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第42回京都ラグビー祭 同志社大学戦
2013/05/27
「第42回京都ラグビー祭 対同志社大学戦」
《帝京大学》
【後半】【得点経過】
《 BRIEF REVIEW 》
帝京ラグビー部としては初の京都遠征。蒸し暑さやスタンドの声援など、いろいろな意味でアウェイな状況の中、しっかりと80分間戦い抜いた。キャプテン中村はチームに合流して間がない状況だったが、そんなブランクはまったく感じさせず、チームとしての一体感を見せた。HO坂手、LO小瀧、FL杉永、CTB権らが体を張ってタックルし、スタンドを沸かせたが、失点の場面など反省点も出た一戦だった。
言葉の端々から「4年生としての自覚」を感じさせてくれる。しかも、誰かに言われてやっているのではなく、自主的、自発的に言動に現れている。プレーの面でも激しさを前面に出して、みんなを引っ張っていこうという自覚が強い。今後の成長次第では、日本代表キャップを持つ坪井秀龍選手のような、試合の流れを変えられる選手になれる力を十分に備えている。秋には貴重な戦力となっていることを期待しよう。
《 COLUMN 》
《 NEXT MATCH 》
(文/写真・木村俊太)
5月26日(日)・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場
○帝京大学 53-26 同志社大学●
《帝京大学》
[FW]
(1)森川 (2)坂手 (3)東恩納⇒高田 (4)小瀧⇒飯野 (5)町野 (6)大和田⇒亀井 (7)杉永 (8)李 ⇒竹井(勝)
[BK]
(9)流⇒荒井 (10)中村 (11)磯田 (12)野田 (13)権⇒前原 (14)木崎⇒別所 (15)森谷
《同志社大学》※先発のみ
[FW]
(1)北川 (2)安井 (3)才田 (4)山田 (5)冨田 (6)土井 (7)清水 (8)田淵
[BK]
(9)岩村 (10)渡邉 (11)宮島 (12)木村 (13)林 (14)吉澤 (15)藤本
【前半】【得点経過】
【前半】【得点経過】
【4分】帝5-0同
自陣からSO中村が抜け出し、大きく前進。WTB磯田へとパスが渡り、磯田が走 り切ってトライ。
【8分】帝12-0同
FB森谷が仕掛けて前進。つかまるも、SH流からPR森川へと渡り、抜け出して トライ。ゴール成功。
【14分】帝12-7同
相手ボールのスクラムから展開され、CTBに走られ、トライを奪われる。
【18分】帝19-7同
FW-BKで前進。ゴール前のラックからFB森谷が拾って、飛び込んでトライ。ゴール成功。
【35分】帝24-7同
マイボールのラインアウトから展開。後ろから走り込んできたCTB野田へ、SO中村から絶妙なタイミングでパス。
野田が抜け出し、そのまま走り切ってトライ。
野田が抜け出し、そのまま走り切ってトライ。
【後半】【得点経過】
【4分】帝29-7同
こぼれ球をSH流が拾って、展開。WTB磯田へと渡り、抜け出し、走り切ってトライ。
【10分】帝34-7同
FW-BKでつないで、ラックからのボールをSO中村が大外のWTB木崎へとパス。木崎がそのまま走り切ってトライ。
【16分】帝34-14同
相手ボールのスクラムから展開され、つながれてトライを奪われる。
【25分】帝41-14同
HO坂手が抜け出して前進。さらにつないでゴール前へ。ラックからSH荒井-SO 中村と渡り、中村が仕掛けて前進。
そのまま飛び込んでトライ。ゴール成功。
そのまま飛び込んでトライ。ゴール成功。
【29分】帝46-14同
相手ボールを奪って展開。ゴール前のラックから、SO荒井-SO中村-CTB権と渡り、権が飛び込んでトライ。
【34分】帝53-14同
SO中村が相手の展開するパスをインターセプト。自陣からそのまま走り切ってトライ。ゴール成功。
【40分】帝53-19同
展開され、抜かれて、トライを奪われる。
【43分】帝53-26同
パスカットされ、キックされたボールを拾われ、トライを奪われる。
《 BRIEF REVIEW 》
