REPORT
レポート
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関東大学対抗戦A 明治学院大学戦
2014/10/06
10月5日(日)・百草グラウンド
○帝京大学(3勝0敗)98-0明治学院大学(0勝3敗)●
《帝京大学》
[FW]
(1)徳永⇒中村(2)前田⇒呉(3)東恩納⇒浅堀(4)金(嶺)⇒服部(5)町野⇒
小野(6)飯野(7)亀井(8)河口
[BK]
(9)荒井(10)金田⇒朴(11)飯山(12)山崎(13)前原⇒濱野(14)石垣(15)鎌田
《明治学院大学》※先発のみ
[FW]
(1)伊藤(2)藤田(3)櫻井(4)富田(5)棚邉(6)正井(7)津田(浩)(8)小林
[BK]
(9)津田(祥)(10)上原(11)穂戸田(12)高城(13)鹿野(14)高倉(15)岩水
【前半】【得点経過】
【2分】帝7-0明
ラインアウトからFW、BKで連続攻撃。ラックからHO前田-PR東恩納と渡り、
東恩納がトライ。ゴール成功。
【8分】帝14-0明
スクラムからBKへ。CTB山崎が前進。つかまるも、ラックからSH荒井が仕掛け
て抜け出す。そのまま荒井がトライ。ゴール成功。
【13分】帝19-0明
ペナルティからWTB石垣がクイックリスタート。FB鎌田に渡り、鎌田が抜け出し
てトライ。
【17分】帝26-0明
スクラムからNo8河口-SH荒井-WTB飯山と渡り、飯山が前進。ラックになる
も、HO前田-FL飯野とつなぎ、飯野がトライ。
【23分】帝33-0明
ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切って、PR東恩納がトライ。ゴール
成功。
【27分】帝38-0明
ラインアウトからHO前田-SH荒井と渡り、荒井が抜け出してトライ。
【30分】帝45-0明
FW、BKで連続攻撃。ラックからSH荒井-SO金田-FB鎌田とパスが渡り、鎌
田が抜け出してトライ。ゴール成功。
【35分】50-0明
ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切って、HO前田がトライ。
【41分】帝55-0明
ゴール前5mスクラム。No8河口が持ち出し、そのままトライ。
【後半】【得点経過】
【4分】帝62-0明
ターンオーバーから連続攻撃。最後はラックからPR東恩納が持ち出し、そのままト
ライ。ゴール成功。
【9分】帝69-0明
ターンオーバーからBKへ。SH荒井-CTB山崎と渡り、山崎がトライ。ゴール成
功。
【15分】帝74-0明
ラインアウト・モールからBK展開。SH荒井-SO金田-CTB前原-CTB山崎
-WTB石垣とパスが渡り、石垣がトライ。
【20分】帝79-0明
ゴール前5mスクラム。そのまま押し切って、No8河口が押さえてトライ。
【25分】帝84-0明
ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切って、HO前田がトライ。
【29分】帝91-0明
スクラムからNo8河口-SH荒井-CTB濱野と渡り、濱野が相手ディフェンスを弾
き飛ばして前進。そのまま濱野がトライ。ゴール成功。
【37分】帝98-0明
ラインアウトから連続攻撃。ラックからSH荒井-SO朴と渡り、朴が仕掛けて前
進。抜け出してそのままトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第3戦の相手は、今季、対抗戦Aグループに初昇格を果たした明治学院大学。
帝京は対抗戦初出場の選手も含め、大幅にメンバーを入れ替えて臨んだ(開幕戦出場は4名のみ)。
○帝京大学(3勝0敗)98-0明治学院大学(0勝3敗)●
《帝京大学》
[FW]
(1)徳永⇒中村(2)前田⇒呉(3)東恩納⇒浅堀(4)金(嶺)⇒服部(5)町野⇒
小野(6)飯野(7)亀井(8)河口
[BK]
(9)荒井(10)金田⇒朴(11)飯山(12)山崎(13)前原⇒濱野(14)石垣(15)鎌田
《明治学院大学》※先発のみ
[FW]
(1)伊藤(2)藤田(3)櫻井(4)富田(5)棚邉(6)正井(7)津田(浩)(8)小林
[BK]
(9)津田(祥)(10)上原(11)穂戸田(12)高城(13)鹿野(14)高倉(15)岩水
