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スペシャル
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2021/11/3【 関東大学対抗戦A 】vs早稲田大学 マッチレポート
2021/11/14
《試合経過》
【 前半 】
05分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前ラインアウトから継続攻撃で最後は2江良がトライ 10高本ゴール成功 7-0
23分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前スクラムをターンオーバーしこぼれ球を拾い9李トライ ゴール不成功 12-0
45分 【早稲田大学】PG 10PG成功12-3
前半終了:帝京大学 12-3 早稲田大学
【 後半 】
07分 【早稲田大学】トライ 9が抜け出しそのままトライ 10ゴール成功 12-10
12分 【帝京大学】 4 江里口真弘 → 19 山川一瑳 , 7 上山黎哉 → 20 リッチモンド・トンガタマ , 11 高本とむ → 23 ミティエリ・ツイナカウヴァドラ
20分 【帝京大学】トライ 連続攻撃から右隅に23ミティエリがトライ ゴール不成功 17-10
20分 【帝京大学】 1 照内寿明 → 17 津村大志"
23分 【帝京大学】 12 押川敦治 → 22 松山千大
26分 【帝京大学】トライ 敵陣で連続攻撃最後は13志和池トライ ゴール不成功 22-10
32分 【帝京大学】トライ 敵陣ラインアウトからフェーズを重ねて20リッチモンドトライ 10高本ゴール成功 29-10
34分 【早稲田大学】トライ 敵陣ラインアウトから右に展開して14トライ ゴール不成功 29-15
38分 【早稲田大学】トライ 連続攻撃から15抜け出しそのままトライ 22ゴール成功 29-22
38分 【帝京大学】 9 李錦寿 → 21 岡本泰斉
試合終了:帝京大学 29-22 早稲田大学
(試合速報担当:3年 長谷川毅・湯浅宏太)
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第5戦は、早稲田大学との全勝対決。開始直後はキックの蹴り合いとなり、相手のノックオンを誘い、帝京はスクラムを押し込んでペナルティを得る。このスクラムを押し込んでのペナルティ獲得は、結果的にこの試合の大きなポイントとなった。タッチキックで相手ゴール前でのラインアウトとなり、FWで攻める。5分、LO本橋が前進し、HO江良がタックルを受けながらもうまくグラウンディングして、先制トライを奪う(7-0)。
ここから帝京が攻める時間帯が続くが、相手のディフェンスも堅く、なかなか追加点には至らない。ようやく得点が動いたのは、23分。相手ボールのスクラムを押し込み、こぼれたボールをSH李がうまく拾って、そのままトライ(12-0)。
ここからさらにお互いの堅いディフェンスが光り、引き締まった試合になっていく。互いに一歩も引かない展開が続いたが、前半終了間際にPGを返され、12-3でハーフタイムを迎えた。
後半も、帝京が攻める時間帯が続くが、相手の堅いディフェンスでなかなか攻め切れない。逆に7分には、ラインアウトからつながれ、走られてトライを許してしまう。12-10と迫られ、ここからさらに守りの時間帯が続く。それでもSO高本幹、FLトンガタマ、FL山添らの好タックルで守る。
20分、ラインアウトからの連続攻撃でチャンスを作る。SO高本幹らが前進。ラックから、SH李-CTB押川-WTBツイナカウヴァドラとつないで、ツイナカウヴァドラがトライ(17-10)。さらには、26分、ラインアウトから連続攻撃。FB二村、PR細木、SO高本幹が前進し、ゴール前でつかまるが、FL延原がラックからボールを拾ってそのまま延原がトライ(22-10)。32分には、ラインアウトからPR細木が前進し、つかまるも、No8トンガタマが持ち出してトライ。29-10と帝京が大きくリードする。
これで試合は決まったかにも見えたが、ここから苦しい展開になる。直後の34分、キックオフ・ボールの処理に手惑い、タッチとなる。ラインアウトから展開され、スピードで振り切られて、トライを奪われる。さらに37分、タックルミスから相手に走られ、抜け出されてトライを奪われてしまう。
29-22と1トライ1ゴール差に迫られ、ロスタイムにターンオーバーされてピンチになるも、WTB白國が好タックルで止める。堅い守りで再度ターンオーバーし、タッチに蹴り出したところでノーサイド。帝京が29-22で勝利し、対抗戦5戦全勝となり、勝ち点を23とした。
《COLUMN》
―― 自信が確信に変わる ――
