかりのある9名(リザーブ含む)のプレーを中心に、ゲームを追っていく。
SO中村のキックオフで幕が開ける。
先陣を切ったのはCTB荒井(基・小倉高校)。5分。スクラムを起点にBK展開すると、その荒井(基)が絶妙なコース取りでWTB菅谷を余らせてトライを奪取。12対0とリードを広げる。
荒井(基)は昨シーズンまではややケガに悩まされてきたが、ラストシーズンで堂々のプレーを披露。3つ下のSH康植を献身的に気遣うなど、精神的な充実も見られる。そんな彼が導き出したトライであった。
このトライでエンジン全開となる帝京。10分にはラインアウトからSO中村(鹿児島実)が真っ向勝負に打って出て加点。中村は日本代表スコッドに選出されたことで飛躍的に成長したが、彼もピッチ外でもグングン成長。マスコミ・関係者等周囲に対するその立ち振る舞いぶりは、昨年度の主将・森田の後継者としても頼もしい限りだ。
続いて14分にはWTB小野(寛・東福岡)が快足を見せる。FWがクイックスローインからつなぎにつないだ後、ゴールラインを駆け抜ける。小野は後半にもトライを叩き出したが、彼の最大のウリは“常に出し切る”全力プレー。いかに点差が離れても中央に回りこんでトライするなど、貪欲なまでの姿勢はチームの鏡。ハーフタイムでも、『ミスしてもイライラせんと、チャレンジし続けよう』と周囲を落ち着かせるなど、チームの兄貴的存在として手腕を発揮している。
さらに15分には、BKのユーティリティプレーヤー・CTB徳富(佐賀工)が投入され、BKの安定感は増す。小野同様常に全力プレーゆえ、負傷でハーフタイムに交替を余儀なくされたが、今後も貴重な戦力として、またムードメーカーとして存在感を示すはずだ。
その後も福岡工大の果敢なタックルにもブレることなく攻め抜いた帝京。前半は、結局9トライを奪い57対0でハーフタイムを迎えることとなった。
【後半】
ハーフタイム。それぞれにチェックポイントを確認しあい、後半戦に向けた準備を整える。
「DFだけでなく、アタックでもしっかりチェイスしていこう。自分たちからテンポを作っていこう」。NO8李が冷静にFW陣に指示を与える。
SH天野とSO中村は今後も見据え、コミュニケーションを綿密に図っている。
「BKが余っているケースが多かったけど、しっかりストレートランをしてDFを切っていこう」。岩出監督はCTB権に諭すように投げかける。
残り40分。どこまでチャレンジできるか。帝京に再びスイッチが入る。
まずは後半のしょっぱなから投入されたSH流(荒尾)が、絶妙な手綱さばきでFW陣にリズムを作り出す。今季、対抗戦の序盤からチームのカンフル剤となった流。ルーキーイヤーの昨年度は、自ら率先してレギュラー陣のサポートに奔走していた姿が脳裏に焼き付いている。
そんな流のリードで、さらにテンポアップに成功する帝京フィフティーン。
勢いの増したFW陣、中でもPR猿渡(荒尾)は地道なサポートに低空タックルにと脇を固める。
BKも負けじと、岩出監督の指示を権が忠実に体現。馬力を活かしたストレートランで相手DFを引き裂くと、さらに後半10分から出場のPR古賀(佐賀工)がスクラムで、モールで、強烈な圧力をかけ続ける。
同じく10分からピッチに入ったLO木下(佐賀工)も持ち前の縦突破を前面に出し、相手ゴール前に迫る。次々と素早いフォローから得点を重ねる帝京。選手たちのその表情には、一点の曇りも見られない。
そして、最後を締めたのはLOの小瀧(鹿児島実)。その期待の高さゆえ、岩出監督からの要求レベルは決して優しいものではないが、ジュニア選手権決勝以降、とりわけしつこいDFで猛アピール。この試合でも相手の足が止まった30分過ぎには、素早い寄りから2トライを奪取。サイズに違わぬ存在感の大きさを見せ付け、後半のラストを締め括った。
終わってみれば後半も9トライを追加し116対0での勝利となった。
そして、そのスコア以上に印象的だったのはピッチから聞こえてくる掛け声であった。
「両手、両手!」。
「チャレンジャーやぞ」。
「東京に残っている120人の分も、恥ずかしいプレーできひんやろ」。
プレーが途切れるたびに声をかけ合う光景は、まさに圧巻であった。
