REPORT
レポート
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関東大学対抗戦A 早稲田大学戦
2015/11/02
11月1日(日)・秩父宮ラグビー場
○帝京大学(5勝0敗)92-15早稲田大学(2勝2敗)●
《帝京大学》
[FW]
(1)徳永⇒堀越(2)坂手⇒呉(味)(3)深村⇒浅堀(4)飯野(5)金(嶺)(6)
イラウア⇒姫野(7)亀井(8)小野⇒秋山
[BK]
(9)小畑⇒荒井(10)松田(11)竹山(12)金田⇒濱野(13)重⇒矢富(14)尾崎
(15)森谷
《早稲田大学》※先発のみ
[FW]
(1)佐田(2)貝塚(3)千葉(4)加藤(5)桑野(6)宮里(7)仲元寺(8)佐藤
[BK]
(9)杉本(10)浅見(11)山岡(12)久富(13)岡田(14)門田(15)黒木
【前半】【得点経過】
【5分】帝0-3早
PGを決められる。
【10分】帝7-3早
WTB尾崎がクイックスローイン。FB森谷-WTB竹山-CTB重-CTB金田と渡り、裏へ走っ
た竹山がもらい直して、そのままトライ。ゴール成功。
【18分】帝12-3早
スクラムからSH小畑-CTB重と渡り、重が前進。ラックからSH小畑-SO松田と渡り、
松田がインゴールへゴロキック。WTB尾崎が追いついてトライ。
【21分】帝19-3早
FB森谷がキック。WTB竹山がキャッチして前進。SH小畑にパスし、小畑がトライ。
ゴール成功。
【27分】帝24-3早
FW、BKで連続攻撃。ラックからSH小畑-LO飯野-CTB金田と渡り、金田がキックパ
ス。WTB尾崎がうまく拾ってトライ。
【39分】帝29-3早
ターンオーバーから連続攻撃。ラックからSH小畑-SO松田-CTB金田-CTB重-WTB尾
崎と渡り、尾崎が前方へキック。走って自ら押さえてトライ。
【43分】帝36-3早
ターンオーバーから連続攻撃。ラックからSH小畑-FLイラウア-WTB竹山と渡り、竹
山が走り切ってトライ。ゴール成功。
【後半】【得点経過】
【10分】帝43-3早
ラインアウトからモールを形成。ラックになるも、PR堀越が持ち出し、飛び込んでト
ライ。ゴール成功。
【12分】帝50-3早
キックオフから連続攻撃。ラックからSH小畑-FB森谷-SO松田-HO坂手-WTB竹山と
パスが渡り、竹山がディフェンスをかわして、走り切ってトライ。ゴール成功。
【16分】帝57-3早
キックカウンターから連続攻撃で前進。PR堀越が大きく前進し、ラックからSH小畑が
仕掛けてSO松田へパス。松田からCTB濱野-WTB尾崎と渡り、尾崎がトライ。ゴール成
功。
【21分】帝64-3早
ラインアウトからモールを形成。ラックになり、FWでさらに攻撃。ラックからSH小畑
-SO松田-FB森谷と渡り、森谷が抜け出してトライ。ゴール成功。
【22分】帝71-3早
キックオフボールをSO松田がキャッチ。FB森谷にパスし、森谷が抜け出して大きく前
進。WTB竹山へパスし、竹山が走り切ってトライ。ゴール成功。
【26分】帝71-8早
連続攻撃でトライを奪われる。
【28分】帝78-8早
ターンオーバーから、SH荒井-FB森谷と渡って前進。ラックからSH荒井-CTB濱野-
SO松田-CTB矢富-WTB尾崎と渡り、尾崎がトライ。ゴール成功。
【35分】帝78-15早
ラインアウトからモールを作られ、トライを奪われる。
【39分】帝85-15早
SH荒井がクイックリスタート。No8姫野が大きく前進。ラックからSH荒井-SO松田-
FB森谷-WTB尾崎と渡り、尾崎が抜け出してトライ。ゴール成功。
【41分】帝92-15早
キックオフから連続攻撃。ラックからSH荒井-SO松田-FB森谷と渡り、森谷が抜け出
して大きく前進。CTB矢富にパスし、矢富が走り切ってトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第5戦は早稲田大学戦。立ち上がり、いい形で攻め込む場面はあるものの、ペ
ナルティで自陣深くに攻め込まれてしまう。粘り強くディフェンスするが、5分には
PGで先制される。だが、その後はペースを取り戻す。No8小野の前進など、FWが強さ
を見せれば、10分にはWTB尾崎、FB森谷、CTB重、CTB金田、WTB竹山とBKラインでトラ
イを奪う。このあたりからはほぼ帝京ペースで進み、前半を36-3で折り返した。後
半も立ち上がりでペナルティがあり、波に乗れないが、ここでも10分にトライを奪っ
て、落ち着きを取り戻す。途中出場のPR堀越が縦の強さを見せれば、他のFW陣もラッ
クで体を当て続け、隙あらばボールへとからんでいく。また、時間とともに、この日
「ゲームMVP」のFB森谷が縦に抜け出すシーンが増え、チャンスを作る。攻められる
場面もあるが、好タックルと素早いサポートでターンオーバーも増える。92-15で
ノーサイド。帝京は対抗戦5連勝を飾った。
《AFTER MATCH SAY》
■岩出雅之監督
「今日は前後半の立ち上がりのところでルールの理解の部分に少し
アバウトなところがあったようですが、すぐに修正できると思いますし、はっきり見えたことはかえってよかったと思っています。ゲームに向かっていく気持ちとして