【前半】【得点経過】
【2分】帝7-0明
ラインアウトからFW、BKで連続攻撃。ラックからHO前田-PR東恩納と渡り、
東恩納がトライ。ゴール成功。
【8分】帝14-0明
スクラムからBKへ。CTB山崎が前進。つかまるも、ラックからSH荒井が仕掛け
て抜け出す。そのまま荒井がトライ。ゴール成功。
【13分】帝19-0明
ペナルティからWTB石垣がクイックリスタート。FB鎌田に渡り、鎌田が抜け出し
てトライ。
【17分】帝26-0明
スクラムからNo8河口-SH荒井-WTB飯山と渡り、飯山が前進。ラックになる
も、HO前田-FL飯野とつなぎ、飯野がトライ。
【23分】帝33-0明
ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切って、PR東恩納がトライ。ゴール
成功。
【27分】帝38-0明
ラインアウトからHO前田-SH荒井と渡り、荒井が抜け出してトライ。
【30分】帝45-0明
FW、BKで連続攻撃。ラックからSH荒井-SO金田-FB鎌田とパスが渡り、鎌
田が抜け出してトライ。ゴール成功。
【35分】50-0明
ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切って、HO前田がトライ。
【41分】帝55-0明
ゴール前5mスクラム。No8河口が持ち出し、そのままトライ。
【後半】【得点経過】
【4分】帝62-0明
ターンオーバーから連続攻撃。最後はラックからPR東恩納が持ち出し、そのままト
ライ。ゴール成功。
【9分】帝69-0明
ターンオーバーからBKへ。SH荒井-CTB山崎と渡り、山崎がトライ。ゴール成
功。
【15分】帝74-0明
ラインアウト・モールからBK展開。SH荒井-SO金田-CTB前原-CTB山崎
-WTB石垣とパスが渡り、石垣がトライ。
【20分】帝79-0明
ゴール前5mスクラム。そのまま押し切って、No8河口が押さえてトライ。
【25分】帝84-0明
ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切って、HO前田がトライ。
【29分】帝91-0明
スクラムからNo8河口-SH荒井-CTB濱野と渡り、濱野が相手ディフェンスを弾
き飛ばして前進。そのまま濱野がトライ。ゴール成功。
【37分】帝98-0明
ラインアウトから連続攻撃。ラックからSH荒井-SO朴と渡り、朴が仕掛けて前
進。抜け出してそのままトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第3戦の相手は、今季、対抗戦Aグループに初昇格を果たした明治学院大学。
帝京は対抗戦初出場の選手も含め、大幅にメンバーを入れ替えて臨んだ(開幕戦出場は4名のみ)。
また台風の接近で激しい雨が降り、グラウンドは人工芝に水が浮くほどの悪コンディションだったが、帝京
は丁寧なプレーで落ち着いてボールをつなぎ、得点を重ねていく。試合展開は終始、
帝京ペース。危ないシーンはほぼ皆無。ボールを奪われても、No8河口らの好タック
ルですぐに奪い返す。後半、中村、呉ら対抗戦初出場の選手もいたが、過度な緊張も
見せず、伸び伸びとプレーする。結局、98-0でノーサイド。豪雨の中、全員で最後
まで引き締まったプレーを見せた。一試合を通じてペナルティが1つというのも、そ
の証しと言えよう。また、雨に打たれながら、試合前の準備や試合後の後片付けに奔
走したメンバー外の選手たちが大勢いたが、その中にはAチームの常連とも言える選
手たちもいたことを付け加えておこう。
《AFTER MATCH SAY》
■岩出雅之監督
「対抗戦が一戦目、二戦目と終わり、これらの試合に出た選手たちはいい意味で緊張
感をもって試合に臨めていましたので、三戦目は、他のメンバーも緊張感を体験しチー
ムとしてのさまざまな思いをお互いに作っていけたらとメンバーを一新しました。
Aチームの公式戦というのは誰もが出たいもの、そうした内面にある思いを他の選手も
体感して、みんなが高いレベルに挑戦していくためのきっかけにし、そしてそれを『実』
にしていくために試合に送り出しました。試合には出場選手だけでなく、形のない24番の
ジャージを他の全員が着て戦う、その24番の選手たちに出場選手たちはプレーで応える
