REPORT
レポート
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練習試合 慶応義塾大学戦
2016/08/19
練習試合 対慶応義塾大学戦
8月17日(水)・菅平・サニアパーク・メイン
○帝京大学54-7慶応義塾大学●
《帝京大学》
[FW]
(1)淺岡⇒西(2)堀越⇒竹井(3)呉(味)⇒垣本(4)飯野⇒金(廉)(5)金(嶺)⇒秋山⇒今村(6)吉田⇒
ロガヴァトゥ(7)亀井⇒菅原(8)マクカラン⇒古田
[BK]
(9)吉川⇒末⇒吉川(10)松田⇒矢澤(11)竹山⇒飯山(12)金村⇒野口(13)矢富⇒保坂(14)宮上⇒
津岡(15)尾崎⇒重
《慶応義塾大学》※先発のみ
[FW]
(1)堀切(2)松岡(3)角田(4)辻(5)佐藤(6)廣川(7)竹田(8)松村
[BK]
(9)中鉢(10)古田(11)清水(12)堀越(13)豊田(14)高野(15)丹治
【前半】【得点経過】
【2分】帝7-0慶
ターンオーバーから連続攻撃。CTB金村が前進。SO松田にパスし、松田が抜け出し、走り切ってトライ。
ゴール成功。
【12分】帝12-0慶
ラインアウトから連続攻撃。ラックからSH吉川-SO松田と渡り、松田が前方へゴロキック。WTB竹山が
追い付いてトライ。
【18分】帝19-0慶
WTB竹山のキックカウンターから連続攻撃。WTB尾崎に渡り、尾崎が抜け出し、そのまま走り切ってトライ。
ゴール成功。
【20分】帝26-0慶
キックオフをNo8マクカランがキャッチし、大きく前進。つかまるも、ラックからSH吉川-CTB金村と渡り、
金村が抜け出し、走り切ってトライ。ゴール成功。
【28分】帝33-0慶
ラインアウトからSH末-FL吉田と渡り、吉田が大きく前進。No8マクカランに渡り、マクカランが抜け出し
てトライ。ゴール成功。
【33分】帝33-7慶
ペナルティから連続でつながれ、トライを奪われる。
【40分】帝40-7慶
ラインアウトからモールを形成。LO金が持ち出してトライ。ゴール成功。
【後半】【得点経過】
【23分】帝47-7慶
スクラムで相手が反則を繰り返し、ペナルティトライ。ゴール成功。
【29分】帝54-7慶
ラインアウトからモールを押し込む。ラックになるも、SH吉川-SO矢澤と渡り、矢澤が後ろから走りこんだ
CTB野口にパス。野口が抜け出してトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
夏の練習試合第2戦は、慶應義塾大学との試合。試合前、亀井キャプテンから「痛いところ、厳しいところに
体を当てていこう」という声がかかり、気合が入る。試合は開始早々から、お互いに激しさを出し合う。帝京は
2分、CTB金村が仕掛けて前進し、SO松田へパス。松田が抜け出し、走り切って先制トライを奪う。その後も
激しいぶつあり合いになるが、帝京は攻められても組織的なディフェンスを崩さずに守る。攻めては、
WTB竹山、WTB宮上、No8マクカラン、FL吉田らの思い切りのよい走りで得点を重ねる。前半を40-7で折り
返した。大幅にメンバーを入れ替えた後半は、一進一退の攻防となる。後半20分、ゴール前でマイボール
スクラムを得ると、相手はスクラムで反則を繰り返す。帝京はそのたびにスクラムを選択し、スクラムトライ
を狙う。最後はペナルティトライが認められ、加点。29分にはSO矢澤が後ろから走りこんだCTB野口に
絶妙なパスを送り、トライを演出。ディフェンスでは攻め込まれるシーンもあるが、トライまでは取らせず、
54-7で勝利を収めた。なお、この後行われたBチームの試合は26-21で勝利した。
《POST MATCH INTERVIEW》
■岩出雅之監督
「今日は経験の浅いメンバーもいて、プレーのイメージやコミュニケーションの部分で、まだまだなところが
出たゲームだったと思います。逆に言えば、経験の浅いメンバーが経験を積むことができたということです
ので、彼らがこの経験を今後にしっかり活かしてくれたらと期待しています。今日は台風の接近が心配され
ましたが、幸い、大きな影響もなく、いい天候のものでゲームができました。合宿自体もここまで順調で、
いい種まきができています。最後になりましたが、慶応義塾大学の選手、スタッフ、関係者の皆様に感謝
申し上げます。慶応義塾大学さんは常に全力で、しっかりしたプレーをされるので、いいゲームができた
ことはもちろん、私たちにとってもたいへんよい刺激をいただくことができました。対抗戦での再戦を
楽しみにしております。ありがとうございました。」
■キャプテン・FL亀井亮依(4年)