は、ベストパフォーマンスを発揮するためのチャレンジをしよう、ベストパフォーマンスに結果的になるように心技体ともにやるべきことをやり、今日時点で自分たちの持っているものを出し切ろうと言って臨みました。また、ミスがあっても、ミスした次のリアクションでいい姿を見せよう、それができればすべてがいい姿になっていくので、ミスしてもネガティブにならずに、ミスしたときこそいいリアクションをして、お互いが信頼できる姿にしていこうと選手を送り出しました。ゲームの中で、14人で戦う時間がかなりありましたが、その時間帯がいちばん動きがよかったように思います。選手たちに危機感があった証拠だと思います。ピンチにいいプレーができたことは、大いにに褒めていい部分だと思います。ですが、まだまだメンタルと実際の体の動きが一致するのには時間がかかりそうなところもありますので、目標とするところに向かって、さらに積み上げていきたいと思います。次戦は明治大学さんとの、対抗戦全勝対決となりますが、皆様にいいゲームをお見せできるようにしっかりと準備をして臨みたいと思います。」
■キャプテン・HO坂手淳史(4年)
「今日の早稲田大学さんとの試合は、まずファーストプレーから、キックオフ、
ファーストタックル、ファーストブレイクダウン等のすべてにおいてベストを出して
いこうという話をしてゲームに臨みました。ですが、立ち上がりにペナルティが多く
なり、それによってテンポに乗り切れず、ゲームの波が相手の方に行ってしまう時間
帯がありました。そのペナルティの部分の確認は自分たちでしっかりとしているの
で、次の試合に向けてきちんとチェックしていきたいと思います。後半にも多かった
ペナルティも含めて、しっかりと改善して、次の明治大学さんとの試合に臨みたいと
思います。」
■対抗戦初出場ながらコンタクトの強さを発揮・No8小野貴久(4年)
「今日は対抗戦初出場で、試合前は緊張した面もありましたが、楽しみな面の方が大
きかったです。試合も最初は緊張したところがあったのですが、周りのみんなが声を
かけてくれて、とてもやりやすかったです。試合は、コンタクトの部分で通用すると
ころが多くありました。ディフェンス面でのコミュニケーションなどでさらに細かい
部分をもっとしっかりやっていくことで、自分のレベルアップにつながっていくと思
うので、そこを修正して、練習で積み重ねていきたいです。No8としてはスクラム時
のディフェンスを意識しましたが、そこも、ある程度できたのでよかったと思いま
す。今日出た反省点を改善して、次に向かう材料として練習からいいチャレンジをし
ていきたいと思います。」
■ケガから久しぶりに復帰した・SH荒井康植(4年)
「まずはこうしてケガから復帰して試合に出られたことに、トレーナーさんをはじめ
とする多くのスタッフの方々に感謝したいです。今日の試合に関しては、今できるこ
とにしっかりチャレンジしようと思って臨みました。特にテンポを上げていくこと
と、ディフェンスで体を張ることを意識しました。久しぶりということで課題も多く
出て、また明確になりましたので、今後に向けて、一日一日を大事にやっていきたい
と思っています。個人のプレーとしてはあまりいいプレーができなかったのですが、
チームとしては今後につながるいい試合でしたし、自分としてもここをスタートにし
て状態を上げていくためのいい試合だったと思います。早く試合勘を戻して9番をつ
けて出られるように、そしてチームに貢献できるように頑張ります。」
《PICK UP PLAYERS》
緊張もパワーに換える成長力を見せた
CTB 矢富洋則(2年)
YATOMI HIRONORI
1995年11月9日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
仙台育英学園高校出身
身長181cm/体重84kg
■対抗戦初出場でしたが、どんな気持ちで臨んだのでしょうか。
「とても緊張しました。前の晩からゲームまでのチームのルーティンなど、一連の流れが何もかもが初めてで、緊張してしまい何をしたらいいのかまったくわかりませんでした。
そんな中、上級生たちが助けてくださいましたし、試合前もリラックスできるような雰囲気作りをしてくださいました。緊張はしていましたが、メンタル面はいいバランスが取れていたように思います。」
■実際にプレーしてみての感触はいかがでしたか。
「15分も出場できたので、この15分間に自分のできることをやり切ろうと思って、グ
ラウンドを全力で走り回りました。たくさんのお客さんの大きな歓声の中でも、自分
のやるべきことにしっかり集中して、外的なものにとらわれずにやろうと思ってプ
レーしたところ、自分としてもいいプレーが出せました。ただ、スキルの部分でまだ
Aチームにフィットできていないところがありました。そこも課題として見つかって
よかったと思っています。」
■ナイストライもありました。
「ありがとうございます。デビュー戦でトライできたのはとてもうれしいですし、周
りからも『おめでとう』と言ってもらって、うれしかったです。今日の自分のトライ