ことでチームとしての強さや成長を期待していました。
今日は24番の選手たちも、ずぶ濡れになりながら、準備、応援、後片付けといった
大事なことをしっかりとやってくれました。その仲間の姿への感謝の気持ちをプレー
に換えていくという大切な関係性が育まれたゲームになったと思います。出場選手
たちのプレーに関しても、この雨の中、ミスも少なく、丁寧に集中力高くプレーできて
いたように思います。次戦からは昨年度の大学選手権でも上位に残った、あるいは
最後まで上位争いをしたチームとの対戦が続きます。厳しい戦いになっていきますが、
選手たちはこれまで以上に強い気持ちで取り組んでいきますので今後とも応援よろしく
お願いいたします。また、最後になりましたが、悪天候の中、最後まで全力でプレーして
くださった明治学院大学の選手のみなさんに敬意を表したいと思います。」
■ゲームキャプテン・No8河口駿(4年)
「今日はゲームキャプテンとして、全員の見本となるような姿を見せていきたいと
思って臨みました。ディフェンスで体を張ることやアタックで走り続けることを意識
して戦いましたが、自分としては80分間走り続けることができましたし、体も張るこ
とができたと思うのでよかったです。僕だけでなく、チームのみんながリーダーシッ
プを取って、集中してやってくれていたので、チームのまとまりという点でもよかっ
たと思います。今日得られたゲームキャプテンといういい経験を次に活かして、ラグ
ビー面だけでなく、他の面でもしっかりとリーダーシップを取れるように、チームの
核となれるように頑張りたいと思います。」
■久しぶりのSOも落ち着いてゲームコントロールした・SO金田瑛司(3年)
「今日は、悪天候の中でのゲームコントロールを意識して試合に臨みました。コント
ロールするという部分では、ある程度、できたと思うのですが、個人的にはゴール
キックのスキルなど、まだまだ足りないところが見えました。ゲームコントロールで
は、悪天候の中でのコントロールという点で、僕だけでなくみんなで意思統一できて
いたと思います。その意思統一された中で、個々が常に状況判断をしてプレーしてい
たので、その部分もよかったと思います。今後も大学日本一、打倒トップリーグとい
う基準を意識して積み上げをしていきたいですし、次戦以降、その積み上げたものを
試合で出していくのが楽しみです。」
■落ち着いてセットプレーの安定に貢献・HO中村駿(2年)
「赤いファーストジャージを着るということで、その責任を感じて、部員全員の思い
を自分のプレーで表せるようにと思って、試合に臨みました。雨の中でしたが、セッ
トプレーの部分ではHOとしてスクラム、ラインアウトを安定させることができてよ
かったです。特にラインアウトは100%取ることを目指して試合に臨んでいました。1
本だけでしたが、しっかり集中して、いいラインアウトができてよかったです。この
あと、強い相手との戦いが続くことになると思いますが、そこでも試合に出られるよ
うに、もっと成長していきたいです。」
■短時間に何度も組んだスクラムに手応えを感じた・PR呉味和昌(2年)
「試合前は、Aチームで初めての試合ということで、とても緊張しました。でも、試
合に出れば周りの人たちと同じレベルで自分もやってやろうと思って、試合に臨みま
した。また、今日はいいスクラムを組むことを課題として臨んだのですが、できた部
分もあり、まだまだだと感じた部分もありました。少ない時間でしたが、何度もスク
ラムを組む機会があり、そこで自分の力がどのくらい通用するのかを確認できたのは
よかったです。今日、手応えを感じた部分もありましたが、今日出た課題をしっかり
修正して、レギュラーの人たちと変わらないぐらいの力をつけて、兄(森川由起乙)
と一緒にプレーしたいです。」
《PICK UP PLAYERS》
甘さを捨て去り、高い基準に照準
LO 金 嶺志(2年)
Kim Ryong Ji
1994年8月26日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
東京朝鮮高級学校出身
身長191cm/体重101kg
■まずは今日のゲームを振り返って、感想を聞かせてください。
「先週のサントリー戦を経験して、トップリーグの基準を改めて感じることができた