「前の試合の反省として、ディフェンスで多くの課題が出たので、今日はそこを修正して、試合に臨み
ました。1トライを奪われましたが、前の試合と比べたら、まずはしっかり走って、リポジションから
ディフェンスするという部分は改善できて、いいものが見えてきました。新しく入ったメンバーにとっては
コミュニケーションが難しかった部分もありましたが、メンバーが違ってもやることは一緒ですし、プレーの
理解度も練習から統一してやっているので、メンバーが変わったからコミュニケーションが取れないという
言い訳は許されません。そこはしっかりやっていきたいです。FWはメンバーがほとんど変わっていないの
で、FWからどんどんコミュニケーションして、状況判断ももっとしっかりやっていきたいと思います。FWは
この合宿ではスクラムにフォーカスして練習していますが、フォーカスしていないからといってモールで点を
取り切れなくてもいいということにはならないので、フォーカスしていること以外の部分もしっかりやっていき
たいです。Aチームの次戦は早稲田大学さんとの試合。春は対戦がなかったので楽しみです。まずはディフ
ェンスからしっかりやって、いいゲームをして、勝ちたいと思います。」
■ペナルティトライ奪取も押し切れなかったことを反省・PR西和磨(3年)
「自分は7月の流通経済大学さんとの試合でケガをしてしまい、あまり練習ができなかった中で今日の
試合に臨むことになったのですが、リハビリ中はAチームがやっていることを見て、自分でもイメージする
ようにしていました。今日は全体としてはまだまだでしたが、要所要所では自分のプレーを出せたかなと
感じています。スクラムは春から課題として取り組んできたのですが、(後半23分、相手の反則でペナルティ
トライになった場面は)自分としては押し切ってトライをしたかったので、ちょっと悔しい気持ちもあります。
これからしっかり修正していって、シーズンに向けて自分たちのスクラムを作り上げていきたいと思います。
ここまでは、合宿でもケガであまり練習できず、見て学ぶことが多かったのですが、ここから一歩一歩成長
していけたらと思っています。」
■プレーのイメージへの課題発見を前向きに捉える・SH吉川浩貴(2年)
「今日は自分の力不足を感じ、去年の自分から成長できていないことを痛感しました。一度アウトして、
再度出たときにしっかり意識を変えて臨もうと思ったのですが、すぐには変わらず、悔しいです。ボールを
出すところで余裕がなくなっていて、周りに気を配らなければならないところで、できていませんでした。
状況に応じたプレーのイメージの部分とパスのスピードが課題です。ただ、失敗に対してネガティブに
なって、対処が遅れてしまうのは時間の無駄なので、自分の足りないところが分かったことをプラスに
捉えて、直していけるように努力して、この合宿で克服したいと思っています。」
《PICK UP PLAYERS》
SOとして貴重な経験を積み重ね、成長を見せる
SO 矢澤 蒼(2年)
YAZAWA AOI
1996年12月6日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
御所実業高校出身
身長192cm/97kg
■まずは試合後の感想から聞かせてください。
「夏合宿に入ってずっと(松田)力也さんと一緒にSOのプレーを勉強してきた中で、自分のやるべきことを
明確にして、パナソニック戦で課題として出たディフェンスのところで自ら挑戦できたので、そこはよかった
です。」
■アタック面ではどうでしたか。
「アタックでは、もっと密なコミュニケーションを取って、さらに有効なアタックができればよかったという
ところが反省点として出ました。」
■Aチームで出ていることで、手応えを感じているのではないでしょうか。
「経験させてもらえるチャンスを多くいただいていますが、アタック面でもっともっと考えてプレーしなければ
いけないと実感しています。チャンスの場面がたくさんあったのですが、もっと有効なアタックをBK陣と
コミュニケーションを取ってやっていきたいです。自分自身でももっとチャンスを作れていれば、さらに
点数を取れていたと思います。」
■ハーフタイムで岩出監督から「もっとランで前に出るように」というアドバイスがありましたが、
そのあたりでしょうか。
「そうですね。ちょっと小細工と言いますか、消極的な面があったので、後半はこの体を活かしたラン
だったり、ダイナミックなプレーをするようにというアドバイスをいただきました。後半は、トライに直接
つながるプレーもできて、よかったです。」
■ここまでの合宿の充実度はいかがですか。
「CTBからSOにチェンジして練習していますが、自分の中でもっともっと整理しないといけないと思って
