SPECIAL
スペシャル
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2022/6/19【 第11回 関東大学春季交流大会 】vs東海大学 マッチレポート
2022/06/23
《試合経過》
【 前半 】
04分 【東海大学】 トライ 敵陣で繋いでトライ ゴール成功 0-7
10分 【東海大学】 トライ ゴール前で繋いでトライ ゴール成功 0-14
16分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し3上杉トライ 10高本ゴール成功 7-14
23分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し3上杉トライ 10高本ゴール不成功 12-14
29分 【帝京大学】 トライ 裏にキックをしこぼれ球に8奥井が反応しトライ 10高本ゴール成功 19-14
前半終了:帝京大学 19-14 東海大学
【 後半 】
05分 【帝京大学】 トライ 10高本が抜け出し13二村に繋ぎトライ 10高本ゴール成功 26-14
12分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し2江良トライ 10高本ゴール不成功 31-14
15分 【帝京大学】 トライ 大外へ展開し11高本とむが裏へキックをし9李がボールを押さえてトライ 10高本ゴール成功 38-14
20分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前でフェーズを重ね最後は4山川トライ 10高本ゴール成功 45-14
26分 【帝京大学】 5 江里口真弘 → 19 ダアンジャロ・アスイ , 15 谷中樹平 → 26 ミティエリ・ツイナカウヴァドラ
29分 【帝京大学】 1 津村大志 → 17 髙井翔太
30分 【帝京大学】 9 李錦寿 → 21 岡本泰斉
32分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前でフェーズを重ね最後は2江良がトライ 10高本ゴール成功 52-14
33分 【帝京大学】 2 江良颯 → 16 福井翔 , 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢 , 8 延原秀飛 → 24 倉橋歓太 , 10 高本幹也 → 22 大町佳生
37分 【帝京大学】 12 松山千大 → 23 松澤駿平 , 13 二村莞司 → 25 五島源
39分 【東海大学】 トライ 敵陣ゴール前で21がトライ ゴール成功 52-21
【帝京大学】 6 青木恵斗 → 20 岡本流星
42分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し17高井トライ 14小村ゴール成功 59-21
試合終了:帝京大学 59-21 東海大学
(試合速報担当:4年 長谷川毅・湯浅宏太)
《BRIEF REVIEW》
春季交流大会最終戦は東海大学との対戦。ここまで東海大学は4戦全勝。対する帝京は3勝1敗だが、この試合に勝てば勝ち点で上回り、帝京の優勝となる。
試合開始当初は、帝京の守りの時間が長くなる。自身のペナルティや相手の強いフィジカルと細かいパスのつなぎなどで前進を許し、ピンチとなる。3分、ペナルティからすばやく仕掛けられ、トライを奪われてしまう。その後、帝京にもチャンスが訪れるが、攻め切れず、逆にペナルティでピンチを招く。9分、ラインアウトからつながれ、トライを奪われる(0-14)。
しかし、このあたりから帝京の当たりも激しさを増す。ディフェンスも固くなっていき、帝京が攻める時間帯へと変わっていく。相手の強烈なカウンターラックでターンオーバーされても、SH李のジャッカルなどもあり、すぐにボールを奪い返す。15分には、ラインアウトからモールを押し切り、PR上杉がトライを奪う(7-14)。
帝京の圧力はさらに増していく。スクラムも優勢。ラックでは、CTB松山がカウンターラックを仕掛け、ターンオーバー。チャンスを作ると、22分、またもラインアウトからモールを押し切り、PR上杉が連続トライ(12-14)。29分には、カウンターアタックからつなぎ、SO高本幹也が前方へキック。自ら拾って、CTB松山へパス。松山がさらに前方へキックし、相手にボールが渡るが、WTB小村がしっかりと追いかけてタックル。こぼれたボールを、走り込んだFL奥井がインゴールで押さえてトライを奪い、逆転に成功(19-14)。その後はピンチもあるが、FB谷中の好タックル、FL奥井のカウンターラックでターンオーバーするなどで防ぎ、19-14で前半を折り返した。
後半も開始直後から帝京が主導権を握る。5分、自陣ゴール前まで攻め込まれるが、モール攻撃を防ぎ、さらに相手のノックオンしたボールをPR上杉がうまく拾ってつなぐ。SO高本幹也とWTB高本とむ で大きく前進。ラックから、SH李-SO高本(幹)-CTB二村と渡り、二村が走り切ってトライを奪う(26-14)。
さらに、帝京の攻撃は止まらない。12分、ラインアウトからモールを押し込み、HO江良がトライ。15分には、スクラムから展開し、WTB高本とむ が前方へキック。追いかけたSH李がさらに前方へキックし、自らインゴールで押さえてトライ(38-14)。
