SPECIAL
スペシャル
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2023/01/02【 大学選手権大会 準決勝 】vs筑波大学 マッチレポート
2023/01/06
《試合経過》
【 前半 】
11分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前連続攻撃から右に展開し14小村がトライ 10高本ゴール成功 7-0
17分 【筑波大学】トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し左に運び11トライ ゴール不成功 7-5
25分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前スクラムをそのまま押しこみ8延原トライ ゴール不成功 12-5
34分 【帝京大学】トライ 敵陣連続攻撃から10高本が抜け出し6青木に繋ぎトライ 10高本ゴール成功19-5
36分 【帝京大学】トライ 自陣から左へ展開し13二村が抜け出し11高本に繋ぎそのままトライ ゴール不成功 24-5
38分 【帝京大学】トライ 自陣から右へ展開し9李が抜け出し15谷中に繋ぎ再び9李に繋いでトライ 10高本ゴール成功 31-5
前半終了:帝京大学 31-5 筑波大学
【 後半 】
10分 【帝京大学】トライ 敵陣連続攻撃から右に展開し、最後は4本橋がトライ ゴール不成功 36-5
13分 【帝京大学】 2 江良颯 → 16 福井翔 , 4 本橋拓馬 → 19 ダアンジャロ・アスイ , 12 松山千大 → 22 五島源
14分 【帝京大学】トライ 中盤スクラムから右へ展開し最後は13二村がトライ 10高本ゴール成功 43-5
14分 【帝京大学】 1 髙井翔太 → 17 津村大志 , 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢
19分 【帝京大学】 6 青木恵斗 → 20 尹礼温 , 9 李錦寿 → 21 岡本泰斉
23分 【帝京大学】トライ 連続攻撃から最後は22五島が抜け出しトライ 10高本ゴール成功 50-5
24分 【帝京大学】 14 小村真也 → 23 戒田慶都
26分 【帝京大学】トライ 自陣スクラムから左へ展開し、最後は11高本がトライ 10高本ゴール成功 57-5
35分 【帝京大学】トライ 敵陣スクラムからこぼれ球を繋ぎ最後は7奥井がトライ 10高本ゴール成功 64-5
38分 【帝京大学】トライ 連続攻撃から最後は18崔が抜け出しトライ 10高本ゴール成功 71-5
40分 【帝京大学】 15 谷中樹平 → 14 小村真也
試合終了:帝京大学 71-5 筑波大学
(試合速報担当:4年 湯浅宏太 3年 辺 純鍾,池上玲央)
《BRIEF REVIEW》
大学選手権もいよいよ準決勝を迎えた。対戦相手は筑波大学。対抗戦では45-20と帝京が勝利しているが、それでも前半はかなり苦しめられた。大学選手権では相手の厳しい圧力を前半から全力で跳ね返し、ゲームを有利に進めたいところだ。
帝京は立ち上がりから、いい形で攻める。ただ相手もしっかりと守り、帝京のミスを誘う。それでも攻め続け、11分に帝京がチャンスを作る。ラインアウトから連続攻撃。ややパスが乱れるが、WTB小村がうまく拾って前進。ディフェンスの隙を突き、抜け出し、走り切ってトライ。帝京が先制点を奪う(7-0)。
17分にはラインアウト・モールから展開されてトライを奪われるが(7-5)、帝京はひるむことなく、接点での厳しさを出すなど、自分たちのやるべきことをやっていく。25分、敵陣深くでペナルティをもらうとスクラムを選択し、これを押し切ってNo.8延原がスクラムトライ(12-5)。
その後、攻められる時間帯もあるが、帝京はしっかりとした守りで相手の前進を許さない。34分、SO高本幹也のキックに相手のワンタッチがあり、前方の帝京の選手たちがオンサイドとなってボールをキープ。ラックからSH李-SO高本幹也と渡り、高本が抜け出す。うまくFL青木にパスし、青木が抜け出してトライ(19-5)。