います。いろいろとチームとしても、個人としてもチャレンジしているので、もっとやるべきことをクリアに
して、しっかり力を発揮できるプレーヤーになっていかないと、夏、秋と成長できないと思っています。
取り組んでいるディフェンスの部分は、今日の試合ではある程度、出せたのでよかったです。」
■今後に向けての意気込みをお願いします。
「自分らしさを出して、信頼されるSOになって、Aチームの試合に出て貢献したいと思います。」
この合宿ではそれまでのCTBからSO主体の練習に切り替え、松田選手に付いて勉強しているという。
まだ2年生なので、経験の差からくるイメージの幅の違いはあるが、一歩ずつ成長を見せている。
もともと、大きな体を利したアタックが魅力。ここに判断力やディフェンス力にさらに磨きがかかれば、
シーズンでは楽しみな存在となりそうだ。
《COLUMN》
――頭を使う合宿――
夏合宿と言うと、朝から晩までグラウンドできつい練習を繰り返しているようなイメージを持つ人もいる
かもしれません。もちろん、グラウンドでのきつい練習もたくさんあるのですが、帝京の合宿ではそれ
以上に「頭を使うこと」を重視しています。
昨年の合宿で岩出監督は「研修のような合宿」という表現を使っていましたが、そこは「今年も同じ」
とのことです。また、前回、この欄でも書いたように「種まき」という表現も使っていました。
この「頭を使うこと」に戸惑う選手も少なくないようです。特に経験の少ない1、2年生は、頭を使うため
の材料が上級生より少ないため、たいへんです。また、頭ではわかっていても、それを常に体で表現
できるとは限りません。いや、それができるようになるために練習をするのだと言えるでしょう。
まずは、頭で理解すること。そして、理解したことを表現できるようにすること。言葉でいうのは簡単
ですが、実際にやるのは簡単ではありません。
この日の試合後、上級生たちが下級生たちに、プレーついて言葉で説明しているシーンがあちこちで
見られました。
ここから、頭での理解度をどこまで高められるか。理解度の高い選手がどれだけ多くなるか。そして、
その理解した内容をどれだけ体で表現できるか。
今後の彼らの成長ぶりに注目です。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
8月17日(水)・菅平・サニアパーク・メイン
○帝京大学54-7慶応義塾大学●
《帝京大学》
[FW]
(1)淺岡⇒西(2)堀越⇒竹井(3)呉(味)⇒垣本(4)飯野⇒金(廉)(5)金(嶺)⇒秋山⇒今村(6)吉田⇒
ロガヴァトゥ(7)亀井⇒菅原(8)マクカラン⇒古田
[BK]
(9)吉川⇒末⇒吉川(10)松田⇒矢澤(11)竹山⇒飯山(12)金村⇒野口(13)矢富⇒保坂(14)宮上⇒
津岡(15)尾崎⇒重
《慶応義塾大学》※先発のみ
[FW]
(1)堀切(2)松岡(3)角田(4)辻(5)佐藤(6)廣川(7)竹田(8)松村
[BK]
(9)中鉢(10)古田(11)清水(12)堀越(13)豊田(14)高野(15)丹治
【前半】【得点経過】
【2分】帝7-0慶
ターンオーバーから連続攻撃。CTB金村が前進。SO松田にパスし、松田が抜け出し、走り切ってトライ。
ゴール成功。
【12分】帝12-0慶
ラインアウトから連続攻撃。ラックからSH吉川-SO松田と渡り、松田が前方へゴロキック。WTB竹山が
追い付いてトライ。
【18分】帝19-0慶
WTB竹山のキックカウンターから連続攻撃。WTB尾崎に渡り、尾崎が抜け出し、そのまま走り切ってトライ。
ゴール成功。
【20分】帝26-0慶
キックオフをNo8マクカランがキャッチし、大きく前進。つかまるも、ラックからSH吉川-CTB金村と渡り、
金村が抜け出し、走り切ってトライ。ゴール成功。
【28分】帝33-0慶
ラインアウトからSH末-FL吉田と渡り、吉田が大きく前進。No8マクカランに渡り、マクカランが抜け出し
てトライ。ゴール成功。
【33分】帝33-7慶
ペナルティから連続でつながれ、トライを奪われる。
【40分】帝40-7慶
ラインアウトからモールを形成。LO金が持ち出してトライ。ゴール成功。
【後半】【得点経過】
【23分】帝47-7慶
スクラムで相手が反則を繰り返し、ペナルティトライ。ゴール成功。
【29分】帝54-7慶
ラインアウトからモールを押し込む。ラックになるも、SH吉川-SO矢澤と渡り、矢澤が後ろから走りこんだ
CTB野口にパス。野口が抜け出してトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