その後、攻められても、CTB松山の好タックル、CTB二村のジャッカルなどでピンチの芽を摘む。20分には、ラインアウトからFW、BKでつなぎ、ラックからSH李-LO山川と渡り、山川が抜け出してトライ(45-14)。
控え組が登場してくると、より一層、コンタクトが激しくなる。その激しいコンタクトで、相手の攻撃をしっかりと止め続ける。32分、ラインアウトからの攻撃でLO山川、FL青木が前進。ラックからSH岡本泰斉-HO江良と渡り、江良が2人にタックルを受けながらも前進し、トライを奪う(52-14)。
40分、ラインアウトからトライを奪われるが(52-21)、42分にはラインアウトからのモールを押し切り、HO髙井がトライ。59-21で帝京が勝利し、関東大学春季交流大会での3年ぶり(新型コロナウイルスにより2020年度は中止、2021年度は順位を付けず)8度目の優勝を決めた。
《COLUMN》
―― 新旧両監督からの言葉 ――
帝京はこの日の東海大学との対戦に勝利し、関東大学春季交流大会(春季大会)において3年ぶり8度目の優勝を決めました。立ち上がりこそ、相手の強力なパワーと小刻みなパスワークによって失点を許しましたが、その後は攻守にわたって帝京が優勢を保ち続け、スクラム、ラインアウト、モール、ブレイクダウンといった起点で優位に立ち続けることができました。
今シーズンの春季大会は最初の2試合が不戦勝、3試合目で明治大学に敗れましたが、このとき、相馬朋和監督は学生たちに「負けなければ学べないことがある」と伝えていました。その「学び」を活かしたことで、この日の優勝に辿り着くことができたと言えるでしょう。
また、この日は岩出雅之前監督もグラウンドに足を運んでおられました。試合後には学生たちにこんな言葉を伝えていました。
「勝って兜の緒を締めよ」
兜の緒とは、武士が戦場でかぶる兜を固定するために、顎の下で結ぶひものことです。戦いに勝ったら、重たい兜を取りたくて、すぐにひもを緩めてしまいがちです。しかし、勝った時こそ油断せず、次の敵に備えて兜のひもを結び直し、気を引き締めて行動しなければいけないという意味です。
これは戦国武将・北条氏綱(北条早雲の息子で、小田原北条氏の第2代当主)が息子の北条氏康に遺言状として残した言葉です。「合戦で手際よく勝利が続いた後は、おごりの心が生まれがち。敵を侮ったり、行儀が悪くなったりすることがよくあるが、これは慎まなければいけない。そのようなことをして滅亡した家は昔から多い。この精神は、すべてに言えることだ。だから『勝って兜の緒を締めよ』ということを忘れてはいけない」と書いています。
負けた時にはそこから学びを得て成長し、勝った時には気を引き締めて、次なる成長への取り組みをしていく。新旧両監督からそんな言葉が学生たちに送られたのでした。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
【 前半 】
04分 【東海大学】 トライ 敵陣で繋いでトライ ゴール成功 0-7
10分 【東海大学】 トライ ゴール前で繋いでトライ ゴール成功 0-14
16分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し3上杉トライ 10高本ゴール成功 7-14
23分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し3上杉トライ 10高本ゴール不成功 12-14
29分 【帝京大学】 トライ 裏にキックをしこぼれ球に8奥井が反応しトライ 10高本ゴール成功 19-14
前半終了:帝京大学 19-14 東海大学
【 後半 】
05分 【帝京大学】 トライ 10高本が抜け出し13二村に繋ぎトライ 10高本ゴール成功 26-14
12分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し2江良トライ 10高本ゴール不成功 31-14
15分 【帝京大学】 トライ 大外へ展開し11高本とむが裏へキックをし9李がボールを押さえてトライ 10高本ゴール成功 38-14
20分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前でフェーズを重ね最後は4山川トライ 10高本ゴール成功 45-14
26分 【帝京大学】 5 江里口真弘 → 19 ダアンジャロ・アスイ , 15 谷中樹平 → 26 ミティエリ・ツイナカウヴァドラ
29分 【帝京大学】 1 津村大志 → 17 髙井翔太
30分 【帝京大学】 9 李錦寿 → 21 岡本泰斉
32分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前でフェーズを重ね最後は2江良がトライ 10高本ゴール成功 52-14
33分 【帝京大学】 2 江良颯 → 16 福井翔 , 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢 , 8 延原秀飛 → 24 倉橋歓太 , 10 高本幹也 → 22 大町佳生
37分 【帝京大学】 12 松山千大 → 23 松澤駿平 , 13 二村莞司 → 25 五島源
39分 【東海大学】 トライ 敵陣ゴール前で21がトライ ゴール成功 52-21
【帝京大学】 6 青木恵斗 → 20 岡本流星
42分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し17高井トライ 14小村ゴール成功 59-21