ので、その基準でプレーしようと思って臨みました。前に出るプレーなど、できたと
ころ、できなかったところの両方があり、これではまだまだトップリーグに勝つこと
はできないと感じました。今後、打倒トップリーグに向けて、さらに意識を変えて取り組ん
でいかなければと感じました。」
■ラインアウトはとてもよかったように見えましたが、自身での評価はいかがですか。
「自分でもよかったと思っていますが、キャッチングミスやコミュニケーションが
しっかりできなかったところもあったので、そこは修正していきたいです。」
■スクラムもかなりよかったのではないでしょうか。
「練習でやってきたことを出すことができたと思います。スクラムはよかったです
ね。」
■この天候なので、FWの役割もいつも以上に大きかったように思いますが、その点は意識されたのでしょうか。
「試合前にも、『この天候なので、FWで引っ張っていこう』という話はしました。み
んなしっかり前に出るという意識もありましたし、丁寧なプレーもできたと思いま
す。」
■普段、強く意識していることは何かありますか。
「自分の中で意識しているのは、セットプレーの安定です。『いいアタックはいい
セットプレーから』と思っているので、そこへの意識は強くもっています。」
■先ほど、「トップリーグと戦って、高い基準を改めて感じた」という話がありましたが、その意識の変化がプレーにも出ていますか。
「今日に限らず、毎日の練習でも、トップリーグを基準にした強度、質を意識してや
るようになっています。」
■今季、Aチームでの出場を続けていますが、その経験値もいい影響を与えているのではないでしょうか。
「1年生のときは甘い考えがあったように思いますが、2年生になって試合に出させて
もらえる機会が増え、考え方とか目指すものといった意識の部分で変わってきている
と思います。それがプレーにも出ているように思います。」
■今後への意気込みをお願いします。
「大学選手権6連覇と打倒トップリーグという目標がありますが、まずは大学選手権
優勝を目指して、自分もそのメンバーに入れるように頑張りたいと思います。そし
て、トップリーグを倒すためにも、厳しい練習をしていきたいです。これからどんど
んシーズンが深まっていきますが、そんな中でもチームの核になれるよう
に頑張ります。」
大雨の中、ラインアウトをしっかりと安定させ、攻撃の起点を作ることに貢献した。
フィールドプレーでも献身的に活躍。自身も話すとおり、去年より高い基準にチャレンジできるようになったという。
は丁寧なプレーで落ち着いてボールをつなぎ、得点を重ねていく。試合展開は終始、
帝京ペース。危ないシーンはほぼ皆無。ボールを奪われても、No8河口らの好タック
ルですぐに奪い返す。後半、中村、呉ら対抗戦初出場の選手もいたが、過度な緊張も
見せず、伸び伸びとプレーする。結局、98-0でノーサイド。豪雨の中、全員で最後
まで引き締まったプレーを見せた。一試合を通じてペナルティが1つというのも、そ
の証しと言えよう。また、雨に打たれながら、試合前の準備や試合後の後片付けに奔
走したメンバー外の選手たちが大勢いたが、その中にはAチームの常連とも言える選
手たちもいたことを付け加えておこう。
《AFTER MATCH SAY》
■岩出雅之監督
「対抗戦が一戦目、二戦目と終わり、これらの試合に出た選手たちはいい意味で緊張
感をもって試合に臨めていましたので、三戦目は、他のメンバーも緊張感を体験しチー
ムとしてのさまざまな思いをお互いに作っていけたらとメンバーを一新しました。
Aチームの公式戦というのは誰もが出たいもの、そうした内面にある思いを他の選手も
体感して、みんなが高いレベルに挑戦していくためのきっかけにし、そしてそれを『実』
にしていくために試合に送り出しました。試合には出場選手だけでなく、形のない24番の
ジャージを他の全員が着て戦う、その24番の選手たちに出場選手たちはプレーで応える
ことでチームとしての強さや成長を期待していました。
今日は24番の選手たちも、ずぶ濡れになりながら、準備、応援、後片付けといった
大事なことをしっかりとやってくれました。その仲間の姿への感謝の気持ちをプレー
に換えていくという大切な関係性が育まれたゲームになったと思います。出場選手