夏の練習試合第2戦は、慶應義塾大学との試合。試合前、亀井キャプテンから「痛いところ、厳しいところに
体を当てていこう」という声がかかり、気合が入る。試合は開始早々から、お互いに激しさを出し合う。帝京は
2分、CTB金村が仕掛けて前進し、SO松田へパス。松田が抜け出し、走り切って先制トライを奪う。その後も
激しいぶつあり合いになるが、帝京は攻められても組織的なディフェンスを崩さずに守る。攻めては、
WTB竹山、WTB宮上、No8マクカラン、FL吉田らの思い切りのよい走りで得点を重ねる。前半を40-7で折り
返した。大幅にメンバーを入れ替えた後半は、一進一退の攻防となる。後半20分、ゴール前でマイボール
スクラムを得ると、相手はスクラムで反則を繰り返す。帝京はそのたびにスクラムを選択し、スクラムトライ
を狙う。最後はペナルティトライが認められ、加点。29分にはSO矢澤が後ろから走りこんだCTB野口に
絶妙なパスを送り、トライを演出。ディフェンスでは攻め込まれるシーンもあるが、トライまでは取らせず、
54-7で勝利を収めた。なお、この後行われたBチームの試合は26-21で勝利した。
《POST MATCH INTERVIEW》
■岩出雅之監督
「今日は経験の浅いメンバーもいて、プレーのイメージやコミュニケーションの部分で、まだまだなところが
出たゲームだったと思います。逆に言えば、経験の浅いメンバーが経験を積むことができたということです
ので、彼らがこの経験を今後にしっかり活かしてくれたらと期待しています。今日は台風の接近が心配され
ましたが、幸い、大きな影響もなく、いい天候のものでゲームができました。合宿自体もここまで順調で、
いい種まきができています。最後になりましたが、慶応義塾大学の選手、スタッフ、関係者の皆様に感謝
申し上げます。慶応義塾大学さんは常に全力で、しっかりしたプレーをされるので、いいゲームができた
ことはもちろん、私たちにとってもたいへんよい刺激をいただくことができました。対抗戦での再戦を
楽しみにしております。ありがとうございました。」
■キャプテン・FL亀井亮依(4年)
「前の試合の反省として、ディフェンスで多くの課題が出たので、今日はそこを修正して、試合に臨み
ました。1トライを奪われましたが、前の試合と比べたら、まずはしっかり走って、リポジションから
ディフェンスするという部分は改善できて、いいものが見えてきました。新しく入ったメンバーにとっては
コミュニケーションが難しかった部分もありましたが、メンバーが違ってもやることは一緒ですし、プレーの
理解度も練習から統一してやっているので、メンバーが変わったからコミュニケーションが取れないという
言い訳は許されません。そこはしっかりやっていきたいです。FWはメンバーがほとんど変わっていないの
で、FWからどんどんコミュニケーションして、状況判断ももっとしっかりやっていきたいと思います。FWは
この合宿ではスクラムにフォーカスして練習していますが、フォーカスしていないからといってモールで点を
取り切れなくてもいいということにはならないので、フォーカスしていること以外の部分もしっかりやっていき
たいです。Aチームの次戦は早稲田大学さんとの試合。春は対戦がなかったので楽しみです。まずはディフ
ェンスからしっかりやって、いいゲームをして、勝ちたいと思います。」
■ペナルティトライ奪取も押し切れなかったことを反省・PR西和磨(3年)
「自分は7月の流通経済大学さんとの試合でケガをしてしまい、あまり練習ができなかった中で今日の
試合に臨むことになったのですが、リハビリ中はAチームがやっていることを見て、自分でもイメージする
ようにしていました。今日は全体としてはまだまだでしたが、要所要所では自分のプレーを出せたかなと
感じています。スクラムは春から課題として取り組んできたのですが、(後半23分、相手の反則でペナルティ
トライになった場面は)自分としては押し切ってトライをしたかったので、ちょっと悔しい気持ちもあります。
これからしっかり修正していって、シーズンに向けて自分たちのスクラムを作り上げていきたいと思います。
ここまでは、合宿でもケガであまり練習できず、見て学ぶことが多かったのですが、ここから一歩一歩成長
していけたらと思っています。」
■プレーのイメージへの課題発見を前向きに捉える・SH吉川浩貴(2年)
「今日は自分の力不足を感じ、去年の自分から成長できていないことを痛感しました。一度アウトして、
再度出たときにしっかり意識を変えて臨もうと思ったのですが、すぐには変わらず、悔しいです。ボールを
出すところで余裕がなくなっていて、周りに気を配らなければならないところで、できていませんでした。