『部員たちには、学生スポーツの原点をいつも忘れてはいけないと話しています。勝ち負けはもちろん大切ですが、それ以上に忘れてはいけないものが学生のスポーツにはありますので…』。
試合直後の共同記者会見で監督が発したコメントを、十二分に表現した。そんな80分間であった。
【前後半得点経過】
http://www.rugby-japan.jp/national/score/score7184.html
「ここまでチームとして積み重ねてきたことに対して、しっかりチャレンジできるかをテーマとして、この試合に臨みました。そういう意味では細かな修正点は出ましたが、いいチャレンジができたのではないかと思います。福岡工大さんとは2年連続での対戦となりましたが、とても果敢に攻めてこられましたので、我々にとっても勉強させていただいた点は、多かったです。
ゲームプランを遂行すること。また、痛いプレーしんどいプレーを厭わない、軽いプレーをしないことを注意して臨みましたが、その点でも及第点は与えられるのではないでしょうか。東京には多くの部員を残してきましたが、彼らの分も精一杯のプレーをすることをみんなで約束してチャレンジしました。今後も皆で積み上げてきたものをより高めていく努力をしていきたいと思います。
最後になりますが、福岡工業大学さん、九州ラグビー協会の皆様、そして九州全土より応援に駆けつけていただいた多くの方々に、この場を借りて御礼を申し上げます。ありがとうございました。」
■キャプテン・HO泉敬(4年)
「1週間練習で取り組んできたこと、自分たちがやるべきことをいかに実行するかを考えて試合に臨みました。結果的に、攻守両面で良い部分も良くない部分も出たのですが、全体的に集中力、スイッチを切らさずに戦えたのではないかと思います。そして、福岡工業大学さんのひたむきな最後まであきらめないプレーからも、多くのことを学びましたので、これからの戦いにも活かしていきたいと思います。」
■SH天野寿紀(4年)
「逃げない、サボらない、成長できるゲームにする。チームとしてその3点を意識して臨みました。より厳しい試合と同じモチベーションで戦えたのでいいゲームだったと思います。今後もやるべきことをより明確にして、結果はもちろん、4年生は3年生以下に対して、今後につながる『何か』を残してあげられる28日間にしたいと思います。」
■WTB菅谷優(4年)
「今日はいいボールを供給してもらって4トライ取れましたので、最低限の役目は果たせましたが、DFでのコミュニケーションなど課題も残りました。今後も試合に出させていただいたら、よりポジティブにアグレッシブにいきたいと思います。決勝まであと28日。勝って終わるために何が必要かしっかり考え、チーム一丸となってチャレンジしていくだけです。」
■FL河口駿(2年)
「今シーズンの初めての試合でしたが、インパクトプレーヤーとしてチームの力になりたいと思ってプレーしました。DFでもとにかく一つ一つを大切にプレーしたつもりです。今後はもっともっとフィットネスを上げて、目標に向かって、チームを下から盛り上げていきたいと思います。」
■LO木下修一(4年)
「監督には『とにかく思い切ってプレーしよう』といって送り出していただきました。そういう意味では、アタック面で少しは貢献できたかなと思います。決勝まであと3試合。4年生がもっともっとチームをリードして、チーム全体で乗っていきたいと思います。」
《 PICK UP PLAYERS ! 》
PR猿渡康雄(4年生)
YASUO SARUWATARI
1990年月日生まれ
経済学部経済学科
荒尾高校出身
身長182㎝/体重117kg
■今日はどのような気持ちで試合に臨んだのでしょうか。
「公式戦は初めての出場でしたので、とにかくすべて出し切ることを考えていました」
■試合前のテーマのようなものはあったのでしょうか。
「セットプレー、DFでプレッシャーをかけ続けることと、いいボールをBKに供給することを考えていました」
■自身のプレーを総括していかがでしょうか。
「プレッシャーをかけるという部分では、まずまずできたかなと思います。今後はさらにスクラムの精度、具体的には体を浮かせない、ヒットスピード、低さ、足をかく、8人で組む。基本的な部分を徹底したいと思います」
