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レポート
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関東大学対抗戦A 日本体育大学戦
2016/09/26
関東大学対抗戦A 対日本体育大学戦
9月25日(日)・百草グラウンド
○帝京大学(2勝)134-3日本体育大学(2敗)●
《帝京大学》
[FW]
(1)岡本⇒淺岡(2)堀越⇒呉(季)(3)平井⇒浅見(4)飯野(5)金(嶺)⇒山口(6)ロガヴァトゥ(7)亀井(8)吉田
[BK]
(9)北林(賢)⇒吉川(10)松田⇒中村(良)(11)飯山⇒子安(12)金村(13)矢富(14)宮上⇒今村(15)鬼木
《日本体育大学》※先発のみ
[FW]
(1)高田(2)上野(3)村上(4)伊藤(5)倉本(6)櫻木(7)近藤(8)藤澤
[BK]
(9)高嶋(10)中川(11)鹿内(12)石田(13)城(14)高倉(15)中野
【前半】【得点経過】
【2分】帝5-0日
自陣ゴール前でのラインアウトからモールで押し込み、さらにBK展開でつなぐ。FB鬼木が抜け出し、走り切ってトライ。
【7分】帝12-0日
ラインアウトからFW、BKで連続攻撃。ラックからSH北林が後ろから走り込んだHO堀越にパスし、堀越が抜け出してトライ。ゴール成功。
【10分】帝19-0日
ラインアウトから連続攻撃。LO金が抜け出してトライ。ゴール成功。
【13分】帝26-0日
スクラムから連続攻撃。ラックからSH北林-LO飯野-SO松田-HO堀越と渡り、堀越が抜け出す。捕まるも、倒れながらPR岡本にパスをつなぎ、岡本が抜け出し、相手ディフェンスをかわして走り切ってトライ。ゴール成功。
【18分】帝31-0日
LO飯野がキックチャージ。拾ってそのままトライ。
【24分】帝31-3日
PGを決められる。
【25分】帝38-3日
キックオフから連続攻撃。No8吉田が前進。ラックからSH北林-SO松田と渡り、松田が抜け出してトライ。ゴール成功。
【27分】帝45-3日
相手キックのこぼれ球をマイボールにしてラックに。SH北林-HO堀越-CTB矢富と渡り、矢富が抜け出し、自陣から走り切ってトライ。ゴール成功。
【38分】帝52-3日
スクラムから連続攻撃。ラックからSH北林-LO飯野-HO堀越-CTB矢富-FB鬼木-WTB飯山と渡り、飯山がトライ。ゴール成功。
【後半】【得点経過】
【2分】帝59-3日
ラインアウトからモールを押し込み、HO堀越が押さえてトライ。ゴール成功。
【5分】帝66-3日
相手ボールのラインアウトを奪って連続攻撃。ラックからSH北林-CTB金村と渡り、金村が抜け出してトライ。ゴール成功。
【7分】帝73-3日
FW、BKで連続攻撃。PR岡本が大きく前進。さらにつなぎ、ラックからSH北林-LO今村-CTB矢富-WTB子安とつないで、子安が抜け出し、走り切ってトライ。ゴール成功。
【11分】帝80-3日
ラインアウトからモールを形成。HO堀越が持ち出しラックになるも、ラックからSH北林が持ち出し、抜け出してトライ。ゴール成功。
【14分】帝85-3日
ラインアウトから連続攻撃。HO堀越が大きく前進。つかまるも、ラックからSH北林-SO松田-CTB金村-CTB矢富とつなぎ、矢富がトライ。
【18分】帝92-3日
こぼれ球をCTB金村がうまく拾って、WTB子安にパス。子安が抜け出し、大きく前進。ラックからSH北林-SO松田-CTB矢富と渡り、矢富が抜け出してトライ。ゴール成功。
【22分】帝99-3日
ラインアウトから連続攻撃。No8吉田が大きく前進し、さらに連続攻撃。ラックから、SH北林が後ろから走り込んだHO堀越にパス。堀越が抜け出してトライ。ゴール成功。
【24分】帝106-3日
SO松田が抜け出し、大きく前進。ラックからSH北林-SO松田-LO金と渡り、金が抜け出してトライ。ゴール成功。
【28分】帝113-3日
HO呉がこぼれ球に対して好セービング。SH吉川-LO山口-LO飯野-FLロガヴァトゥと渡り、ロガヴァトゥがトライ。ゴール成功。
【32分】帝120-3日
ターンオーバーから展開。ラックからSH吉川-No8吉田-CTB矢富と渡り、矢富が抜け出してトライ。ゴール成功。
【35分】帝127-3日