たちのプレーに関しても、この雨の中、ミスも少なく、丁寧に集中力高くプレーできて
いたように思います。次戦からは昨年度の大学選手権でも上位に残った、あるいは
最後まで上位争いをしたチームとの対戦が続きます。厳しい戦いになっていきますが、
選手たちはこれまで以上に強い気持ちで取り組んでいきますので今後とも応援よろしく
お願いいたします。また、最後になりましたが、悪天候の中、最後まで全力でプレーして
くださった明治学院大学の選手のみなさんに敬意を表したいと思います。」
■ゲームキャプテン・No8河口駿(4年)
「今日はゲームキャプテンとして、全員の見本となるような姿を見せていきたいと
思って臨みました。ディフェンスで体を張ることやアタックで走り続けることを意識
して戦いましたが、自分としては80分間走り続けることができましたし、体も張るこ
とができたと思うのでよかったです。僕だけでなく、チームのみんながリーダーシッ
プを取って、集中してやってくれていたので、チームのまとまりという点でもよかっ
たと思います。今日得られたゲームキャプテンといういい経験を次に活かして、ラグ
ビー面だけでなく、他の面でもしっかりとリーダーシップを取れるように、チームの
核となれるように頑張りたいと思います。」
■久しぶりのSOも落ち着いてゲームコントロールした・SO金田瑛司(3年)
「今日は、悪天候の中でのゲームコントロールを意識して試合に臨みました。コント
ロールするという部分では、ある程度、できたと思うのですが、個人的にはゴール
キックのスキルなど、まだまだ足りないところが見えました。ゲームコントロールで
は、悪天候の中でのコントロールという点で、僕だけでなくみんなで意思統一できて
いたと思います。その意思統一された中で、個々が常に状況判断をしてプレーしてい
たので、その部分もよかったと思います。今後も大学日本一、打倒トップリーグとい
う基準を意識して積み上げをしていきたいですし、次戦以降、その積み上げたものを
試合で出していくのが楽しみです。」
■落ち着いてセットプレーの安定に貢献・HO中村駿(2年)
「赤いファーストジャージを着るということで、その責任を感じて、部員全員の思い
を自分のプレーで表せるようにと思って、試合に臨みました。雨の中でしたが、セッ
トプレーの部分ではHOとしてスクラム、ラインアウトを安定させることができてよ
かったです。特にラインアウトは100%取ることを目指して試合に臨んでいました。1
本だけでしたが、しっかり集中して、いいラインアウトができてよかったです。この
あと、強い相手との戦いが続くことになると思いますが、そこでも試合に出られるよ
うに、もっと成長していきたいです。」
■短時間に何度も組んだスクラムに手応えを感じた・PR呉味和昌(2年)
「試合前は、Aチームで初めての試合ということで、とても緊張しました。でも、試
合に出れば周りの人たちと同じレベルで自分もやってやろうと思って、試合に臨みま
した。また、今日はいいスクラムを組むことを課題として臨んだのですが、できた部
分もあり、まだまだだと感じた部分もありました。少ない時間でしたが、何度もスク
ラムを組む機会があり、そこで自分の力がどのくらい通用するのかを確認できたのは
よかったです。今日、手応えを感じた部分もありましたが、今日出た課題をしっかり
修正して、レギュラーの人たちと変わらないぐらいの力をつけて、兄(森川由起乙)
と一緒にプレーしたいです。」
《PICK UP PLAYERS》
甘さを捨て去り、高い基準に照準
LO 金 嶺志(2年)
Kim Ryong Ji
1994年8月26日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
東京朝鮮高級学校出身
身長191cm/体重101kg
■まずは今日のゲームを振り返って、感想を聞かせてください。
「先週のサントリー戦を経験して、トップリーグの基準を改めて感じることができた
ので、その基準でプレーしようと思って臨みました。前に出るプレーなど、できたと
ころ、できなかったところの両方があり、これではまだまだトップリーグに勝つこと
はできないと感じました。今後、打倒トップリーグに向けて、さらに意識を変えて取り組ん