■今後に向けて抱負を聞かせてください。
「うちのPR陣はいい選手がたくさんいますが、何が何でも試合に出られるようにこのチャンスをものにしていきたいです。試合に出していただいたら、その代表としたみんなの想いも背負って、死ぬ気でプレーしたいと思います」
熊本出身とあって、この日のゲームには御両親がかけつけた猿渡。その話題に触れると人懐っこい笑顔で「帝京に入って初めて生で観戦してもらえたので、少しは恩返しというか親孝行ができたかなと思います」と思いの丈を聞かせてくれた。彼がラグビーから学んだことは、「仲間の大切さ」そして「目標に向かって取り組む中で、辛いときも含め、その過程を楽しむこと」だ。
そんな彼にはもう一度。いや何度でも、親孝行、そして仲間への恩返しをしてほしい。
《 NEXT MATCH ! 》
大学選手権セカンドステージ第3戦 対立命館大学(http://www.ritsumeirugby.com/)
12月23日(日)秩父宮ラグビー場 12時キックオフ
[立命館大学の直近5戦]
11月 4日 ●20-24 天理大学(関西大学リーグ)
11月10日 ○24-21 同志社大学(関西大学リーグ)
11月24日 ○34ー15 大阪体育大学(関西大学リーグ)
12月 9日 ○43-12 福岡工業大学(大学選手権セカンドステージ)
12月16日 ○25-19 拓殖大学(大学選手権セカンドステージ)
(文・写真/TIR●L)
12月16日(日)・レベルファイブスタジアム
○帝京大学(勝ち点15)116-0福岡工業大学(勝ち点0)●
《帝京大学》
[FW]①森川 ②泉 ③猿渡⇒古賀 ④小瀧 ⑤マニング⇒木下 ⑥イラウア⇒河口⑦松永(浩)⇒坂手 ⑧李
[BK]⑨天野 ⑩中村⇒森谷 ⑪菅谷 ⑫荒井(基)⇒徳富⇒流 ⑬権 ⑭小野(寛) ⑮竹田
《福岡工業大学》※先発のみ
[FW]①松波 ②山本 ③大神 ④中島 ⑤関屋 ⑥川久保 ⑦下川 ⑧前田
[BK]⑨田代 ⑩中村 ⑪日高 ⑫千々和 ⑬丸野 ⑭後藤 ⑮福島
【前半】
セカンドフェーズ第2戦は、昨年度と同じく福岡工大との対戦。
キックオフ直前、帝京ロッカールーム。いつも同様に厳しい表情で試合に備える選手たち。
『チャレンジ、チャレンジ!』。
誰からともなく声がかけられる。
キャプテン泉を中心に円陣を組みスイッチを入れ、いよいよピッチに飛び出していく。
遠く離れた博多の地での大切な一戦。
この日メンバーに名を列ねた九州にゆかりのある9名(リザーブ含む)のプレーを中心に、ゲームを追っていく。
SO中村のキックオフで幕が開ける。
先陣を切ったのはCTB荒井(基・小倉高校)。5分。スクラムを起点にBK展開すると、その荒井(基)が絶妙なコース取りでWTB菅谷を余らせてトライを奪取。12対0とリードを広げる。
荒井(基)は昨シーズンまではややケガに悩まされてきたが、ラストシーズンで堂々のプレーを披露。3つ下のSH康植を献身的に気遣うなど、精神的な充実も見られる。そんな彼が導き出したトライであった。
このトライでエンジン全開となる帝京。10分にはラインアウトからSO中村(鹿児島実)が真っ向勝負に打って出て加点。中村は日本代表スコッドに選出されたことで飛躍的に成長したが、彼もピッチ外でもグングン成長。マスコミ・関係者等周囲に対するその立ち振る舞いぶりは、昨年度の主将・森田の後継者としても頼もしい限りだ。
続いて14分にはWTB小野(寛・東福岡)が快足を見せる。FWがクイックスローインからつなぎにつないだ後、ゴールラインを駆け抜ける。小野は後半にもトライを叩き出したが、彼の最大のウリは“常に出し切る”全力プレー。いかに点差が離れても中央に回りこんでトライするなど、貪欲なまでの姿勢はチームの鏡。ハーフタイムでも、『ミスしてもイライラせんと、チャレンジし続けよう』と周囲を落ち着かせるなど、チームの兄貴的存在として手腕を発揮している。
さらに15分には、BKのユーティリティプレーヤー・CTB徳富(佐賀工)が投入され、BKの安定感は増す。小野同様常に全力プレーゆえ、負傷でハーフタイムに交替を余儀なくされたが、今後も貴重な戦力として、またムードメーカーとして存在感を示すはずだ。