は、抜け出したプレーヤー(FB森谷)をサポートして取ったものでしたが、次は自分
がゲインして、他の人がトライできるようなプレーをしたいと思いました。」
■今日はCTBに入りましたが、先週のジュニア選手権ではFBでした。ポジションはい
ろいろと経験中ですね。
「そうですね。FB、WTB、CTBの3つをやっています。」
■その先週のジュニア選手権では、先発してゲームMVPを獲得しました。
「はい、ありがとうございます。おそらく、そのおかげもあって、今日、チャンスを
いただけたのかなと思っています。先週の試合も今日の試合も、兄(ヤマハ発動機
ジュビロ・矢富勇毅選手)が見に来てくれて、だから頑張ったというわけではないの
ですが、いいプレーを見せたいという気持ちはありました。今日、こうして対抗戦に
出ることができ、トライもできたことはいい経験になりましたし、今後への大きなモ
チベーションにもなりました。」
■普段の生活等で意識していることはありますか。
「2年生ですが、下級生という意識ではなく、上級生に近づこうという意識で普段の
生活に取り組むようにしています。」
■春はU20日本代表として世界と戦いました。その経験はどう活かされていますか。
「U20は追加招集で呼ばれたこともあり、最初はみんなとうまくなじめない気がして
いたのですが、帝京から行った選手たちの多くがリーダーとして頑張っていたことも
あって、すぐになじめるようになりました。世界を相手に戦うという経験をさせてい
ただいたことで、自分の現状を知ることができましたし、逆に海外でも通用したこと
も見つかったので、ものすごくいい経験をさせていただいたと思っています。」
■では、次戦以降への意気込みをお願いします。
「次はジュニア選手権になるのか、さらにその次の対抗戦に出られるのかはわかりま
せんが、相手にかかわらず、自分、そして自分たちの目指す目標を見据えたプレーを
したいと思います。」
1年前に「THE NEW FACE」でインタビューしたときとは見違えるほど、自信に満ちた
受け答えをしてくれた。一つ質問すると、それに対する自身の考えがすらすらと出て
くる。プレー面や体の面だけでなく、気持ちや考え方の面でも大きく成長している証
拠だろう。実際「2年生だが下級生という意識ではなく、上級生に近づこうといつも
意識している」と語るように、普段からの意識の高さが伺える。この日のプレー時間
はロスタイムも含めると約20分間だったが、大観衆の前でも臆せずにプレーし、トラ
イも奪った。「次は自分がゲインして、周りにトライを与えられるプレーをしたい」
と語るのも頼もしい。いい成長曲線を描いているようで、今後が楽しみだ。
《COLUMN》
――2019年とその後の人生――
ワールドカップ2015イングランド大会は、ニュージーランドの優勝で幕を閉じまし
た。日本代表は惜しくも決勝トーナメントに進むことができませんでしたが、大会3
位となった南アフリカに勝利し、予選リーグで3勝するという、すばらしい活躍を見
せてくれました。
何より日本国内にラグビーの楽しさ、すばらしさが伝わり、多くのメディアがラグ
ビーを取り上げるようになったことは、まさに日本を変えた活躍だったと言っていい
でしょう。
さあ、次は2019年。日本でワールドカップが開催されます。おそらく、今の大学生た
ちからも多くの選手が中心選手として活躍することになるでしょう(むしろ、なって
もらわないといけないですね)。
当然、選手たち自身も「次は自分たちの番だ」という意識を強く持っているようで
す。
また、岩出監督もそうした意識付けを常日頃からやられています。
この日の記者会見である記者から「次のワールドカップ日本開催に向けて、どのよう
な育成をされていくのか」といった質問が出ると、岩出監督からは育成・教育への思
いが堰を切ったようにあふれ出しました。
特に「選手たちへの意識付け」と「大学ラグビーという育成システムの意義」につい
て、多く述べられました。とても大事なお話でしたので、ここで紹介したいと思いま
す。
まず、「選手たちへの意識付け」ですが、これは今回のワールドカップで日本代表が
目標をしっかりと可視化してくれました。つまり、「自分たちも南アフリカに勝つ。
いや、オーストラリア、ニュージーランドにも勝つんだ。それは夢や幻ではなく、現
実に可能なことなんだ」ということを視覚で見ることができました。
人間の認識力は視覚に頼る部分がとても大きいそうです。記憶も映像で見ると頭に残
りやすいと言います。今回の日本代表の活躍は認識として脳に与えるインパクトが大
きかったのと同時に、記憶として思い出しやすいので、「ああなることを目標としよ
う」と考えたときに、いつでもイメージをしやすい状態を作ってくれたと言えます。
岩出監督は「日本代表に選ばれることを目標にするのはやめよう。選ばれ、試合に出
て、今回のように南アフリカに勝つ、あるいはニュージーランドとも互角に戦って、
最後に勝つことを目標にしなさい」と言っているそうです。
最終目標は高いほどモチベーションが上がりますが、脳が無意識に「無理だ」と思っ