試合終了:帝京大学 59-21 東海大学
(試合速報担当:4年 長谷川毅・湯浅宏太)
《BRIEF REVIEW》
春季交流大会最終戦は東海大学との対戦。ここまで東海大学は4戦全勝。対する帝京は3勝1敗だが、この試合に勝てば勝ち点で上回り、帝京の優勝となる。
試合開始当初は、帝京の守りの時間が長くなる。自身のペナルティや相手の強いフィジカルと細かいパスのつなぎなどで前進を許し、ピンチとなる。3分、ペナルティからすばやく仕掛けられ、トライを奪われてしまう。その後、帝京にもチャンスが訪れるが、攻め切れず、逆にペナルティでピンチを招く。9分、ラインアウトからつながれ、トライを奪われる(0-14)。
しかし、このあたりから帝京の当たりも激しさを増す。ディフェンスも固くなっていき、帝京が攻める時間帯へと変わっていく。相手の強烈なカウンターラックでターンオーバーされても、SH李のジャッカルなどもあり、すぐにボールを奪い返す。15分には、ラインアウトからモールを押し切り、PR上杉がトライを奪う(7-14)。
帝京の圧力はさらに増していく。スクラムも優勢。ラックでは、CTB松山がカウンターラックを仕掛け、ターンオーバー。チャンスを作ると、22分、またもラインアウトからモールを押し切り、PR上杉が連続トライ(12-14)。29分には、カウンターアタックからつなぎ、SO高本幹也が前方へキック。自ら拾って、CTB松山へパス。松山がさらに前方へキックし、相手にボールが渡るが、WTB小村がしっかりと追いかけてタックル。こぼれたボールを、走り込んだFL奥井がインゴールで押さえてトライを奪い、逆転に成功(19-14)。その後はピンチもあるが、FB谷中の好タックル、FL奥井のカウンターラックでターンオーバーするなどで防ぎ、19-14で前半を折り返した。
後半も開始直後から帝京が主導権を握る。5分、自陣ゴール前まで攻め込まれるが、モール攻撃を防ぎ、さらに相手のノックオンしたボールをPR上杉がうまく拾ってつなぐ。SO高本幹也とWTB高本とむ で大きく前進。ラックから、SH李-SO高本(幹)-CTB二村と渡り、二村が走り切ってトライを奪う(26-14)。
さらに、帝京の攻撃は止まらない。12分、ラインアウトからモールを押し込み、HO江良がトライ。15分には、スクラムから展開し、WTB高本とむ が前方へキック。追いかけたSH李がさらに前方へキックし、自らインゴールで押さえてトライ(38-14)。
その後、攻められても、CTB松山の好タックル、CTB二村のジャッカルなどでピンチの芽を摘む。20分には、ラインアウトからFW、BKでつなぎ、ラックからSH李-LO山川と渡り、山川が抜け出してトライ(45-14)。
控え組が登場してくると、より一層、コンタクトが激しくなる。その激しいコンタクトで、相手の攻撃をしっかりと止め続ける。32分、ラインアウトからの攻撃でLO山川、FL青木が前進。ラックからSH岡本泰斉-HO江良と渡り、江良が2人にタックルを受けながらも前進し、トライを奪う(52-14)。
40分、ラインアウトからトライを奪われるが(52-21)、42分にはラインアウトからのモールを押し切り、HO髙井がトライ。59-21で帝京が勝利し、関東大学春季交流大会での3年ぶり(新型コロナウイルスにより2020年度は中止、2021年度は順位を付けず)8度目の優勝を決めた。
《COLUMN》
―― 新旧両監督からの言葉 ――
帝京はこの日の東海大学との対戦に勝利し、関東大学春季交流大会(春季大会)において3年ぶり8度目の優勝を決めました。立ち上がりこそ、相手の強力なパワーと小刻みなパスワークによって失点を許しましたが、その後は攻守にわたって帝京が優勢を保ち続け、スクラム、ラインアウト、モール、ブレイクダウンといった起点で優位に立ち続けることができました。
今シーズンの春季大会は最初の2試合が不戦勝、3試合目で明治大学に敗れましたが、このとき、相馬朋和監督は学生たちに「負けなければ学べないことがある」と伝えていました。その「学び」を活かしたことで、この日の優勝に辿り着くことができたと言えるでしょう。
また、この日は岩出雅之前監督もグラウンドに足を運んでおられました。試合後には学生たちにこんな言葉を伝えていました。
「勝って兜の緒を締めよ」
兜の緒とは、武士が戦場でかぶる兜を固定するために、顎の下で結ぶひものことです。戦いに勝ったら、重たい兜を取りたくて、すぐにひもを緩めてしまいがちです。しかし、勝った時こそ油断せず、次の敵に備えて兜のひもを結び直し、気を引き締めて行動しなければいけないという意味です。
これは戦国武将・北条氏綱(北条早雲の息子で、小田原北条氏の第2代当主)が息子の北条氏康に遺言状として残した言葉です。「合戦で手際よく勝利が続いた後は、おごりの心が生まれがち。敵を侮ったり、行儀が悪くなったりすることがよくあるが、これは慎まなければいけない。そのようなことをして滅亡した家は昔から多い。この精神は、すべてに言えることだ。だから『勝って兜の緒を締めよ』ということを忘れてはいけない」と書いています。
負けた時にはそこから学びを得て成長し、勝った時には気を引き締めて、次なる成長への取り組みをしていく。新旧両監督からそんな言葉が学生たちに送られたのでした。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
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