その後も福岡工大の果敢なタックルにもブレることなく攻め抜いた帝京。前半は、結局9トライを奪い57対0でハーフタイムを迎えることとなった。
【後半】
ハーフタイム。それぞれにチェックポイントを確認しあい、後半戦に向けた準備を整える。
「DFだけでなく、アタックでもしっかりチェイスしていこう。自分たちからテンポを作っていこう」。NO8李が冷静にFW陣に指示を与える。
SH天野とSO中村は今後も見据え、コミュニケーションを綿密に図っている。
「BKが余っているケースが多かったけど、しっかりストレートランをしてDFを切っていこう」。岩出監督はCTB権に諭すように投げかける。
残り40分。どこまでチャレンジできるか。帝京に再びスイッチが入る。
まずは後半のしょっぱなから投入されたSH流(荒尾)が、絶妙な手綱さばきでFW陣にリズムを作り出す。今季、対抗戦の序盤からチームのカンフル剤となった流。ルーキーイヤーの昨年度は、自ら率先してレギュラー陣のサポートに奔走していた姿が脳裏に焼き付いている。
そんな流のリードで、さらにテンポアップに成功する帝京フィフティーン。
勢いの増したFW陣、中でもPR猿渡(荒尾)は地道なサポートに低空タックルにと脇を固める。
BKも負けじと、岩出監督の指示を権が忠実に体現。馬力を活かしたストレートランで相手DFを引き裂くと、さらに後半10分から出場のPR古賀(佐賀工)がスクラムで、モールで、強烈な圧力をかけ続ける。
同じく10分からピッチに入ったLO木下(佐賀工)も持ち前の縦突破を前面に出し、相手ゴール前に迫る。次々と素早いフォローから得点を重ねる帝京。選手たちのその表情には、一点の曇りも見られない。
そして、最後を締めたのはLOの小瀧(鹿児島実)。その期待の高さゆえ、岩出監督からの要求レベルは決して優しいものではないが、ジュニア選手権決勝以降、とりわけしつこいDFで猛アピール。この試合でも相手の足が止まった30分過ぎには、素早い寄りから2トライを奪取。サイズに違わぬ存在感の大きさを見せ付け、後半のラストを締め括った。
終わってみれば後半も9トライを追加し116対0での勝利となった。
そして、そのスコア以上に印象的だったのはピッチから聞こえてくる掛け声であった。
「両手、両手!」。
「チャレンジャーやぞ」。
「東京に残っている120人の分も、恥ずかしいプレーできひんやろ」。
プレーが途切れるたびに声をかけ合う光景は、まさに圧巻であった。
『部員たちには、学生スポーツの原点をいつも忘れてはいけないと話しています。勝ち負けはもちろん大切ですが、それ以上に忘れてはいけないものが学生のスポーツにはありますので…』。
試合直後の共同記者会見で監督が発したコメントを、十二分に表現した。そんな80分間であった。
【前後半得点経過】
http://www.rugby-japan.jp/national/score/score7184.html
《 AFTER MATCH SAY 》
■岩出雅之監督「ここまでチームとして積み重ねてきたことに対して、しっかりチャレンジできるかをテーマとして、この試合に臨みました。そういう意味では細かな修正点は出ましたが、いいチャレンジができたのではないかと思います。福岡工大さんとは2年連続での対戦となりましたが、とても果敢に攻めてこられましたので、我々にとっても勉強させていただいた点は、多かったです。
ゲームプランを遂行すること。また、痛いプレーしんどいプレーを厭わない、軽いプレーをしないことを注意して臨みましたが、その点でも及第点は与えられるのではないでしょうか。東京には多くの部員を残してきましたが、彼らの分も精一杯のプレーをすることをみんなで約束してチャレンジしました。今後も皆で積み上げてきたものをより高めていく努力をしていきたいと思います。
最後になりますが、福岡工業大学さん、九州ラグビー協会の皆様、そして九州全土より応援に駆けつけていただいた多くの方々に、この場を借りて御礼を申し上げます。ありがとうございました。」
■キャプテン・HO泉敬(4年)