帝京ラグビー部としては初の京都遠征。蒸し暑さやスタンドの声援など、いろいろな意味でアウェイな状況の中、しっかりと80分間戦い抜いた。キャプテン中村はチームに合流して間がない状況だったが、そんなブランクはまったく感じさせず、チームとしての一体感を見せた。HO坂手、LO小瀧、FL杉永、CTB権らが体を張ってタックルし、スタンドを沸かせたが、失点の場面など反省点も出た一戦だった。
《 AFTER MATCH SAY 》
■岩出雅之監
「まずは、本日、招待試合にお招きいただき、緊張した空気の中、秋、冬を見据えた経験ができたことに関しまして、京都府ラグビー協会、関西ラグビー協会、ならびに同志社大学ラグビー部の方々に感謝申し上げます。内容に関しましては、秋、冬を見据えたとき、今日はまだまだいろいろと甘い部分が出てしまったと思います。昨日、春季大会という公式戦がありましたが、昨日のゲームよりも今日のゲームの方が反省点が多いと思っています。ちょっとしたコミュニケーションや動き方そのものもうまく噛み合っておらず、久しぶりに合流した選手も何人かいたということを差し引いても、反省点が見つかったゲームになりました。今後、われわれがより成長するか、同志社大学さんがより成長されるか、ともに成長するか、あるいはともにそのままか、その成果は秋、冬にお見せできることと思います。同志社大学さんと大学選手権で再びお会いするときには、もっともっと厳しいゲームができるように頑張っていきたいと思います。学生たちには、勝利したことで反省点をぼやけさせることなく、今日の試合からより多くの反省点を導き出し、今後の成長につなげていってほしいと思います。」
■キャプテン・SO中村亮土(4年)
「今日のやりたいこと、やるべきことはみんなで理解していたつもりなのですが、体力、技術がそれについてこなかったところがあって、練習してきたことができたところとできなかったところがありました。特に相手に対応していくという部分でまだできていないところがあったので、そこは今後修正していきたいです。ハンドリングミスが多かったのは、暑くて汗ですべったということもありますが、もっとボールを大事にするという意識を高めることでミスは最小限にできるので、その意識を全員で高めていきたいです。この暑さの中、80分間やれたのはいい経験になりましたが、チームとしても個人としても、どんな状況でも80分間やり切れる体力をしっかりとつけていきたいと思います。また、今日は京都という地で、こんなにたくさんの方々の前でプレーができたことをうれしく思います。ありがとうございました。」
■前に出るアタックとディフェンスで激しさを発揮した・HO坂手淳史(2年)
「今日はこの京都という僕の生まれ育ったところ、ラグビーで成長させてもらったところに帰ってきてプレーできるうれしさを噛みしめながら、試合に臨みました。プレーとしては、いいところもありましたが、改善すべきところも見えた試合になりました。チームには久しぶりの合流でしたが、チームとしての形の部分が自分自身まだわかっていないところがありました。でも、そこはもともと織り込み済みなので、自分のできることだけをしっかりやろうと思い、そこはある程度、できたかなと思っています。時間はまだまだあるので、チームにフィットして、もっといいプレーができるように頑張ります。」
■いい位置に走り込み、パスを受け、トライを奪取した・WTB木崎翼(3年)
「地元である京都の地でプレーできたことは、すごくうれしかったです。ただ、個人的にはあまり納得のいくプレーができず、悔しいです。帰ったら、しっかりと試合の反省をして、自分の成長に生かしたいと思います。特に自分は積極性が足りず、周りに頼ってしまったところがあったので、そこは改善したいです。自分はいつも15分の1の自分の役割は何かと考えて試合に臨んでいるのですが、今日はその役割があまり果たせなかったと思うので、Aチームにフィットして、貢献できるように努力していきたいと思います。」
《 PICK UP PLAYERS 》
上級生としての自覚をもって激しいプレーで体を張る
PR 高田和輝(4年)
TAKADA KAZUKI
1991年12月27日生まれ
経済学部経営学科
明治大学付属中野高校出身
身長165cm/体重104Kg