帝京は早稲田大学との全勝対決を制し、対抗戦5戦全勝としました。細木康太郎キャプテンは記者会見で「練習してきたことを出せた」と語り、練習の成果を強調しました。試合前に、三上紘典フィジカルコーチと話をする機会があったのですが、三上コーチは「雰囲気がすごくいいので、楽しみです」と語っていました。いい練習、いい準備ができていたことをうかがわせてくれます。選手たちは「自信」を持って試合に臨んだようですし、実際、「自信」を持ってプレーしていたように見えました。
スポーツ心理学ではよく「自信を結果から得てはいけない」などと言われます。ちょっとわかりにくい表現かもしれませんが、言い換えますと「いい結果が出たことによって自信を得るのではなく、自信は別のところから得ておいて、それをいいパフォーマンスにつなげる(そのパフォーマンスで結果が決まる)」ということです。
「いい結果が出たことよって自信を得る」のだとすると、「いい結果が出なかったら、自信を得られない(失う)」ことになります。自信のない状態でプレーをして、いい結果が得られることは稀ですから、またいい結果が得られず、よりいっそう自信を失うという負のループに陥ってしまうことになります。
では、自信はどこから得るのでしょうか。ポジティブに物事を考える人の多くは「自信は自分の中から得る」と説きます。例えば「ここまで、あれほど練習してきたのだから大丈夫だ」と、自分のやってきたことを根拠にして「自信」を得るわけです。
今シーズンで引退したプロ野球・埼玉西武ライオンズの松坂大輔選手は、デビュー1年目の1999年5月、当時すでに球界ナンバーワン打者だったイチロー選手を、初対戦で無安打3三振に抑え込みました。その試合後のインタビューで、松坂選手は「自信が確信に変わりました」と述べ、話題となりました。
つまり、松坂選手はもともと「自信」は持っていたわけです。この時、イチロー選手とは初対戦でしたから、「自分がイチロー選手を抑えられるほどの投手かどうか」についての自信は、結果からは得られません。これまでの自分の中から得ていたことになります。
そして、その「自信」を持って投げ込んだ球で、イチロー選手から3三振を奪い、無安打に抑えた。これによって、「自信が確信に変わった」というわけです。
帝京の選手たちも、自分たちがやってきたハードな練習によって、「自信」を得ていたことでしょう。それは、細木キャプテンの言葉からもわかります。そして、この日の試合に勝利したことで、彼らの自信は確信に変わったのではないでしょうか。
選手たちは、この日の試合で得られた「確信」を土台として、ここからの練習でさらに大きな「自信」を得ていくことでしょう。次の試合もとても楽しみです。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
【 前半 】
05分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前ラインアウトから継続攻撃で最後は2江良がトライ 10高本ゴール成功 7-0
23分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前スクラムをターンオーバーしこぼれ球を拾い9李トライ ゴール不成功 12-0
45分 【早稲田大学】PG 10PG成功12-3
前半終了:帝京大学 12-3 早稲田大学
【 後半 】
07分 【早稲田大学】トライ 9が抜け出しそのままトライ 10ゴール成功 12-10
12分 【帝京大学】 4 江里口真弘 → 19 山川一瑳 , 7 上山黎哉 → 20 リッチモンド・トンガタマ , 11 高本とむ → 23 ミティエリ・ツイナカウヴァドラ
20分 【帝京大学】トライ 連続攻撃から右隅に23ミティエリがトライ ゴール不成功 17-10
20分 【帝京大学】 1 照内寿明 → 17 津村大志"
23分 【帝京大学】 12 押川敦治 → 22 松山千大
26分 【帝京大学】トライ 敵陣で連続攻撃最後は13志和池トライ ゴール不成功 22-10
32分 【帝京大学】トライ 敵陣ラインアウトからフェーズを重ねて20リッチモンドトライ 10高本ゴール成功 29-10
34分 【早稲田大学】トライ 敵陣ラインアウトから右に展開して14トライ ゴール不成功 29-15
38分 【早稲田大学】トライ 連続攻撃から15抜け出しそのままトライ 22ゴール成功 29-22
38分 【帝京大学】 9 李錦寿 → 21 岡本泰斉
試合終了:帝京大学 29-22 早稲田大学
(試合速報担当:3年 長谷川毅・湯浅宏太)
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第5戦は、早稲田大学との全勝対決。開始直後はキックの蹴り合いとなり、相手のノックオンを誘い、帝京はスクラムを押し込んでペナルティを得る。このスクラムを押し込んでのペナルティ獲得は、結果的にこの試合の大きなポイントとなった。タッチキックで相手ゴール前でのラインアウトとなり、FWで攻める。5分、LO本橋が前進し、HO江良がタックルを受けながらもうまくグラウンディングして、先制トライを奪う(7-0)。