「1週間練習で取り組んできたこと、自分たちがやるべきことをいかに実行するかを考えて試合に臨みました。結果的に、攻守両面で良い部分も良くない部分も出たのですが、全体的に集中力、スイッチを切らさずに戦えたのではないかと思います。そして、福岡工業大学さんのひたむきな最後まであきらめないプレーからも、多くのことを学びましたので、これからの戦いにも活かしていきたいと思います。」
■SH天野寿紀(4年)
「逃げない、サボらない、成長できるゲームにする。チームとしてその3点を意識して臨みました。より厳しい試合と同じモチベーションで戦えたのでいいゲームだったと思います。今後もやるべきことをより明確にして、結果はもちろん、4年生は3年生以下に対して、今後につながる『何か』を残してあげられる28日間にしたいと思います。」
■WTB菅谷優(4年)
「今日はいいボールを供給してもらって4トライ取れましたので、最低限の役目は果たせましたが、DFでのコミュニケーションなど課題も残りました。今後も試合に出させていただいたら、よりポジティブにアグレッシブにいきたいと思います。決勝まであと28日。勝って終わるために何が必要かしっかり考え、チーム一丸となってチャレンジしていくだけです。」
■FL河口駿(2年)
「今シーズンの初めての試合でしたが、インパクトプレーヤーとしてチームの力になりたいと思ってプレーしました。DFでもとにかく一つ一つを大切にプレーしたつもりです。今後はもっともっとフィットネスを上げて、目標に向かって、チームを下から盛り上げていきたいと思います。」
■LO木下修一(4年)
「監督には『とにかく思い切ってプレーしよう』といって送り出していただきました。そういう意味では、アタック面で少しは貢献できたかなと思います。決勝まであと3試合。4年生がもっともっとチームをリードして、チーム全体で乗っていきたいと思います。」
《 PICK UP PLAYERS ! 》
PR猿渡康雄(4年生)
YASUO SARUWATARI
1990年月日生まれ
経済学部経済学科
荒尾高校出身
身長182㎝/体重117kg
■今日はどのような気持ちで試合に臨んだのでしょうか。
「公式戦は初めての出場でしたので、とにかくすべて出し切ることを考えていました」
■試合前のテーマのようなものはあったのでしょうか。
「セットプレー、DFでプレッシャーをかけ続けることと、いいボールをBKに供給することを考えていました」
■自身のプレーを総括していかがでしょうか。
「プレッシャーをかけるという部分では、まずまずできたかなと思います。今後はさらにスクラムの精度、具体的には体を浮かせない、ヒットスピード、低さ、足をかく、8人で組む。基本的な部分を徹底したいと思います」
■今後に向けて抱負を聞かせてください。
「うちのPR陣はいい選手がたくさんいますが、何が何でも試合に出られるようにこのチャンスをものにしていきたいです。試合に出していただいたら、その代表としたみんなの想いも背負って、死ぬ気でプレーしたいと思います」
熊本出身とあって、この日のゲームには御両親がかけつけた猿渡。その話題に触れると人懐っこい笑顔で「帝京に入って初めて生で観戦してもらえたので、少しは恩返しというか親孝行ができたかなと思います」と思いの丈を聞かせてくれた。彼がラグビーから学んだことは、「仲間の大切さ」そして「目標に向かって取り組む中で、辛いときも含め、その過程を楽しむこと」だ。
そんな彼にはもう一度。いや何度でも、親孝行、そして仲間への恩返しをしてほしい。
《 NEXT MATCH ! 》
大学選手権セカンドステージ第3戦 対立命館大学(http://www.ritsumeirugby.com/)
12月23日(日)秩父宮ラグビー場 12時キックオフ
[立命館大学の直近5戦]
11月 4日 ●20-24 天理大学(関西大学リーグ)
11月10日 ○24-21 同志社大学(関西大学リーグ)
11月24日 ○34ー15 大阪体育大学(関西大学リーグ)
12月 9日 ○43-12 福岡工業大学(大学選手権セカンドステージ)
12月16日 ○25-19 拓殖大学(大学選手権セカンドステージ)
(文・写真/TIR●L)
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