■昨日の百草グラウンドでのゲームに出て、今日も西京極のゲームに出ていますが、前から決まっていたことなのでしょうか。
「いえ。昨日の試合の出来次第でということで、急遽、京都に行くことになりました。」
■昨日のプレーがよかったので、今日、ここにいるわけですね。
「いやあ、どうでしょうか(笑)。ゲームの流れを変えられるほどの選手にはまだなっていないですね。タックルやスクラムでゲームの流れを変えて、信頼される選手になりたいです。」
■今日のゲームを振り返って、感想を聞かせてください。
「自分の持ち味はスクラムとタックルなので、そこで勝負しようと思って臨みました。最初のスクラムはいいプレッシャーをかけられたと思うのですが、その後は相手につきあってしまうような形になってしまったので、そこは反省点です。タックルは、相手をよく見ることができ、いいコミュニケーションも取れました。」
■スクラムは組んでみてどう感じましたか。
「同志社さんはスクラムが強いと聞いていたのですが、こちらが8人でまとまって組めれば、問題ないと思います。」
■今、一番心掛けていることはどんなことでしょうか。
「4年生として、周りの下級生たちとコミュニケーションを取るということもそうですし、自分のことだけでなく、チームのために何ができるかということを考えています。また、プレーの面では、坪井さん(現・中国電力の坪井秀龍選手)のようなインパクトのあるプレーヤーになりたいと思っているので、坪井さんのようにチームに信頼される人になりたいです。」
■今後への意気込みを聞かせてください。
「来週は、豊田自動織機戦ですが、社会人相手に自分たちがどれだけできるか楽しみです。社会人相手にしっかりと体を張ること、気持ちで負けないこと、受けに回らず、自分たちから仕掛けていって前に出るようなプレーをしたいと思っています。」
《 COLUMN 》
―4年力―
帝京大学ラグビー部では、毎年のように「4年力」という話題が出ます。4年生の力がチームに力を与え、最後の最後に勝ち切る原動力となってきました。これは試合に出ている4年生だけではありません。練習相手としての4年生や日頃の生活の手本となる4年生など、すべての4年生の力が結集されたものが「4年力」なのです。
まだまだ本来の「4年力」が力を見せる時期ではないかもしれませんが、今日、京都の地で、今年もまた大きな「4年力」が発揮されることを予感させる光景を見ることができました。
競技場横のサブグラウンドで、各選手が試合前のアップをしています。このサブグラウンドは競技場のすぐ横にあるのですが、すぐ横とはいえ、競技場の入口からは100m以上離れています。アップを終えた選手たちが、競技場へと戻ります。そのときです。後ろから大きな声が飛びました。
「帝京! ジョグしろ!」
PRの高田でした。「だらだらと歩いて帰るのではなく、ジョギングして行け」ということです。自らもジョギングで競技場へと戻っていきました。もちろん、その声を聞いた帝京の選手たちは競技場へと走って行きました。
「たった100m程度走ったところで、何の意味があるのか」と思うかもしれません。
「100mジョギングしたら、強くなるのか」と。
「100mジョギングしたら、強くなるのか」と。
言うまでもなく、意識の問題です。そして、「そういう意識をチーム全体に植え付けなければ」と考えている4年生がいて、実際に声に出しているということに意味があるのです。
前日の春季大会でも、4年生のFL平野やCTB牧田らの口から「4年生として」という言葉が次々と出てきました。「4年生が率先して体を張る」という意識、「4年生がチームを引っ張っていく」という意識。たった100m走るという行為の裏側に、とてつもなく大きな「4年力」の胎動が感じられました。
徐々にではありますが今季のチームにも、秋・冬に本当の力を発揮するための「4年力」が、着実にいい形で育ちはじめていると感じています。
《 NEXT MATCH 》
名古屋市ラグビー祭 対豊田自動織機シャトルズ
6月2日(日)瑞穂陸上競技場
14時キックオフ
14時キックオフ
(文/写真・木村俊太)
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