でいかなければと感じました。」
■ラインアウトはとてもよかったように見えましたが、自身での評価はいかがですか。
「自分でもよかったと思っていますが、キャッチングミスやコミュニケーションが
しっかりできなかったところもあったので、そこは修正していきたいです。」
■スクラムもかなりよかったのではないでしょうか。
「練習でやってきたことを出すことができたと思います。スクラムはよかったです
ね。」
■この天候なので、FWの役割もいつも以上に大きかったように思いますが、その点は意識されたのでしょうか。
「試合前にも、『この天候なので、FWで引っ張っていこう』という話はしました。み
んなしっかり前に出るという意識もありましたし、丁寧なプレーもできたと思いま
す。」
■普段、強く意識していることは何かありますか。
「自分の中で意識しているのは、セットプレーの安定です。『いいアタックはいい
セットプレーから』と思っているので、そこへの意識は強くもっています。」
■先ほど、「トップリーグと戦って、高い基準を改めて感じた」という話がありましたが、その意識の変化がプレーにも出ていますか。
「今日に限らず、毎日の練習でも、トップリーグを基準にした強度、質を意識してや
るようになっています。」
■今季、Aチームでの出場を続けていますが、その経験値もいい影響を与えているのではないでしょうか。
「1年生のときは甘い考えがあったように思いますが、2年生になって試合に出させて
もらえる機会が増え、考え方とか目指すものといった意識の部分で変わってきている
と思います。それがプレーにも出ているように思います。」
■今後への意気込みをお願いします。
「大学選手権6連覇と打倒トップリーグという目標がありますが、まずは大学選手権
優勝を目指して、自分もそのメンバーに入れるように頑張りたいと思います。そし
て、トップリーグを倒すためにも、厳しい練習をしていきたいです。これからどんど
んシーズンが深まっていきますが、そんな中でもチームの核になれるよう
に頑張ります。」
大雨の中、ラインアウトをしっかりと安定させ、攻撃の起点を作ることに貢献した。
フィールドプレーでも献身的に活躍。自身も話すとおり、去年より高い基準にチャレンジできるようになったという。
高い身体能力に加え、メンタル面での成長が著しいのも頼もしい。競争の激しいLO陣の中でも、欠かせない存在
になりつつある。岩出監督も「気の強さをいい意味でプレーに出していってほしい選手」と期待を寄せる。
になりつつある。岩出監督も「気の強さをいい意味でプレーに出していってほしい選手」と期待を寄せる。
2年生という点を考えても、まだまだ成長してくれるはず。非常に楽しみな逸材だ。
《COLUMN》
――目には見えない背番号24のジャージ――
この試合、帝京は前2戦と大幅にメンバーを入れ替えて臨みました。先発に限って言
えば、前2戦で先発経験がある選手は4人(金、河口、前原、山崎)。他の11人は今季
初先発でした。
これには「主力を温存した」「Bチームで臨んだ」という見方もあるでしょう。た
だ、その点だけにフォーカスしてしまうと、チームとしてもっと大事な部分を見落と
してしまうことになるかもしれません。
少なくとも「Bチーム」という表現は当てはまりません。ファーストジャージを着る
意味はそんなに軽いものではありません。対抗戦という場でファーストジャージを着
るということは、そのメンバーこそがその時点でのチームの代表であり、チームの代
表としての責任と誇りを胸に試合に臨むことになります。
帝京は「Aチームだけが強ければいい」というチーム作りをしていません。Bはもち
ろん、C、D、Eの下位チームも成長し、全員がいつでもAチームを狙える状態を目
指しています。なぜ、そういったチーム作りをしているのでしょうか。
すぐに思いつく理由は、「Aチームにケガ人が出たときでもチーム力が落ちないよう
に」というものでしょう。これが最もわかりやすいかもしれません。また、実践練習
などでAチームが対戦する相手はBチームなので、「Bチームが強ければ強いほど、
Aチームもいい練習ができる」という考え方もあります。これもわかりやすいかもし
れません。
ただし、ここにも落とし穴があります。Bチームからすれば「所詮、自分たちはA
チームのスペアであり、練習台だ」と感じてしまったら、そこからの成長も止まりま