てしまっては目標としては機能しません。でも、目の前で現実のものとして見ている
ものがあるので、「あの瞬間、いやあれ以上の瞬間を、今度は俺が」とイメージする
ことで「無理だ」を排除することができるわけです。
あの感動を今度は日本で、今の大学生たちが見せてくれると思うと、4年後が待ち遠
しいですね。
さて、もう一つの「大学ラグビーという育成システムの意義」ですが、これは以前か
らよく議論されている話でもあります。
「他国では大学生世代で代表入りするのは当たり前。日本の同世代は大学ラグビーと
いう狭い世界に留まっているので伸びない」という「大学ラグビー批判」をする人も
います。岩出監督は、大学生世代の育成強化の大切さを認めた上で、こう述べられて
います。
「ラグビーをすること、ワールドカップに出ることだけが人生なら、学校へなど行か
ずに徹底的にラグビーのエリート教育をすればいいでしょう。しかし、ラグビーを辞
めたあと、30歳、40歳、50歳と続く人生をその人は幸せに過ごすことができるので
しょうか。ラグビーの仕事に関われる人は、エリート教育を受けた人の中でもほんの
一握りでしょう。それ以外の人たちは、一般社会で一般の人と一緒に働くことになり
ます。そのとき、ラグビーしか知らない人たちは、対応できるのでしょうか。大学で
学ぶ意義とはその部分にあるのではないかと思います。」
人生という視点で見れば、目標が一つということはありえません。ラグビーでの目標
もあれば、職業の目標、健康の目標、趣味の目標、あるいは結婚とか子育てとか子ど
もの教育の目標というのもあるかもしれません。いずれにしても、人生にはたくさん
の目標があっていいですし、むしろないはずがないのです。
これらはお互いに関係性を持っていて、バラバラに切り離すこともできません(例え
ば職業の目標があいまいだと、収入もあいまいになり、さまざまな別の目標にも影響
するでしょう)。
スポーツ選手のセカンドキャリアの問題は、いまさら言うまでもありませんが、大学
生世代の育成とは、まさにこのセカンドキャリアの問題と密接に絡んでいるわけで
す。
ラグビーもワールドカップも長い人生のごく一部分。その先の人生もきちんと見据え
て、幸せな人生を送るために今をどう生きるか。若いうちからそんなことを考えるこ
とができる帝京の選手たちは、すでに幸せな人生を送るスタートラインに立てている
に違いありません。
《THE NEW FACE》
ニューフェースたちの声を紹介します。
SH 北林 賢悟(1年)
常翔啓光学園高校出身
身長171cm/体重72kg
「自分はSHですが、体を当てるプレー、体の強みを活かすプレー、ボールに絡むプ
レーを得意としています。ただ、SHは大学に入ってから始めたので、スキルや知識の
部分がまだまだ足りません。なので、周りの上手な選手たちを見て勉強しています。
SHは先輩方にも同期にも、上手な選手がたくさんいるので、チャレンジのしがいがあ
りますし、手本となるプレーヤーが多い中で、自分がどれだけ勝負できるのか、楽し
みでもあります。帝京大学ラグビー部に入って感じたのは、うまい選手ほど努力して
いるということです。入部前は『うまい人は才能やセンスを活かしてプレーしている
のだろう』と思っていたのですが、うまい選手ほど人一倍努力していますし、ラグ
ビーに対する姿勢もしっかりしています。今後に向けては、自分の強みを活かして、
すでに活躍している同期たちに『追い付け、追い越せ』で努力して、Aチームで試合
に出られるように頑張りたいと思います。」
CTB伊藤 岳(1年)
長崎南山高校出身
身長171cm/体重81kg
「強みはアタックでのヒットの部分です。また、ディフェンスでの一対一の強
さ、タックルの入り方の部分も強みだと思っています。課題としてはハンドリング・
スキルがまだまだ未熟なので、ますはハンドリング・スキルを高める努力をしていま
す。帝京大学ラグビー部に入ってすごいと感じたのは、『一秒も無駄にしない』とい
う姿勢です。一つの練習が終わると、すばやく次の練習へと移って行きます。また、
生活面では、例えばみんな、掃除を隅々まできちんとやるとか、あいさつをきちんと
するというように、当たり前にやるべきことをしっかりやり切るところもすごいと感
じます。今後に向けては、Aチームを目指して努力していく上でハンドリングエラー
をなくしていかなければいけないと思っています。まずはAチームでも通用するハン
ドリング・スキルを身に付けたいと思います。」
《NEXT MATCH》
関東大学対抗戦A・第6戦
対明治大学戦(http://www.meijirugby.jp/)
11月15日(日) 秩父宮ラグビー場
14時キックオフ
過去の対戦成績:関東大学対抗戦10勝27敗(大学選手権2勝0敗)
[明治大学の直近5戦]
9月19日 ○90-0立教大学(関東大学対抗戦A)
9月27日 ○26-0筑波大学(関東大学対抗戦A)
10月11日 ○83-5青山学院大学(関東大学対抗戦A)
10月18日 ○77-6日本体育大学(関東大学対抗戦A)
11月1日 ○42-10慶應義塾大学(関東大学対抗戦A)
