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2022/6/12【 練習試合 】vs流通経済大学 マッチレポート
2022/06/17
《BRIEF REVIEW》
この日の試合は、流通経済大学との練習試合。練習試合とはいえ、現状における自分たちの成長度を知り、足りないものを見つけることができる、とても重要な試合だ。
帝京は試合開始直後からアクセル全開。3分、ラインアウトから展開し、WTB高本とむ が先制トライを奪う。その後、攻められる場面もあるが、FB小村のジャッカルなどもあり、しっかりと防ぐ。9分には細かいパスをつなぎ、WTB高本とむ が連続トライ(12-0)。13分にはペナルティから攻め込まれ失点するが、17分にはWTB高本とむ がまたも相手を振り切ってトライ(19-7)。21分には、クイックスローインから攻め上がり、SO高本幹也が抜け出してチャンスを作る。WTB小村がパスを受け、そのまま走り切ってトライを奪う(26-7)。
ここからは点の取り合いとなっていく。25分、フリーキックからつながれ失点するが(26―12)、直後の28分にはFB谷中のカウンターアタックでチャンスを作り、SH李が走り切ってトライを返す(33-12)。33分にはパス・インターセプトからピンチを招き、さらにゴール前でもインターセプトされ、失点(33-19)。それでも前半終了間際の38分には、FB谷中がハイパントをうまく取り、つなぐ。WTB小村が大きく前進し、前方にキックしたボールを自らキャッチしてトライ。40-19で前半を折り返した。
後半はディフェンスをより意識して臨んだ。ピンチの場面も見られるが、全員でしっかりと止め続ける。スクラムも概ね安定。ここぞという場面では押し込んで、ペナルティをもらい、チャンスを広げる。14分、スクラムから展開して、CTB二村がトライを奪う(47-19)。
このあと、空が暗くなり、遠くに稲妻も見られるようになる。後半20分頃、雷鳴と突風、そして豪雨により、落雷の危険ありと判断され、約50分間の中断となった。
緊張感が途切れかねないアクシデントだったが、帝京の選手たちは天候回復後、気持ちと体をもう一度、しっかりと作り直し、いい状態で試合再開に臨んだ。ディフェンスへの意識も途切れることなく、しっかりと守り、チャンスを得たら、一気に攻撃へと転じる。
27分、WTBツイナカウヴァドラが前進してチャンスを作り、CTB松澤が抜け出してトライを奪う(54-19)。36分には、スクラムからSH片岡が仕掛け、FL奥井に渡ってトライ(61-19)。終了間際の45分には、ゴール前でスクラムを押し込み、No8延原が押さえてスクラムトライ。68-19で帝京が勝利を収めた。
《COLUMN》
―― 自動化できるまで意識化する ――
この日の帝京は『コネクト』(つながり)を意識して試合に臨みました。また、以前から「倒れてもすぐに立ち上がって素早くセットする」ことも、意識して取り組んでいます。ここで言う「意識して」には、チーム内でお互いに言語化して確認し合うという部分も含まれています。
相馬監督はこの日、学生たちに「自動化できるようになるまで、常に意識化していこう」と話しました。ただ、意識化してから行動すると、どうしても時間がかかります。理想は反射的、自動的に(つまり、無意識のうちに)行動できるようになることです。しかし、反射的、自動的に行動できるようになるのは、そう簡単ではありません。
それを可能にするのが反復練習ですが、ここで間違った反復をしてしまうとせっかくの練習が台無しです。ですから、反復練習時には常に「意識化」が必要になるわけです。素早く起き上がってセットするというときでも、反射的に起き上がれるようになるまで、あるいは自動的にいいポジションにセットできるようになるまでは、「素早く起きなくちゃ」と意識し、「セットはこの位置でいいのかな」と意識し、周りも声を掛けて本人に意識させる。その繰り返しがやがて「自動化」につながっていくというわけです。
まだまだ自動化できていない今は、常に「意識化」する段階。そして、チームで正しく声を掛け合うことによって、お互いの「意識化」を「意識」する。現在はこれを繰り返す段階ですが、学生たちは一歩ずつ着実に「自動化」への道を歩んでいるようです。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