ここから帝京が攻める時間帯が続くが、相手のディフェンスも堅く、なかなか追加点には至らない。ようやく得点が動いたのは、23分。相手ボールのスクラムを押し込み、こぼれたボールをSH李がうまく拾って、そのままトライ(12-0)。
ここからさらにお互いの堅いディフェンスが光り、引き締まった試合になっていく。互いに一歩も引かない展開が続いたが、前半終了間際にPGを返され、12-3でハーフタイムを迎えた。
後半も、帝京が攻める時間帯が続くが、相手の堅いディフェンスでなかなか攻め切れない。逆に7分には、ラインアウトからつながれ、走られてトライを許してしまう。12-10と迫られ、ここからさらに守りの時間帯が続く。それでもSO高本幹、FLトンガタマ、FL山添らの好タックルで守る。
20分、ラインアウトからの連続攻撃でチャンスを作る。SO高本幹らが前進。ラックから、SH李-CTB押川-WTBツイナカウヴァドラとつないで、ツイナカウヴァドラがトライ(17-10)。さらには、26分、ラインアウトから連続攻撃。FB二村、PR細木、SO高本幹が前進し、ゴール前でつかまるが、FL延原がラックからボールを拾ってそのまま延原がトライ(22-10)。32分には、ラインアウトからPR細木が前進し、つかまるも、No8トンガタマが持ち出してトライ。29-10と帝京が大きくリードする。
これで試合は決まったかにも見えたが、ここから苦しい展開になる。直後の34分、キックオフ・ボールの処理に手惑い、タッチとなる。ラインアウトから展開され、スピードで振り切られて、トライを奪われる。さらに37分、タックルミスから相手に走られ、抜け出されてトライを奪われてしまう。
29-22と1トライ1ゴール差に迫られ、ロスタイムにターンオーバーされてピンチになるも、WTB白國が好タックルで止める。堅い守りで再度ターンオーバーし、タッチに蹴り出したところでノーサイド。帝京が29-22で勝利し、対抗戦5戦全勝となり、勝ち点を23とした。
《COLUMN》
―― 自信が確信に変わる ――
帝京は早稲田大学との全勝対決を制し、対抗戦5戦全勝としました。細木康太郎キャプテンは記者会見で「練習してきたことを出せた」と語り、練習の成果を強調しました。試合前に、三上紘典フィジカルコーチと話をする機会があったのですが、三上コーチは「雰囲気がすごくいいので、楽しみです」と語っていました。いい練習、いい準備ができていたことをうかがわせてくれます。選手たちは「自信」を持って試合に臨んだようですし、実際、「自信」を持ってプレーしていたように見えました。
スポーツ心理学ではよく「自信を結果から得てはいけない」などと言われます。ちょっとわかりにくい表現かもしれませんが、言い換えますと「いい結果が出たことによって自信を得るのではなく、自信は別のところから得ておいて、それをいいパフォーマンスにつなげる(そのパフォーマンスで結果が決まる)」ということです。
「いい結果が出たことよって自信を得る」のだとすると、「いい結果が出なかったら、自信を得られない(失う)」ことになります。自信のない状態でプレーをして、いい結果が得られることは稀ですから、またいい結果が得られず、よりいっそう自信を失うという負のループに陥ってしまうことになります。
では、自信はどこから得るのでしょうか。ポジティブに物事を考える人の多くは「自信は自分の中から得る」と説きます。例えば「ここまで、あれほど練習してきたのだから大丈夫だ」と、自分のやってきたことを根拠にして「自信」を得るわけです。
今シーズンで引退したプロ野球・埼玉西武ライオンズの松坂大輔選手は、デビュー1年目の1999年5月、当時すでに球界ナンバーワン打者だったイチロー選手を、初対戦で無安打3三振に抑え込みました。その試合後のインタビューで、松坂選手は「自信が確信に変わりました」と述べ、話題となりました。
つまり、松坂選手はもともと「自信」は持っていたわけです。この時、イチロー選手とは初対戦でしたから、「自分がイチロー選手を抑えられるほどの投手かどうか」についての自信は、結果からは得られません。これまでの自分の中から得ていたことになります。
そして、その「自信」を持って投げ込んだ球で、イチロー選手から3三振を奪い、無安打に抑えた。これによって、「自信が確信に変わった」というわけです。
帝京の選手たちも、自分たちがやってきたハードな練習によって、「自信」を得ていたことでしょう。それは、細木キャプテンの言葉からもわかります。そして、この日の試合に勝利したことで、彼らの自信は確信に変わったのではないでしょうか。
選手たちは、この日の試合で得られた「確信」を土台として、ここからの練習でさらに大きな「自信」を得ていくことでしょう。次の試合もとても楽しみです。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
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