ここから帝京の攻めが止まらなくなる。直後の36分、キックオフからのボールを展開。CTB二村が抜け出し、WTB高本とむにパス。高本がハーフウェイライン付近から一気に走り切ってトライ(24-5)。続く38分には、ターンオーバーからのボールをつなぐ。WTB小村からパスをもらったSH李が抜け出す。FB谷中へパスし、谷中から再度、SH李がパスをもらって、ディフェンスをかわして走り切ってトライ(31-5)。
その後、攻め込まれるシーンもあるが、FB谷中、HO江良、CTB二村らの好タックル、No.8延原のジャッカルなどでピンチを防ぎ、ハーフタイム。前半を31-5で折り返した。
後半開始直後は一進一退の時間帯。だが、帝京は落ち着いてプレーに集中する。10分、キックカウンターから連続攻撃。SO高本幹也が前方へ小さくキックし、FL奥井がキャッチ。ラックからSH李-SO高本幹也と渡り、高本が抜け出して。LO本橋へバス。本橋がディフェンスをはじいてトライを奪う(36-5)。
14分にはスクラムから展開。No.8延原が持ち出し、WTB小村-CTB二村と渡り、二村が抜け出し、走り切ってトライ(43-5)。その後、WTB小村のキックと走りでチャンスを作るが、惜しくもノックオン。攻められるシーンもあるが、HO福井の好タックルなどで防ぐ。ペナルティからゴール前まで攻め込まれるが、全員でしっかりと守り、最後はFL尹がパス・インターセプトして反撃に出る。
23分、SO高本幹也が前方へキックし、自ら拾ってつなぐ。ラックからSH岡本泰斉-SO高本幹也-CTB五島と渡り、五島がディフェンスをはじいてトライ(50-5)。続く26分、自陣ゴール前10m付近でのスクラムから展開。WTB高本とむに渡り、高本が前方へキック。自ら拾って、そのまま走り切ってトライ(57-5)。
その後、攻められてもWTB戒田の好タックル、FL尹のジャッカルなどで守る。35分には、相手ボールのスクラムを押して、ボールを奪う。LO江里口がうまく拾って、FL奥井へパス。奥井が抜け出してトライ(64-5)。38分にはキックカウンターから連続攻撃。ラックからSH岡本泰斉が仕掛けて前進。さらにFL尹が前進し、ラックからSH岡本泰斉-PR崔と渡り、崔がトライ(71-5)。
終了間際、ピンチになるも、相手のキックにSO高本幹也が落ち着いて戻って処理し、タッチに蹴り出し、ノーサイド。71-5で帝京が勝利し、大学選手権決勝への進出を決めた。
《COLUMN》
―― 価値の認識 ――
帝京は大学選手権準決勝に勝利し、1月8日の決勝戦への進出を決めました。スコアは71-5。内容についても、周囲の記者さんたちが感嘆の声をあげるほどでした。
記者さんたちが特に感心していたのは、攻守にわたって全員が献身的に走り続ける姿と、得点差が開いたにもかかわらず、最後まで気を抜くことなく、その献身的な走りを続けたことでした。
記者会見では「点差が開いても、なぜ最後まで気を抜かずに走り続けることができたのか」という質問がありました。相馬朋和監督は「学生たちの努力の賜物」と答え、さらに「ゲームに出ている人だけでなく、またグラウンド内だけでなくグラウンド外でも、学生たちは『努力することはすばらしい』とわかっているから」と答えています。
つまり、帝京の学生たちは全員が「自分にとって努力することは価値のあることだ」と強く認識しているということです。
心理学などでは、「人は高い価値があると認識すると、その行動に対して強いモチベーションが働く」と言われています。要するに、自分にとって価値があると思うことは積極的にやるし、逆に価値が低いと認識していることはやらないということです。
勉強でもスポーツでも、あるいはゴミ拾いのような行動でも、「価値がない」と思ったら、人は行動には移しません。
子どもが宿題を嫌がるのは、宿題に対する価値の認識が低いからです。もし「宿題をやるとこんないいことがある」というような「宿題に対する高い価値」を認識できたら、「宿題をやりなさい」などと言われなくても、その子は自ら進んで宿題をやることでしょう。
その人にとってやる価値が高い行動は、他人から見るとつらいこと、しんどいこと、苦しいことのように見えても、本人にとってはそれほどではありません。やる価値のあることをやっているという認識があるからです。
つらく厳しい練習も、価値が高いと認識できているがゆえに、帝京の選手たちはそれをしっかりとやり続けることができているわけです。