この日の試合は、流通経済大学との練習試合。練習試合とはいえ、現状における自分たちの成長度を知り、足りないものを見つけることができる、とても重要な試合だ。
帝京は試合開始直後からアクセル全開。3分、ラインアウトから展開し、WTB高本とむ が先制トライを奪う。その後、攻められる場面もあるが、FB小村のジャッカルなどもあり、しっかりと防ぐ。9分には細かいパスをつなぎ、WTB高本とむ が連続トライ(12-0)。13分にはペナルティから攻め込まれ失点するが、17分にはWTB高本とむ がまたも相手を振り切ってトライ(19-7)。21分には、クイックスローインから攻め上がり、SO高本幹也が抜け出してチャンスを作る。WTB小村がパスを受け、そのまま走り切ってトライを奪う(26-7)。
ここからは点の取り合いとなっていく。25分、フリーキックからつながれ失点するが(26―12)、直後の28分にはFB谷中のカウンターアタックでチャンスを作り、SH李が走り切ってトライを返す(33-12)。33分にはパス・インターセプトからピンチを招き、さらにゴール前でもインターセプトされ、失点(33-19)。それでも前半終了間際の38分には、FB谷中がハイパントをうまく取り、つなぐ。WTB小村が大きく前進し、前方にキックしたボールを自らキャッチしてトライ。40-19で前半を折り返した。
後半はディフェンスをより意識して臨んだ。ピンチの場面も見られるが、全員でしっかりと止め続ける。スクラムも概ね安定。ここぞという場面では押し込んで、ペナルティをもらい、チャンスを広げる。14分、スクラムから展開して、CTB二村がトライを奪う(47-19)。
このあと、空が暗くなり、遠くに稲妻も見られるようになる。後半20分頃、雷鳴と突風、そして豪雨により、落雷の危険ありと判断され、約50分間の中断となった。
緊張感が途切れかねないアクシデントだったが、帝京の選手たちは天候回復後、気持ちと体をもう一度、しっかりと作り直し、いい状態で試合再開に臨んだ。ディフェンスへの意識も途切れることなく、しっかりと守り、チャンスを得たら、一気に攻撃へと転じる。
27分、WTBツイナカウヴァドラが前進してチャンスを作り、CTB松澤が抜け出してトライを奪う(54-19)。36分には、スクラムからSH片岡が仕掛け、FL奥井に渡ってトライ(61-19)。終了間際の45分には、ゴール前でスクラムを押し込み、No8延原が押さえてスクラムトライ。68-19で帝京が勝利を収めた。
《COLUMN》
―― 自動化できるまで意識化する ――
この日の帝京は『コネクト』(つながり)を意識して試合に臨みました。また、以前から「倒れてもすぐに立ち上がって素早くセットする」ことも、意識して取り組んでいます。ここで言う「意識して」には、チーム内でお互いに言語化して確認し合うという部分も含まれています。
相馬監督はこの日、学生たちに「自動化できるようになるまで、常に意識化していこう」と話しました。ただ、意識化してから行動すると、どうしても時間がかかります。理想は反射的、自動的に(つまり、無意識のうちに)行動できるようになることです。しかし、反射的、自動的に行動できるようになるのは、そう簡単ではありません。
それを可能にするのが反復練習ですが、ここで間違った反復をしてしまうとせっかくの練習が台無しです。ですから、反復練習時には常に「意識化」が必要になるわけです。素早く起き上がってセットするというときでも、反射的に起き上がれるようになるまで、あるいは自動的にいいポジションにセットできるようになるまでは、「素早く起きなくちゃ」と意識し、「セットはこの位置でいいのかな」と意識し、周りも声を掛けて本人に意識させる。その繰り返しがやがて「自動化」につながっていくというわけです。
まだまだ自動化できていない今は、常に「意識化」する段階。そして、チームで正しく声を掛け合うことによって、お互いの「意識化」を「意識」する。現在はこれを繰り返す段階ですが、学生たちは一歩ずつ着実に「自動化」への道を歩んでいるようです。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
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