すし、チームの雰囲気もいいものにはなりません。
つまり、もし「Aチームのケガ人のための予備」とか「Aチームが強くなるための練
習相手」として下位チームの底上げを図るのであれば、結局は「Aチームだけが強け
ればいい」という発想と何ら変わらないことになります。
では、どう考えればいいのでしょうか。
大きく分けると2つの理由があるように思います。1つはチームとして、もう1つは選
手たち個人としてです。
チームとしてというのは、一言で言うと「人は自分のために頑張るときよりも、大切
な人のために頑張るときの方が、より力が出る」ということです。岩出監督は「試合
に出ていないメンバーも24番のジャージを着ている」とおっしゃいます。実際には試
合中だけでなく、試合の準備や後片付け、あるいは練習や私生活においてまで、24番
のジャージを着ています。1~23番の選手は24番の選手たちのチームへの献身ぶりを
見て、「あんなに頑張っている24番の、大切な仲間のためにも全力でプレーしよう」
と思えるようになります。
自分のためだけなら、疲れ切って「このへんでもういいや」と思ったところで限界に
ぶつかります。でも、大切な人のために頑張ろうと思うと、その限界のさらに先まで
力を出し続けられるのです。
もう1つの個人としての部分とは、下位チームの人たちの視点で考えると見えてきま
す。常に誰でもAチームを狙えるということが前提としてあるのですが、その前提に
よって、下位チームにいても上位チームを狙って、みな、全力でプレーするようにな
ります。下位チームの試合のときには、上位チームが24番のジャージを着ることにな
るわけですが、下位チームで常に全力プレーをする選手は上位チームからも信頼を得
ることができます。
もちろん、最終的には全力プレーにもかかわらず、力の差は埋まらずに、上位チーム
に手が届かないかもしれません。しかし、それまでに得られた信頼が揺らぐわけでは
ありません。この信頼というのは、一朝一夕に得られることがないため、一度得られ
ると、その人とっての大きな財産となります。
この信頼は、ラグビー面に限りません。いや、むしろ社会に出たときにこそ役立つも
のと言えるでしょう。上司、部下、同僚、取引先、お客さんなどからの信頼がある人
間と、ない人間と、どちらが仕事をスムーズに進められ、結果を出せるかは言うまで
もありません。
この日も、目には見えない24番のジャージを着た選手たちが、雨の中、ひたすら自分
たちの役割を全うしていました。そして、その24番のジャージの多くは、仲間たち目
に「信頼のジャージ」として映っているのです。
《NEXT MATCH》
関東大学対抗戦A・第4戦
対筑波大学戦(http://club.taiiku.tsukuba.ac.jp/rugby/)
10月18日(土) 秩父宮ラグビー場
14時キックオフ
過去の対戦成績:関東大学対抗戦20勝13敗(大学選手権3勝0敗)
[筑波大学の直近5戦]
6月1日 ○57-14青山学院大学(関東大学春季大会)
6月15日 ●24-31天理大学(定期戦)
6月21日 ●14-47東海大学(関東大学春季大会)
9月14日 ●21-41明治大学(関東大学対抗戦A)
9月28日 ●15-19早稲田大学(関東大学対抗戦A)
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
《COLUMN》
――目には見えない背番号24のジャージ――
この試合、帝京は前2戦と大幅にメンバーを入れ替えて臨みました。先発に限って言
えば、前2戦で先発経験がある選手は4人(金、河口、前原、山崎)。他の11人は今季
初先発でした。
これには「主力を温存した」「Bチームで臨んだ」という見方もあるでしょう。た
だ、その点だけにフォーカスしてしまうと、チームとしてもっと大事な部分を見落と
してしまうことになるかもしれません。
少なくとも「Bチーム」という表現は当てはまりません。ファーストジャージを着る
意味はそんなに軽いものではありません。対抗戦という場でファーストジャージを着
るということは、そのメンバーこそがその時点でのチームの代表であり、チームの代
表としての責任と誇りを胸に試合に臨むことになります。