こぼれ球をCTB矢富がキャッチし、そのまま走り切ってトライ。ゴール成功。
【38分】帝134-3日
ゴール前のスクラムを押し切って、No8吉田が押さえてトライ。ゴール成功。
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第2戦は日本体育大学との試合。開始早々、ゴール前でのラインアウトからモールを押し込む。崩れるも、さらに攻め続け、この日、対抗戦初出場初先発となったFB鬼木が抜け出して先制トライを奪う。その後も、おおむね帝京が攻め続ける展開が続く。FW、BKともに縦横無尽に走り回る。PR岡本は大きな体でBKのような走りを見せ、相手ディフェンスを抜き去る。HO堀越、FLロガヴァトゥ、No8吉田らも鋭い走りを見せる。FWがBKのようなランプレーを見せれば、BKもFWに負けじと接点で激しく体をぶつけていく。SH北林(賢)は相手の遅れ気味のタックルを受けても、攻め続ける味方の接点へと走り回る。前半を52-3で折り返した。後半も対抗戦初出場のメンバーが次々と登場。7分、WTB子安がトライを決める。HO呉(季)は好セービングでトライを演出。最後はPR浅見らの強力な押しでスクラムトライを決めるなど、計20トライ17ゴールを奪い、134-3でノーサイド。対抗戦開幕2連勝を飾った。
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《POST MATCH INTERVIEW》
■岩出雅之監督
「今日は、自分たちの目指す基準でのプレーをすること、そして、対抗戦初出場のメンバーが多い中、一つのチームとして本当の仲間になってきてほしいこと、出られない仲間もいることを思い出して、彼らのためにも『芯のプレー』で体を張り続けることを伝えて送り出しました。初出場のメンバーたちのために、対抗戦経験者たちが積極的に声を出してコミュニケーションするなどの相乗効果も生まれ、チームとして有意義なゲームになったと思います。対抗戦初出場のメンバーの多くがいいプレーを見せてくれたこともあり、対抗戦経験者たちにとってもいい刺激になったことと思います。チーム内がよりいっそう活性化し、今後も学生たちがさらに精進していってくれることを期待します。最後になりましたが、日本体育大学ラグビー部の選手、スタッフ、関係者の皆様にお礼申し上げます。今後のご活躍を祈念いたしております。」
■キャプテン・FL亀井亮依(4年)
「昨日のジュニアのゲームもそうでしたが、自分たちのメンタルの部分、気持ちのマインドセットのところをしっかりとかためようと言って、試合に臨みました。相手がどこであれ、小手先のプレーや軽いプレーをせず、自分たちの目指すプレーをしようと思っていました。木曜日にパナソニックさんと練習試合をさせてもらって、そのときと同じスタンダードでプレーしようと思ってやりました。アタックする場面が多い試合になりましたが、その中でも丁寧さ、正確さを重視して、プレー中に声を掛け合いました。対抗戦初出場のメンバーも多く、緊張もあったと思いますが、逆に彼らは緊張している分、集中力も高いので、そこがいい形で出たように思います。彼らに思い切ってプレーしてもらうことが僕らリーダー陣の課題だったのですが、みんないいプレーを見せてくれたので、よかったです。初めてのメンバーが多い試合では、よりコミュニケーションが必要になるので、そこは僕らにとってもいいことですし、新しいメンバーにとってもいい経験になったと思います。次戦は青山学院大学さんとの試合ですが、自分たちの気持ちの入れ方、戦い方はどこが相手でも同じなので、高い強度、高い感度でしっかり戦いたいと思います。」
■先制トライで、緊張をいい緊張感に変えた・FB鬼木秀一(2年)
「対抗戦初出場初先発でとても緊張していたのですが、その緊張をいい緊張感に変えてプレーできたと思います。最初のプレーで自分の強みのランプレー(先制トライを奪取)を出すことができて、それでだいぶリラックスでき、そのあともいいランプレーができました。まだコミュニケーションの部分、そして80分間やり切る体力の部分が足りていないと思うので、そこが課題として出ました。体もまだ小さいので、しっかりとウエイトトレーニングをして、Aチームで出場しても相手に当たり負けしない体作りをしていきたいと思います。FBは2年生になってから始めたポジションですが、春シーズン、夏合宿と取り組んできた成果が出てきたと思っています。今後も対抗戦に出場できるようにしっかり精進していきたいです。ポジションの先輩の(尾崎)晟也さんに必死についていって、追いつけるように頑張りたいと思っています。」