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
○帝京大学(5勝0敗)92-15早稲田大学(2勝2敗)●
《帝京大学》
[FW]
(1)徳永⇒堀越(2)坂手⇒呉(味)(3)深村⇒浅堀(4)飯野(5)金(嶺)(6)
イラウア⇒姫野(7)亀井(8)小野⇒秋山
[BK]
(9)小畑⇒荒井(10)松田(11)竹山(12)金田⇒濱野(13)重⇒矢富(14)尾崎
(15)森谷
《早稲田大学》※先発のみ
[FW]
(1)佐田(2)貝塚(3)千葉(4)加藤(5)桑野(6)宮里(7)仲元寺(8)佐藤
[BK]
(9)杉本(10)浅見(11)山岡(12)久富(13)岡田(14)門田(15)黒木
【前半】【得点経過】
【5分】帝0-3早
PGを決められる。
【10分】帝7-3早
WTB尾崎がクイックスローイン。FB森谷-WTB竹山-CTB重-CTB金田と渡り、裏へ走っ
た竹山がもらい直して、そのままトライ。ゴール成功。
【18分】帝12-3早
スクラムからSH小畑-CTB重と渡り、重が前進。ラックからSH小畑-SO松田と渡り、
松田がインゴールへゴロキック。WTB尾崎が追いついてトライ。
【21分】帝19-3早
FB森谷がキック。WTB竹山がキャッチして前進。SH小畑にパスし、小畑がトライ。
ゴール成功。
【27分】帝24-3早
FW、BKで連続攻撃。ラックからSH小畑-LO飯野-CTB金田と渡り、金田がキックパ
ス。WTB尾崎がうまく拾ってトライ。
【39分】帝29-3早
ターンオーバーから連続攻撃。ラックからSH小畑-SO松田-CTB金田-CTB重-WTB尾
崎と渡り、尾崎が前方へキック。走って自ら押さえてトライ。
【43分】帝36-3早
ターンオーバーから連続攻撃。ラックからSH小畑-FLイラウア-WTB竹山と渡り、竹
山が走り切ってトライ。ゴール成功。
【後半】【得点経過】
【10分】帝43-3早
ラインアウトからモールを形成。ラックになるも、PR堀越が持ち出し、飛び込んでト
ライ。ゴール成功。
【12分】帝50-3早
キックオフから連続攻撃。ラックからSH小畑-FB森谷-SO松田-HO坂手-WTB竹山と
パスが渡り、竹山がディフェンスをかわして、走り切ってトライ。ゴール成功。
【16分】帝57-3早
キックカウンターから連続攻撃で前進。PR堀越が大きく前進し、ラックからSH小畑が
仕掛けてSO松田へパス。松田からCTB濱野-WTB尾崎と渡り、尾崎がトライ。ゴール成
功。
【21分】帝64-3早
ラインアウトからモールを形成。ラックになり、FWでさらに攻撃。ラックからSH小畑
-SO松田-FB森谷と渡り、森谷が抜け出してトライ。ゴール成功。
【22分】帝71-3早
キックオフボールをSO松田がキャッチ。FB森谷にパスし、森谷が抜け出して大きく前
進。WTB竹山へパスし、竹山が走り切ってトライ。ゴール成功。
【26分】帝71-8早
連続攻撃でトライを奪われる。
【28分】帝78-8早
ターンオーバーから、SH荒井-FB森谷と渡って前進。ラックからSH荒井-CTB濱野-
SO松田-CTB矢富-WTB尾崎と渡り、尾崎がトライ。ゴール成功。
【35分】帝78-15早
ラインアウトからモールを作られ、トライを奪われる。
【39分】帝85-15早
SH荒井がクイックリスタート。No8姫野が大きく前進。ラックからSH荒井-SO松田-
FB森谷-WTB尾崎と渡り、尾崎が抜け出してトライ。ゴール成功。
【41分】帝92-15早
キックオフから連続攻撃。ラックからSH荒井-SO松田-FB森谷と渡り、森谷が抜け出
して大きく前進。CTB矢富にパスし、矢富が走り切ってトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第5戦は早稲田大学戦。立ち上がり、いい形で攻め込む場面はあるものの、ペ
ナルティで自陣深くに攻め込まれてしまう。粘り強くディフェンスするが、5分には
PGで先制される。だが、その後はペースを取り戻す。No8小野の前進など、FWが強さ
を見せれば、10分にはWTB尾崎、FB森谷、CTB重、CTB金田、WTB竹山とBKラインでトラ
イを奪う。このあたりからはほぼ帝京ペースで進み、前半を36-3で折り返した。後
半も立ち上がりでペナルティがあり、波に乗れないが、ここでも10分にトライを奪っ
て、落ち着きを取り戻す。途中出場のPR堀越が縦の強さを見せれば、他のFW陣もラッ
クで体を当て続け、隙あらばボールへとからんでいく。また、時間とともに、この日
「ゲームMVP」のFB森谷が縦に抜け出すシーンが増え、チャンスを作る。攻められる
場面もあるが、好タックルと素早いサポートでターンオーバーも増える。92-15で
ノーサイド。帝京は対抗戦5連勝を飾った。
《AFTER MATCH SAY》
■岩出雅之監督
「今日は前後半の立ち上がりのところでルールの理解の部分に少し
アバウトなところがあったようですが、すぐに修正できると思いますし、はっきり見えたことはかえってよかったと思っています。ゲームに向かっていく気持ちとして