さあ、あとはその成果を発揮するだけ。やってきたことの価値の高さを自ら証明する時です。1月8日がとても楽しみです。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
【 前半 】
11分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前連続攻撃から右に展開し14小村がトライ 10高本ゴール成功 7-0
17分 【筑波大学】トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し左に運び11トライ ゴール不成功 7-5
25分 【帝京大学】トライ 敵陣ゴール前スクラムをそのまま押しこみ8延原トライ ゴール不成功 12-5
34分 【帝京大学】トライ 敵陣連続攻撃から10高本が抜け出し6青木に繋ぎトライ 10高本ゴール成功19-5
36分 【帝京大学】トライ 自陣から左へ展開し13二村が抜け出し11高本に繋ぎそのままトライ ゴール不成功 24-5
38分 【帝京大学】トライ 自陣から右へ展開し9李が抜け出し15谷中に繋ぎ再び9李に繋いでトライ 10高本ゴール成功 31-5
前半終了:帝京大学 31-5 筑波大学
【 後半 】
10分 【帝京大学】トライ 敵陣連続攻撃から右に展開し、最後は4本橋がトライ ゴール不成功 36-5
13分 【帝京大学】 2 江良颯 → 16 福井翔 , 4 本橋拓馬 → 19 ダアンジャロ・アスイ , 12 松山千大 → 22 五島源
14分 【帝京大学】トライ 中盤スクラムから右へ展開し最後は13二村がトライ 10高本ゴール成功 43-5
14分 【帝京大学】 1 髙井翔太 → 17 津村大志 , 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢
19分 【帝京大学】 6 青木恵斗 → 20 尹礼温 , 9 李錦寿 → 21 岡本泰斉
23分 【帝京大学】トライ 連続攻撃から最後は22五島が抜け出しトライ 10高本ゴール成功 50-5
24分 【帝京大学】 14 小村真也 → 23 戒田慶都
26分 【帝京大学】トライ 自陣スクラムから左へ展開し、最後は11高本がトライ 10高本ゴール成功 57-5
35分 【帝京大学】トライ 敵陣スクラムからこぼれ球を繋ぎ最後は7奥井がトライ 10高本ゴール成功 64-5
38分 【帝京大学】トライ 連続攻撃から最後は18崔が抜け出しトライ 10高本ゴール成功 71-5
40分 【帝京大学】 15 谷中樹平 → 14 小村真也
試合終了:帝京大学 71-5 筑波大学
(試合速報担当:4年 湯浅宏太 3年 辺 純鍾,池上玲央)
《BRIEF REVIEW》
大学選手権もいよいよ準決勝を迎えた。対戦相手は筑波大学。対抗戦では45-20と帝京が勝利しているが、それでも前半はかなり苦しめられた。大学選手権では相手の厳しい圧力を前半から全力で跳ね返し、ゲームを有利に進めたいところだ。
帝京は立ち上がりから、いい形で攻める。ただ相手もしっかりと守り、帝京のミスを誘う。それでも攻め続け、11分に帝京がチャンスを作る。ラインアウトから連続攻撃。ややパスが乱れるが、WTB小村がうまく拾って前進。ディフェンスの隙を突き、抜け出し、走り切ってトライ。帝京が先制点を奪う(7-0)。
17分にはラインアウト・モールから展開されてトライを奪われるが(7-5)、帝京はひるむことなく、接点での厳しさを出すなど、自分たちのやるべきことをやっていく。25分、敵陣深くでペナルティをもらうとスクラムを選択し、これを押し切ってNo.8延原がスクラムトライ(12-5)。
その後、攻められる時間帯もあるが、帝京はしっかりとした守りで相手の前進を許さない。34分、SO高本幹也のキックに相手のワンタッチがあり、前方の帝京の選手たちがオンサイドとなってボールをキープ。ラックからSH李-SO高本幹也と渡り、高本が抜け出す。うまくFL青木にパスし、青木が抜け出してトライ(19-5)。
ここから帝京の攻めが止まらなくなる。直後の36分、キックオフからのボールを展開。CTB二村が抜け出し、WTB高本とむにパス。高本がハーフウェイライン付近から一気に走り切ってトライ(24-5)。続く38分には、ターンオーバーからのボールをつなぐ。WTB小村からパスをもらったSH李が抜け出す。FB谷中へパスし、谷中から再度、SH李がパスをもらって、ディフェンスをかわして走り切ってトライ(31-5)。