■対抗戦初出場も「痛い」プレーで存在感を示した・HO呉季依典(2年)
「グラウンドに入ったら緊張して、気持ちが昂ってしまい、思ったプレーができなかったのですが、とても楽しかったので、試合を楽しむことはできていたと思います。(こぼれ球への好セービングについては)今、チームとして「芯のプレー」にフォーカスしてやっているのですが、その中にセービングなどの痛いプレー、しんどいプレーがあり、それを一生懸命やろうとした結果がいいプレーにつながってよかったです。ラインアウトで一つ、サインミスがあったのですが、そこは(飯野)晃司さんと確認できたので、もう修正できています。兄(呉味和昌)と一緒にファーストジャージを着てプレーすることを一つの目標にして頑張ってきました。今日は兄はいませんでしたが、自分が頑張ればきっと実現すると思うので、頑張って練習していきます。シーズン序盤、まだまだ自分にもチャンスはあると思っています。少ないチャンスかもしれませんが、それをしっかりものにできるように頑張りたいです。自分はまだまだ体が小さいので、体を大きくして、一つでも多くチャンスをもらえるように頑張りたいと思います。」
《PICK UP PLAYERS》
快足と好判断でたびたびチャンスを演出
WTB 子安 諒(4年)
KOYASU RYO
1994年4月2日生まれ
医療技術学部スポーツ医療学科
常翔啓光学園高校出身
身長173cm/体重75kg
■まずは試合後の感想から聞かせてください。
「対抗戦出場は初めてだったのですが、ボールを呼び込むスキルがまだまだ甘いと感じました。そのスキル向上に練習から取り組んでいきたいと思います。」
■木曜日のパナソニック戦、昨日のジュニア戦、そして今日の対抗戦と続けて出場して、いいプレーを見せていますね。
「スケジュールだけを見ますと『疲労がたまっているのではないか』と思われるかもしれませんね(笑)。でも、自分としてはチャンスをいただいていると捉えていますので、チャンスをつかむためにもしっかりやるしかないと思って臨んでいます。」
■今日はご両親も観戦されていたと聞いています。
「はい。今日の朝、大阪から駆けつけてくれました。いいプレーを見せられてよかったです。」
■監督やコーチ陣からは「足が速くなったのではないか」との評価も聞かれました。自身ではどう感じていますか。
「1年生のときにケガをしてしまい、それ以降、自分の中でもスピードが不十分だと感じていました。3年生の後半の頃から、高校時代のようなスピード感が戻ってきたように思います。」
■スピードに乗ったときの速さだけでなく、トップスピードに入るのが速いですね。
「ありがとうございます。ゼロからのスピードの速さが自分の持ち味だったので、そこが戻ってきたのは自信になっています。」
■普段、どんなことを心掛けてプレーしていますか。
「WTBはトライを取り切るポジションなので、少しのチャンスも逃さずトライにつなげていけるようなプレーを心掛けたいと思っています。」
■今後へ向けての意気込みをお願いします。
「4年生なので、これが最後のシーズン。今日の試合で満足せず、しっかり努力して、Aチームに定着できるように頑張っていきたいと思っています。」
後半からの出場だったが、対抗戦初出場とは思えぬほど落ち着いたプレーを見せた。後半7分には、いい形でパスをもらってトライを奪い、18分にもトライにつながる突破を見せた。ディフェンス機会は多くはなかったが、問題なく防いだ。1年時のケガのあと、持ち味であるスピードが戻らず、自身でももどかしく感じる時期が続いたが、ようやく本来の力が戻ってきたようだ。4年生としての自覚も備えている。毎年、ここぞというときの「4年力」がチームに力を与えてきた帝京。その一翼を担う存在が、プレーでも輝きを取り戻してきた。
《COLUMN》
――大勝の中での成長点――
対抗戦2戦目は134-3というスコアになりました。このスコアだけを見ると、「大味な試合だったのでは」と想像する方もいるかもしれません。細かな修正点はいくつも出たようですが、「大味」と形容するのは少し違う試合になりました。