は、ベストパフォーマンスを発揮するためのチャレンジをしよう、ベストパフォーマンスに結果的になるように心技体ともにやるべきことをやり、今日時点で自分たちの持っているものを出し切ろうと言って臨みました。また、ミスがあっても、ミスした次のリアクションでいい姿を見せよう、それができればすべてがいい姿になっていくので、ミスしてもネガティブにならずに、ミスしたときこそいいリアクションをして、お互いが信頼できる姿にしていこうと選手を送り出しました。ゲームの中で、14人で戦う時間がかなりありましたが、その時間帯がいちばん動きがよかったように思います。選手たちに危機感があった証拠だと思います。ピンチにいいプレーができたことは、大いにに褒めていい部分だと思います。ですが、まだまだメンタルと実際の体の動きが一致するのには時間がかかりそうなところもありますので、目標とするところに向かって、さらに積み上げていきたいと思います。次戦は明治大学さんとの、対抗戦全勝対決となりますが、皆様にいいゲームをお見せできるようにしっかりと準備をして臨みたいと思います。」
■キャプテン・HO坂手淳史(4年)
「今日の早稲田大学さんとの試合は、まずファーストプレーから、キックオフ、
ファーストタックル、ファーストブレイクダウン等のすべてにおいてベストを出して
いこうという話をしてゲームに臨みました。ですが、立ち上がりにペナルティが多く
なり、それによってテンポに乗り切れず、ゲームの波が相手の方に行ってしまう時間
帯がありました。そのペナルティの部分の確認は自分たちでしっかりとしているの
で、次の試合に向けてきちんとチェックしていきたいと思います。後半にも多かった
ペナルティも含めて、しっかりと改善して、次の明治大学さんとの試合に臨みたいと
思います。」
■対抗戦初出場ながらコンタクトの強さを発揮・No8小野貴久(4年)
「今日は対抗戦初出場で、試合前は緊張した面もありましたが、楽しみな面の方が大
きかったです。試合も最初は緊張したところがあったのですが、周りのみんなが声を
かけてくれて、とてもやりやすかったです。試合は、コンタクトの部分で通用すると
ころが多くありました。ディフェンス面でのコミュニケーションなどでさらに細かい
部分をもっとしっかりやっていくことで、自分のレベルアップにつながっていくと思
うので、そこを修正して、練習で積み重ねていきたいです。No8としてはスクラム時
のディフェンスを意識しましたが、そこも、ある程度できたのでよかったと思いま
す。今日出た反省点を改善して、次に向かう材料として練習からいいチャレンジをし
ていきたいと思います。」
■ケガから久しぶりに復帰した・SH荒井康植(4年)
「まずはこうしてケガから復帰して試合に出られたことに、トレーナーさんをはじめ
とする多くのスタッフの方々に感謝したいです。今日の試合に関しては、今できるこ
とにしっかりチャレンジしようと思って臨みました。特にテンポを上げていくこと
と、ディフェンスで体を張ることを意識しました。久しぶりということで課題も多く
出て、また明確になりましたので、今後に向けて、一日一日を大事にやっていきたい
と思っています。個人のプレーとしてはあまりいいプレーができなかったのですが、
チームとしては今後につながるいい試合でしたし、自分としてもここをスタートにし
て状態を上げていくためのいい試合だったと思います。早く試合勘を戻して9番をつ
けて出られるように、そしてチームに貢献できるように頑張ります。」
《PICK UP PLAYERS》
緊張もパワーに換える成長力を見せた
CTB 矢富洋則(2年)
YATOMI HIRONORI
1995年11月9日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
仙台育英学園高校出身
身長181cm/体重84kg
■対抗戦初出場でしたが、どんな気持ちで臨んだのでしょうか。
「とても緊張しました。前の晩からゲームまでのチームのルーティンなど、一連の流れが何もかもが初めてで、緊張してしまい何をしたらいいのかまったくわかりませんでした。
そんな中、上級生たちが助けてくださいましたし、試合前もリラックスできるような雰囲気作りをしてくださいました。緊張はしていましたが、メンタル面はいいバランスが取れていたように思います。」
■実際にプレーしてみての感触はいかがでしたか。
「15分も出場できたので、この15分間に自分のできることをやり切ろうと思って、グ
ラウンドを全力で走り回りました。たくさんのお客さんの大きな歓声の中でも、自分
のやるべきことにしっかり集中して、外的なものにとらわれずにやろうと思ってプ
レーしたところ、自分としてもいいプレーが出せました。ただ、スキルの部分でまだ
Aチームにフィットできていないところがありました。そこも課題として見つかって
よかったと思っています。」
■ナイストライもありました。
「ありがとうございます。デビュー戦でトライできたのはとてもうれしいですし、周
りからも『おめでとう』と言ってもらって、うれしかったです。今日の自分のトライ
は、抜け出したプレーヤー(FB森谷)をサポートして取ったものでしたが、次は自分
がゲインして、他の人がトライできるようなプレーをしたいと思いました。」