その後、攻め込まれるシーンもあるが、FB谷中、HO江良、CTB二村らの好タックル、No.8延原のジャッカルなどでピンチを防ぎ、ハーフタイム。前半を31-5で折り返した。
後半開始直後は一進一退の時間帯。だが、帝京は落ち着いてプレーに集中する。10分、キックカウンターから連続攻撃。SO高本幹也が前方へ小さくキックし、FL奥井がキャッチ。ラックからSH李-SO高本幹也と渡り、高本が抜け出して。LO本橋へバス。本橋がディフェンスをはじいてトライを奪う(36-5)。
14分にはスクラムから展開。No.8延原が持ち出し、WTB小村-CTB二村と渡り、二村が抜け出し、走り切ってトライ(43-5)。その後、WTB小村のキックと走りでチャンスを作るが、惜しくもノックオン。攻められるシーンもあるが、HO福井の好タックルなどで防ぐ。ペナルティからゴール前まで攻め込まれるが、全員でしっかりと守り、最後はFL尹がパス・インターセプトして反撃に出る。
23分、SO高本幹也が前方へキックし、自ら拾ってつなぐ。ラックからSH岡本泰斉-SO高本幹也-CTB五島と渡り、五島がディフェンスをはじいてトライ(50-5)。続く26分、自陣ゴール前10m付近でのスクラムから展開。WTB高本とむに渡り、高本が前方へキック。自ら拾って、そのまま走り切ってトライ(57-5)。
その後、攻められてもWTB戒田の好タックル、FL尹のジャッカルなどで守る。35分には、相手ボールのスクラムを押して、ボールを奪う。LO江里口がうまく拾って、FL奥井へパス。奥井が抜け出してトライ(64-5)。38分にはキックカウンターから連続攻撃。ラックからSH岡本泰斉が仕掛けて前進。さらにFL尹が前進し、ラックからSH岡本泰斉-PR崔と渡り、崔がトライ(71-5)。
終了間際、ピンチになるも、相手のキックにSO高本幹也が落ち着いて戻って処理し、タッチに蹴り出し、ノーサイド。71-5で帝京が勝利し、大学選手権決勝への進出を決めた。
《COLUMN》
―― 価値の認識 ――
帝京は大学選手権準決勝に勝利し、1月8日の決勝戦への進出を決めました。スコアは71-5。内容についても、周囲の記者さんたちが感嘆の声をあげるほどでした。
記者さんたちが特に感心していたのは、攻守にわたって全員が献身的に走り続ける姿と、得点差が開いたにもかかわらず、最後まで気を抜くことなく、その献身的な走りを続けたことでした。
記者会見では「点差が開いても、なぜ最後まで気を抜かずに走り続けることができたのか」という質問がありました。相馬朋和監督は「学生たちの努力の賜物」と答え、さらに「ゲームに出ている人だけでなく、またグラウンド内だけでなくグラウンド外でも、学生たちは『努力することはすばらしい』とわかっているから」と答えています。
つまり、帝京の学生たちは全員が「自分にとって努力することは価値のあることだ」と強く認識しているということです。
心理学などでは、「人は高い価値があると認識すると、その行動に対して強いモチベーションが働く」と言われています。要するに、自分にとって価値があると思うことは積極的にやるし、逆に価値が低いと認識していることはやらないということです。
勉強でもスポーツでも、あるいはゴミ拾いのような行動でも、「価値がない」と思ったら、人は行動には移しません。
子どもが宿題を嫌がるのは、宿題に対する価値の認識が低いからです。もし「宿題をやるとこんないいことがある」というような「宿題に対する高い価値」を認識できたら、「宿題をやりなさい」などと言われなくても、その子は自ら進んで宿題をやることでしょう。
その人にとってやる価値が高い行動は、他人から見るとつらいこと、しんどいこと、苦しいことのように見えても、本人にとってはそれほどではありません。やる価値のあることをやっているという認識があるからです。
つらく厳しい練習も、価値が高いと認識できているがゆえに、帝京の選手たちはそれをしっかりとやり続けることができているわけです。
さあ、あとはその成果を発揮するだけ。やってきたことの価値の高さを自ら証明する時です。1月8日がとても楽しみです。
(文・木村俊太/写真・志賀由佳)
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