SPECIAL
スペシャル
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2022/10/2【 関東大学対抗戦A 】vs筑波大学 マッチレポート
2022/10/05
《試合経過》
【 前半 】
07分 【筑波大学】 トライ 敵陣連続攻撃から9が抜け出しトライ ゴール成功 0-7
18分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前スクラムから右へ展開し14小村トライ 10高本ゴール成功 7-7
31分 【筑波大学】 トライ 敵陣でキックのこぼれ球を拾いトライ ゴール成功 7-14
34分 【帝京大学】 トライ キックオフを獲得して右に展開し14小村トライ ゴール不成功 12-14
42分 【筑波大学】 ペナルティーゴール 15 成功 12-17
前半終了:帝京大学 12-17 筑波大学
【 後半 】
00分 【帝京大学】 2 福井翔 → 16 江良颯
06分 【筑波大学】 ペナルティゴール 15 成功 12-20
10分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し、1高井トライ 10高本ゴール成功 19-20
13分 【帝京大学】 トライ 自陣から継続して最後は14小村トライ ゴール不成功 24-20
16分 【帝京大学】 トライ 敵陣から継続して敵陣に深く入り込み最後は6青木トライ 10高本ゴール成功 31-20
20分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前で継続し、14小村トライ 10高本ゴール成功 38-20
27分 【帝京大学】 4 尹礼温 → 20 倉橋歓太 , 11 長谷川毅 → 23 ミティエリ・ツイナカウヴァドラ
28分 【帝京大学】 1 髙井翔太 → 17 津村大志
30分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前で連続攻撃、最後は7奥井トライ 10高本ゴール成功 45-20
31分 【帝京大学】 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢 , 9 李錦寿 → 21 上村樹輝 , 10 高本幹也 → 22 大町佳生
36分 【帝京大学】 シンビン 危険なプレーにより 23ミティエリ・ツイナカウヴァドラ シンビン
43分 【帝京大学】 7 奥井章仁 → 19 ダアンジャロ・アスイ
試合終了:帝京大学 45-20 筑波大学
(試合速報担当:4年 湯浅宏太 , 3年 辺 純鍾)
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第3戦の相手は筑波大学。毎年、接戦を演じている相手で、昨年度も対抗戦初戦でぶつかり、17-7というロースコアの接戦だった。
この試合も前半から相手は激しいディフェンスを見せる。タックルでボールに働き掛けられ、モール・アンプレイアブルで相手ボールのスクラムとなる。6分には、スクラムから縦に攻められ、ラックから持ち出されてトライを奪われてしまう(0-7)。
その後も、相手の激しく、ボールに働き掛けるディフェンスは続く。帝京もFB谷中の冷静なキックなどで相手のキック攻撃を防ぐ。18分、帝京はスクラムでプレッシャーをかけたのち、BKで外へと展開。WTB小村が抜け出してトライを奪う(7-7)。
ここから帝京のペースへと持ち込みたいところだったが、攻める時間帯が増えるものの、得点までは至らない。31分、ゴール前への相手のハイパントが太陽の光と重なったこともありキャッチできず、こぼれたボールが相手に拾われ、そのままトライを奪われてしまう(7-14)。
直後の33分、帝京はキックオフからのボールをうまく展開し、WTB長谷川毅が前進。さらに連続で攻め、SO高本幹-WTB小村と渡り、小村がトライ(12-14)。
このあと、攻められる時間帯となるも、全員でしっかりと守る。相手の得意としているモールに対しても、うまくディフェンスし、前進を許さない。ミスも出るものの、トライまでは許さない。42分にPGを決められ、12―17となってハーフタイムを迎えた。
後半は、相手の激しさに対して受け身にならないことを確認して臨んだ。6分、ハーフウェイライン付近からの長いPGを決められ、12-20とされるが、これでようやく帝京にスイッチが入る。10分、ラインアウトからモールを押し込み、PR髙井がトライを奪うと(19-20)、続く12分にはキックオフから展開。キャッチは乱れたものの、うまくキープし、WTB長谷川毅が前進。さらにつないで前進し、ラックからSH李-SO高本-WTB小村と渡り、小村がトライを奪って逆転(24-20)。
15分には、キックカウンターからSO高本が仕掛け、前方に小さくキックして自らキャッチ。FL奥井にパスし、奥井が前進。ラックからSH李-HO江良-FL青木とつないで、青木がトライ。
20分には、ラインアウトから連続でつなぎ、ラックからSH李-LO尹-WTB小村と渡り、小村がこの日4つ目のトライ(38-20)。およそ10分間で、帝京は試合の主導権を一気に取り戻した。