■今日はCTBに入りましたが、先週のジュニア選手権ではFBでした。ポジションはい
ろいろと経験中ですね。
「そうですね。FB、WTB、CTBの3つをやっています。」
■その先週のジュニア選手権では、先発してゲームMVPを獲得しました。
「はい、ありがとうございます。おそらく、そのおかげもあって、今日、チャンスを
いただけたのかなと思っています。先週の試合も今日の試合も、兄(ヤマハ発動機
ジュビロ・矢富勇毅選手)が見に来てくれて、だから頑張ったというわけではないの
ですが、いいプレーを見せたいという気持ちはありました。今日、こうして対抗戦に
出ることができ、トライもできたことはいい経験になりましたし、今後への大きなモ
チベーションにもなりました。」
■普段の生活等で意識していることはありますか。
「2年生ですが、下級生という意識ではなく、上級生に近づこうという意識で普段の
生活に取り組むようにしています。」
■春はU20日本代表として世界と戦いました。その経験はどう活かされていますか。
「U20は追加招集で呼ばれたこともあり、最初はみんなとうまくなじめない気がして
いたのですが、帝京から行った選手たちの多くがリーダーとして頑張っていたことも
あって、すぐになじめるようになりました。世界を相手に戦うという経験をさせてい
ただいたことで、自分の現状を知ることができましたし、逆に海外でも通用したこと
も見つかったので、ものすごくいい経験をさせていただいたと思っています。」
■では、次戦以降への意気込みをお願いします。
「次はジュニア選手権になるのか、さらにその次の対抗戦に出られるのかはわかりま
せんが、相手にかかわらず、自分、そして自分たちの目指す目標を見据えたプレーを
したいと思います。」
1年前に「THE NEW FACE」でインタビューしたときとは見違えるほど、自信に満ちた
受け答えをしてくれた。一つ質問すると、それに対する自身の考えがすらすらと出て
くる。プレー面や体の面だけでなく、気持ちや考え方の面でも大きく成長している証
拠だろう。実際「2年生だが下級生という意識ではなく、上級生に近づこうといつも
意識している」と語るように、普段からの意識の高さが伺える。この日のプレー時間
はロスタイムも含めると約20分間だったが、大観衆の前でも臆せずにプレーし、トラ
イも奪った。「次は自分がゲインして、周りにトライを与えられるプレーをしたい」
と語るのも頼もしい。いい成長曲線を描いているようで、今後が楽しみだ。
《COLUMN》
――2019年とその後の人生――
ワールドカップ2015イングランド大会は、ニュージーランドの優勝で幕を閉じまし
た。日本代表は惜しくも決勝トーナメントに進むことができませんでしたが、大会3
位となった南アフリカに勝利し、予選リーグで3勝するという、すばらしい活躍を見
せてくれました。
何より日本国内にラグビーの楽しさ、すばらしさが伝わり、多くのメディアがラグ
ビーを取り上げるようになったことは、まさに日本を変えた活躍だったと言っていい
でしょう。
さあ、次は2019年。日本でワールドカップが開催されます。おそらく、今の大学生た
ちからも多くの選手が中心選手として活躍することになるでしょう(むしろ、なって
もらわないといけないですね)。
当然、選手たち自身も「次は自分たちの番だ」という意識を強く持っているようで
す。
また、岩出監督もそうした意識付けを常日頃からやられています。
この日の記者会見である記者から「次のワールドカップ日本開催に向けて、どのよう
な育成をされていくのか」といった質問が出ると、岩出監督からは育成・教育への思
いが堰を切ったようにあふれ出しました。
特に「選手たちへの意識付け」と「大学ラグビーという育成システムの意義」につい
て、多く述べられました。とても大事なお話でしたので、ここで紹介したいと思いま
す。
まず、「選手たちへの意識付け」ですが、これは今回のワールドカップで日本代表が
目標をしっかりと可視化してくれました。つまり、「自分たちも南アフリカに勝つ。
いや、オーストラリア、ニュージーランドにも勝つんだ。それは夢や幻ではなく、現
実に可能なことなんだ」ということを視覚で見ることができました。
人間の認識力は視覚に頼る部分がとても大きいそうです。記憶も映像で見ると頭に残
りやすいと言います。今回の日本代表の活躍は認識として脳に与えるインパクトが大
きかったのと同時に、記憶として思い出しやすいので、「ああなることを目標としよ
う」と考えたときに、いつでもイメージをしやすい状態を作ってくれたと言えます。
岩出監督は「日本代表に選ばれることを目標にするのはやめよう。選ばれ、試合に出
て、今回のように南アフリカに勝つ、あるいはニュージーランドとも互角に戦って、
最後に勝つことを目標にしなさい」と言っているそうです。
最終目標は高いほどモチベーションが上がりますが、脳が無意識に「無理だ」と思っ
てしまっては目標としては機能しません。でも、目の前で現実のものとして見ている
ものがあるので、「あの瞬間、いやあれ以上の瞬間を、今度は俺が」とイメージする
ことで「無理だ」を排除することができるわけです。