帝京は「Aチームだけが強ければいい」というチーム作りをしていません。Bはもち
ろん、C、D、Eの下位チームも成長し、全員がいつでもAチームを狙える状態を目
指しています。なぜ、そういったチーム作りをしているのでしょうか。
すぐに思いつく理由は、「Aチームにケガ人が出たときでもチーム力が落ちないよう
に」というものでしょう。これが最もわかりやすいかもしれません。また、実践練習
などでAチームが対戦する相手はBチームなので、「Bチームが強ければ強いほど、
Aチームもいい練習ができる」という考え方もあります。これもわかりやすいかもし
れません。
ただし、ここにも落とし穴があります。Bチームからすれば「所詮、自分たちはA
チームのスペアであり、練習台だ」と感じてしまったら、そこからの成長も止まりま
すし、チームの雰囲気もいいものにはなりません。
つまり、もし「Aチームのケガ人のための予備」とか「Aチームが強くなるための練
習相手」として下位チームの底上げを図るのであれば、結局は「Aチームだけが強け
ればいい」という発想と何ら変わらないことになります。
では、どう考えればいいのでしょうか。
大きく分けると2つの理由があるように思います。1つはチームとして、もう1つは選
手たち個人としてです。
チームとしてというのは、一言で言うと「人は自分のために頑張るときよりも、大切
な人のために頑張るときの方が、より力が出る」ということです。岩出監督は「試合
に出ていないメンバーも24番のジャージを着ている」とおっしゃいます。実際には試
合中だけでなく、試合の準備や後片付け、あるいは練習や私生活においてまで、24番
のジャージを着ています。1~23番の選手は24番の選手たちのチームへの献身ぶりを
見て、「あんなに頑張っている24番の、大切な仲間のためにも全力でプレーしよう」
と思えるようになります。
自分のためだけなら、疲れ切って「このへんでもういいや」と思ったところで限界に
ぶつかります。でも、大切な人のために頑張ろうと思うと、その限界のさらに先まで
力を出し続けられるのです。
もう1つの個人としての部分とは、下位チームの人たちの視点で考えると見えてきま
す。常に誰でもAチームを狙えるということが前提としてあるのですが、その前提に
よって、下位チームにいても上位チームを狙って、みな、全力でプレーするようにな
ります。下位チームの試合のときには、上位チームが24番のジャージを着ることにな
るわけですが、下位チームで常に全力プレーをする選手は上位チームからも信頼を得
ることができます。
もちろん、最終的には全力プレーにもかかわらず、力の差は埋まらずに、上位チーム
に手が届かないかもしれません。しかし、それまでに得られた信頼が揺らぐわけでは
ありません。この信頼というのは、一朝一夕に得られることがないため、一度得られ
ると、その人とっての大きな財産となります。
この信頼は、ラグビー面に限りません。いや、むしろ社会に出たときにこそ役立つも
のと言えるでしょう。上司、部下、同僚、取引先、お客さんなどからの信頼がある人
間と、ない人間と、どちらが仕事をスムーズに進められ、結果を出せるかは言うまで
もありません。
この日も、目には見えない24番のジャージを着た選手たちが、雨の中、ひたすら自分
たちの役割を全うしていました。そして、その24番のジャージの多くは、仲間たち目
に「信頼のジャージ」として映っているのです。
《NEXT MATCH》
関東大学対抗戦A・第4戦
対筑波大学戦(http://club.taiiku.tsukuba.ac.jp/rugby/)
10月18日(土) 秩父宮ラグビー場
14時キックオフ
過去の対戦成績:関東大学対抗戦20勝13敗(大学選手権3勝0敗)
[筑波大学の直近5戦]
6月1日 ○57-14青山学院大学(関東大学春季大会)
6月15日 ●24-31天理大学(定期戦)
6月21日 ●14-47東海大学(関東大学春季大会)
9月14日 ●21-41明治大学(関東大学対抗戦A)
9月28日 ●15-19早稲田大学(関東大学対抗戦A)
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
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