その後、ピンチになる場面もあるが、スクラムで相手にプレッシャーをかけるなど、強みの部分を出し、しっかりと守る。30分には、ラインアウトから攻撃。モールは組めずにラックになるが、ゴール前のラックからFL奥井が冷静に持ち出してトライを奪う(45-20)。
その後、帝京は危険なタックルによるシンビンで一人少なくなり、ゴール前まで攻め込まれる。モールを押されるが、LO江里口、FL青木らがボールに働き掛け、マイボールにする。自陣からの攻めでインターセプトされるも、WTB小村がうまくディフェンスして防ぐ。さらに、SH上村、PR崔、FL奥井らの好タックルなどで守る。キックチャージされ、ピンチになるも、ここもWTB小村が必死に戻って、トライを防ぐ。
さらにピンチを招くが、前に出るディフェンスで守り切ってノーサイド。帝京が45-20で対抗戦第3戦を勝利で飾った。
《COLUMN》
―― FWとBKが一体となったトライ ――
この試合、攻めては4トライを奪い、守りでもすばらしい働きを見せたWTB小村真也選手が、マッチコミッショナーが選ぶマンオブザマッチに選ばれました。大外のフィニッシャーとしてトライを狙うWTB小村選手が4トライできたのは、帝京が相手の外側のディフェンスをしっかりと攻略した証しとも言えるでしょう。
相手のディフェンスが薄くなっていることをしっかりと見て、そこにポジショニングし、ボールをもらいに行った小村選手の動きはとてもすばらしいものでした。その上でトライまでの流れを見ると、この状況を生み出したものは、その前のFW陣による攻撃のすばらしさが鍵だったこともわかります。
小村選手にボールが渡る前の帝京の攻撃でFW陣が強烈に前に出てきたことで、そこへのディフェンスに注力せざるを得なくなり、それによって結果として外側のディフェンスが足りなくなっていたのです。これは、筑波大学の嶋崎達也監督も試合後の記者会見で認めておられました。
また、後半20分に奪ったトライでは、ラックからボールが出る直前、LO尹選手がパスをもらうために、小村選手の方へ動いていました。ラックからSH李-LO尹-WTB小村とパスが渡ったことで、外側で数的優位をつくることができました。
「ラグビーとはいかにして数的優位をつくるのかという競技」という、根本部分を改めて思い出させてくれたトライだったと思います。
WTB小村選手のすばらしい4トライは、その前にFW陣が力強く前進し、あるいは器用に動いてパスをもらうことで、数的優位をつくったことから生まれたものだったのです。まさに文字通り「FWとBKが一体となる」ことでもぎ取ったトライ。今シーズンの帝京の強さを象徴するような、小村選手の4トライだったのではないでしょうか。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
【 前半 】
07分 【筑波大学】 トライ 敵陣連続攻撃から9が抜け出しトライ ゴール成功 0-7
18分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前スクラムから右へ展開し14小村トライ 10高本ゴール成功 7-7
31分 【筑波大学】 トライ 敵陣でキックのこぼれ球を拾いトライ ゴール成功 7-14
34分 【帝京大学】 トライ キックオフを獲得して右に展開し14小村トライ ゴール不成功 12-14
42分 【筑波大学】 ペナルティーゴール 15 成功 12-17
前半終了:帝京大学 12-17 筑波大学
【 後半 】
00分 【帝京大学】 2 福井翔 → 16 江良颯
06分 【筑波大学】 ペナルティゴール 15 成功 12-20
10分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し、1高井トライ 10高本ゴール成功 19-20
13分 【帝京大学】 トライ 自陣から継続して最後は14小村トライ ゴール不成功 24-20
16分 【帝京大学】 トライ 敵陣から継続して敵陣に深く入り込み最後は6青木トライ 10高本ゴール成功 31-20
20分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前で継続し、14小村トライ 10高本ゴール成功 38-20
27分 【帝京大学】 4 尹礼温 → 20 倉橋歓太 , 11 長谷川毅 → 23 ミティエリ・ツイナカウヴァドラ
28分 【帝京大学】 1 髙井翔太 → 17 津村大志
30分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前で連続攻撃、最後は7奥井トライ 10高本ゴール成功 45-20
31分 【帝京大学】 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢 , 9 李錦寿 → 21 上村樹輝 , 10 高本幹也 → 22 大町佳生
36分 【帝京大学】 シンビン 危険なプレーにより 23ミティエリ・ツイナカウヴァドラ シンビン
43分 【帝京大学】 7 奥井章仁 → 19 ダアンジャロ・アスイ
試合終了:帝京大学 45-20 筑波大学
(試合速報担当:4年 湯浅宏太 , 3年 辺 純鍾)
《BRIEF REVIEW》