あの感動を今度は日本で、今の大学生たちが見せてくれると思うと、4年後が待ち遠
しいですね。
さて、もう一つの「大学ラグビーという育成システムの意義」ですが、これは以前か
らよく議論されている話でもあります。
「他国では大学生世代で代表入りするのは当たり前。日本の同世代は大学ラグビーと
いう狭い世界に留まっているので伸びない」という「大学ラグビー批判」をする人も
います。岩出監督は、大学生世代の育成強化の大切さを認めた上で、こう述べられて
います。
「ラグビーをすること、ワールドカップに出ることだけが人生なら、学校へなど行か
ずに徹底的にラグビーのエリート教育をすればいいでしょう。しかし、ラグビーを辞
めたあと、30歳、40歳、50歳と続く人生をその人は幸せに過ごすことができるので
しょうか。ラグビーの仕事に関われる人は、エリート教育を受けた人の中でもほんの
一握りでしょう。それ以外の人たちは、一般社会で一般の人と一緒に働くことになり
ます。そのとき、ラグビーしか知らない人たちは、対応できるのでしょうか。大学で
学ぶ意義とはその部分にあるのではないかと思います。」
人生という視点で見れば、目標が一つということはありえません。ラグビーでの目標
もあれば、職業の目標、健康の目標、趣味の目標、あるいは結婚とか子育てとか子ど
もの教育の目標というのもあるかもしれません。いずれにしても、人生にはたくさん
の目標があっていいですし、むしろないはずがないのです。
これらはお互いに関係性を持っていて、バラバラに切り離すこともできません(例え
ば職業の目標があいまいだと、収入もあいまいになり、さまざまな別の目標にも影響
するでしょう)。
スポーツ選手のセカンドキャリアの問題は、いまさら言うまでもありませんが、大学
生世代の育成とは、まさにこのセカンドキャリアの問題と密接に絡んでいるわけで
す。
ラグビーもワールドカップも長い人生のごく一部分。その先の人生もきちんと見据え
て、幸せな人生を送るために今をどう生きるか。若いうちからそんなことを考えるこ
とができる帝京の選手たちは、すでに幸せな人生を送るスタートラインに立てている
に違いありません。
《THE NEW FACE》
ニューフェースたちの声を紹介します。
SH 北林 賢悟(1年)
常翔啓光学園高校出身
身長171cm/体重72kg
「自分はSHですが、体を当てるプレー、体の強みを活かすプレー、ボールに絡むプ
レーを得意としています。ただ、SHは大学に入ってから始めたので、スキルや知識の
部分がまだまだ足りません。なので、周りの上手な選手たちを見て勉強しています。
SHは先輩方にも同期にも、上手な選手がたくさんいるので、チャレンジのしがいがあ
りますし、手本となるプレーヤーが多い中で、自分がどれだけ勝負できるのか、楽し
みでもあります。帝京大学ラグビー部に入って感じたのは、うまい選手ほど努力して
いるということです。入部前は『うまい人は才能やセンスを活かしてプレーしている
のだろう』と思っていたのですが、うまい選手ほど人一倍努力していますし、ラグ
ビーに対する姿勢もしっかりしています。今後に向けては、自分の強みを活かして、
すでに活躍している同期たちに『追い付け、追い越せ』で努力して、Aチームで試合
に出られるように頑張りたいと思います。」
CTB伊藤 岳(1年)
長崎南山高校出身
身長171cm/体重81kg
「強みはアタックでのヒットの部分です。また、ディフェンスでの一対一の強
さ、タックルの入り方の部分も強みだと思っています。課題としてはハンドリング・
スキルがまだまだ未熟なので、ますはハンドリング・スキルを高める努力をしていま
す。帝京大学ラグビー部に入ってすごいと感じたのは、『一秒も無駄にしない』とい
う姿勢です。一つの練習が終わると、すばやく次の練習へと移って行きます。また、
生活面では、例えばみんな、掃除を隅々まできちんとやるとか、あいさつをきちんと
するというように、当たり前にやるべきことをしっかりやり切るところもすごいと感
じます。今後に向けては、Aチームを目指して努力していく上でハンドリングエラー
をなくしていかなければいけないと思っています。まずはAチームでも通用するハン
ドリング・スキルを身に付けたいと思います。」
《NEXT MATCH》
関東大学対抗戦A・第6戦
対明治大学戦(http://www.meijirugby.jp/)
11月15日(日) 秩父宮ラグビー場
14時キックオフ
過去の対戦成績:関東大学対抗戦10勝27敗(大学選手権2勝0敗)
[明治大学の直近5戦]
9月19日 ○90-0立教大学(関東大学対抗戦A)
9月27日 ○26-0筑波大学(関東大学対抗戦A)
10月11日 ○83-5青山学院大学(関東大学対抗戦A)
10月18日 ○77-6日本体育大学(関東大学対抗戦A)
11月1日 ○42-10慶應義塾大学(関東大学対抗戦A)
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
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