この試合、対抗戦初出場の選手も多く、初出場ではないにしても前回が初出場で今回が2戦目、あるいは、ケガでゲーム自体が久しぶりという選手もいました。また、まだ不慣れなポジションにつく選手もいました。
こうした状況で最も懸念されるのは、コミュニケーションの部分です。特にディフェンスでのコミュニケーション・ミスは、即、失点につながります。ですから、大勝に映る得点差とは裏腹に、選手たちはいい緊張感を保ちながらプレーをしていたようです。
実際、試合中、いろいろな選手から不慣れな選手へ指示を送る声が出ていました。少し前までは「自分のプレーのことでいっぱいいっぱいでした」とか「周りに助けられてプレーしていました」などとコメントしていた選手たちが、助ける側に回っていたのです。
大勝する展開では、ともすると緊張感が薄れ、丁寧なプレーができなくなるケースもあるのですが、この日の帝京は最後まで「いい緊張感」を保ち、大勝の中でさらなる成長を見せることができる試合となりました。
《THE NEW FACE》
ニューフェースたちの声を紹介します。
WTB・FB 牧内豪(1年)
流通経済大学付属柏高校出身
身長174cm/87kg
「自分はWTB・FBなので、ランニングプレーでチームを引っ張っていきたいと思っています。今はケガで練習できていないのですが、とにかく万全の状態で復帰することを目指しています。帝京大学ラグビー部は、先輩方が率先していろいろな仕事をしてくださいます。自分たちはわからないことも多いのですが、先輩方がすぐにサポートに入ってくださるので、とても助かります。このチームが本当に好きなので、チームの力になれるように、まずはケガを早く治して復帰したいです。まだ大学に入ってラグビーができていないので、まずは下のチームからでもラグビーの部分で貢献して、上のチームを狙っていける力をつけていきたいと思っています。」
SO 平坂怜磨(1年)
日向高校出身
身長167cm/体重69kg
「自分の強みは状況判断や周りを活かすプレーです。強化しているのはSOとしてのキックの精度です。エリアマネジメントのためのキックやPG、コンバージョンキックの精度を上げたいと思っています。帝京大学ラグビー部は私生活と練習の、オンオフの切り替えがとても上手で、先輩方は寮生活の中で常に下級生の面倒を見てくださいます。練習ではリーダーシップを発揮され、自分たちを引っ張って行ってくださいます。練習では厳しく、でも普段は優しい先輩方です。自分はまだ体が小さいので、まずはしっかり体を作っていきたいです。上のチームでも通用するような体づくりと戦術理解をして、上のチームで貢献できるように努力していきたいと思います。」
PR 北隼人(1年)
筑紫高校
身長178cm/体重99kg
「自分の強みは、アタック時のラックからのボールキャリーです。今、強化ポイントとして、セットプレー、特にスクラムで相手に組み勝つための組み勝ち方を学んで練習しています。高校時代とは違った体の使い方をしますし、すべてにおいてレベルアップしていきたいです。帝京大学ラグビー部は、スタッフの方々による栄養管理や体調管理などがとてもきめ細やかで、僕たちは安心してプレーをすることができます。コンディションを整えやすい環境で生活させていただいています。今後、PRとしての責任を果たすために、もっともっと増量して、まずは体の基礎を作りたいと思います。」
《NEXT MATCH》
関東大学対抗戦A
対青山学院大学(http://www.aogaku-rugby.com/)
10月9日(日) 百草グラウンド
14時キックオフ
過去の対戦成績:関東大学対抗戦25勝8敗1分(大学選手権での対戦はなし)
[青山学院大学の直近5戦]
8月23日 ●26-40延世大学(夏期練習試合)
8月25日 ●8-38東洋大学(夏期練習試合)
8月28日 ●15-39朝日大学(夏期練習試合)
9月11日 ●13-15筑波大学(関東大学対抗戦A)
9月25日 ●5-60明治大学(関東大学対抗戦A)
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
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