対抗戦第3戦の相手は筑波大学。毎年、接戦を演じている相手で、昨年度も対抗戦初戦でぶつかり、17-7というロースコアの接戦だった。
この試合も前半から相手は激しいディフェンスを見せる。タックルでボールに働き掛けられ、モール・アンプレイアブルで相手ボールのスクラムとなる。6分には、スクラムから縦に攻められ、ラックから持ち出されてトライを奪われてしまう(0-7)。
その後も、相手の激しく、ボールに働き掛けるディフェンスは続く。帝京もFB谷中の冷静なキックなどで相手のキック攻撃を防ぐ。18分、帝京はスクラムでプレッシャーをかけたのち、BKで外へと展開。WTB小村が抜け出してトライを奪う(7-7)。
ここから帝京のペースへと持ち込みたいところだったが、攻める時間帯が増えるものの、得点までは至らない。31分、ゴール前への相手のハイパントが太陽の光と重なったこともありキャッチできず、こぼれたボールが相手に拾われ、そのままトライを奪われてしまう(7-14)。
直後の33分、帝京はキックオフからのボールをうまく展開し、WTB長谷川毅が前進。さらに連続で攻め、SO高本幹-WTB小村と渡り、小村がトライ(12-14)。
このあと、攻められる時間帯となるも、全員でしっかりと守る。相手の得意としているモールに対しても、うまくディフェンスし、前進を許さない。ミスも出るものの、トライまでは許さない。42分にPGを決められ、12―17となってハーフタイムを迎えた。
後半は、相手の激しさに対して受け身にならないことを確認して臨んだ。6分、ハーフウェイライン付近からの長いPGを決められ、12-20とされるが、これでようやく帝京にスイッチが入る。10分、ラインアウトからモールを押し込み、PR髙井がトライを奪うと(19-20)、続く12分にはキックオフから展開。キャッチは乱れたものの、うまくキープし、WTB長谷川毅が前進。さらにつないで前進し、ラックからSH李-SO高本-WTB小村と渡り、小村がトライを奪って逆転(24-20)。
15分には、キックカウンターからSO高本が仕掛け、前方に小さくキックして自らキャッチ。FL奥井にパスし、奥井が前進。ラックからSH李-HO江良-FL青木とつないで、青木がトライ。
20分には、ラインアウトから連続でつなぎ、ラックからSH李-LO尹-WTB小村と渡り、小村がこの日4つ目のトライ(38-20)。およそ10分間で、帝京は試合の主導権を一気に取り戻した。
その後、ピンチになる場面もあるが、スクラムで相手にプレッシャーをかけるなど、強みの部分を出し、しっかりと守る。30分には、ラインアウトから攻撃。モールは組めずにラックになるが、ゴール前のラックからFL奥井が冷静に持ち出してトライを奪う(45-20)。
その後、帝京は危険なタックルによるシンビンで一人少なくなり、ゴール前まで攻め込まれる。モールを押されるが、LO江里口、FL青木らがボールに働き掛け、マイボールにする。自陣からの攻めでインターセプトされるも、WTB小村がうまくディフェンスして防ぐ。さらに、SH上村、PR崔、FL奥井らの好タックルなどで守る。キックチャージされ、ピンチになるも、ここもWTB小村が必死に戻って、トライを防ぐ。
さらにピンチを招くが、前に出るディフェンスで守り切ってノーサイド。帝京が45-20で対抗戦第3戦を勝利で飾った。
《COLUMN》
―― FWとBKが一体となったトライ ――
この試合、攻めては4トライを奪い、守りでもすばらしい働きを見せたWTB小村真也選手が、マッチコミッショナーが選ぶマンオブザマッチに選ばれました。大外のフィニッシャーとしてトライを狙うWTB小村選手が4トライできたのは、帝京が相手の外側のディフェンスをしっかりと攻略した証しとも言えるでしょう。
相手のディフェンスが薄くなっていることをしっかりと見て、そこにポジショニングし、ボールをもらいに行った小村選手の動きはとてもすばらしいものでした。その上でトライまでの流れを見ると、この状況を生み出したものは、その前のFW陣による攻撃のすばらしさが鍵だったこともわかります。
小村選手にボールが渡る前の帝京の攻撃でFW陣が強烈に前に出てきたことで、そこへのディフェンスに注力せざるを得なくなり、それによって結果として外側のディフェンスが足りなくなっていたのです。これは、筑波大学の嶋崎達也監督も試合後の記者会見で認めておられました。
また、後半20分に奪ったトライでは、ラックからボールが出る直前、LO尹選手がパスをもらうために、小村選手の方へ動いていました。ラックからSH李-LO尹-WTB小村とパスが渡ったことで、外側で数的優位をつくることができました。
「ラグビーとはいかにして数的優位をつくるのかという競技」という、根本部分を改めて思い出させてくれたトライだったと思います。
WTB小村選手のすばらしい4トライは、その前にFW陣が力強く前進し、あるいは器用に動いてパスをもらうことで、数的優位をつくったことから生まれたものだったのです。まさに文字通り「FWとBKが一体となる」ことでもぎ取ったトライ。今シーズンの帝京の強さを象徴するような、小村選手の4トライだったのではないでしょうか。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
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