状況に応じたプレーのイメージの部分とパスのスピードが課題です。ただ、失敗に対してネガティブに
なって、対処が遅れてしまうのは時間の無駄なので、自分の足りないところが分かったことをプラスに
捉えて、直していけるように努力して、この合宿で克服したいと思っています。」
《PICK UP PLAYERS》
SOとして貴重な経験を積み重ね、成長を見せる
SO 矢澤 蒼(2年)
YAZAWA AOI
1996年12月6日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
御所実業高校出身
身長192cm/97kg
■まずは試合後の感想から聞かせてください。
「夏合宿に入ってずっと(松田)力也さんと一緒にSOのプレーを勉強してきた中で、自分のやるべきことを
明確にして、パナソニック戦で課題として出たディフェンスのところで自ら挑戦できたので、そこはよかった
です。」
■アタック面ではどうでしたか。
「アタックでは、もっと密なコミュニケーションを取って、さらに有効なアタックができればよかったという
ところが反省点として出ました。」
■Aチームで出ていることで、手応えを感じているのではないでしょうか。
「経験させてもらえるチャンスを多くいただいていますが、アタック面でもっともっと考えてプレーしなければ
いけないと実感しています。チャンスの場面がたくさんあったのですが、もっと有効なアタックをBK陣と
コミュニケーションを取ってやっていきたいです。自分自身でももっとチャンスを作れていれば、さらに
点数を取れていたと思います。」
■ハーフタイムで岩出監督から「もっとランで前に出るように」というアドバイスがありましたが、
そのあたりでしょうか。
「そうですね。ちょっと小細工と言いますか、消極的な面があったので、後半はこの体を活かしたラン
だったり、ダイナミックなプレーをするようにというアドバイスをいただきました。後半は、トライに直接
つながるプレーもできて、よかったです。」
■ここまでの合宿の充実度はいかがですか。
「CTBからSOにチェンジして練習していますが、自分の中でもっともっと整理しないといけないと思って
います。いろいろとチームとしても、個人としてもチャレンジしているので、もっとやるべきことをクリアに
して、しっかり力を発揮できるプレーヤーになっていかないと、夏、秋と成長できないと思っています。
取り組んでいるディフェンスの部分は、今日の試合ではある程度、出せたのでよかったです。」
■今後に向けての意気込みをお願いします。
「自分らしさを出して、信頼されるSOになって、Aチームの試合に出て貢献したいと思います。」
この合宿ではそれまでのCTBからSO主体の練習に切り替え、松田選手に付いて勉強しているという。
まだ2年生なので、経験の差からくるイメージの幅の違いはあるが、一歩ずつ成長を見せている。
もともと、大きな体を利したアタックが魅力。ここに判断力やディフェンス力にさらに磨きがかかれば、
シーズンでは楽しみな存在となりそうだ。
《COLUMN》
――頭を使う合宿――
夏合宿と言うと、朝から晩までグラウンドできつい練習を繰り返しているようなイメージを持つ人もいる
かもしれません。もちろん、グラウンドでのきつい練習もたくさんあるのですが、帝京の合宿ではそれ
以上に「頭を使うこと」を重視しています。
昨年の合宿で岩出監督は「研修のような合宿」という表現を使っていましたが、そこは「今年も同じ」
とのことです。また、前回、この欄でも書いたように「種まき」という表現も使っていました。
この「頭を使うこと」に戸惑う選手も少なくないようです。特に経験の少ない1、2年生は、頭を使うため
の材料が上級生より少ないため、たいへんです。また、頭ではわかっていても、それを常に体で表現
できるとは限りません。いや、それができるようになるために練習をするのだと言えるでしょう。
まずは、頭で理解すること。そして、理解したことを表現できるようにすること。言葉でいうのは簡単
ですが、実際にやるのは簡単ではありません。
この日の試合後、上級生たちが下級生たちに、プレーついて言葉で説明しているシーンがあちこちで
見られました。
ここから、頭での理解度をどこまで高められるか。理解度の高い選手がどれだけ多くなるか。そして、
その理解した内容をどれだけ体で表現できるか。
今後の彼らの成長ぶりに注目です。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
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