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2024/11/24【 関東大学ジュニア選手権】vs明治大学 マッチレポート
2024/11/25
11月24日(日)・百草グラウンド
●帝京大学26-29明治大学○
《BRIEF REVIEW》
関東大学対抗戦とリーグ戦のBチームが争うジュニア選手権。今シーズンの順位決定戦は例年と異なりトーナメント戦は行われず、カテゴリー1の1位と2位が決勝戦(1位2位決定戦)を行う形となった。
対戦相手は明治大学。総当たり戦では10月27日に対戦し、45-28で帝京が勝利しているが、メンバーの入れ替わりやお互いの成長もあり、けっして油断できない相手だ。
先制したのは帝京。3分、ラインアウトからつなぐ。FB神田(陸)が体勢を崩しながらもうまく前方へキック。これをFL甲斐が拾ってトライを奪う(7-0)。しかし、ここからミスやペナルティ、判断ミスなどもあり、攻められる時間帯となる。
7分にスクラムからつながれてトライを奪われると、相手の50:22などもあり、15分にはラインアウトからつながれ、キックをインゴールでキャッチされてトライを献上する(7-14)。
さらに20分。ラインアウトからつながれてトライを許し、7-21とされる。直後の22分、FB神田(陸)が自陣からランで攻め上がり、そのまま走り切ってトライを奪うが(14-21)、30分にラインアウトからつながれ、トライを許してしまう(14-26)。
その後、WTB寺山がランで抜け出し、チャンスを作るが、ミスが出て得点にまでは至らず、前半を14-26で折り返した。
ハーフタイムには、相馬監督から「もっとボールを持って攻めよう」とアドバイスがあり、守りの面では「ゴールラインを背負ったところからが本当のディフェンス。簡単にゴールラインを割らせているようでは、ラグビーにならない」と檄が飛んだ。
気持ちを入れ直して臨んだ後半。帝京は攻める姿勢を前面に出していく。5分、後半から入ったWTB青栁(潤)がカウンターアタックから仕掛けて大きく前進し、チャンスメイク。ラックからPR小林(龍)が持ち出してトライ(21-26)。
9分にドロップゴールを決められ(21-29)、その後も攻められる場面があるが、FL吉田(有)のジャッカルなどもあり、しっかり防ぐ。24分には、CTB松澤のキックパスをWTB青栁(潤)がキャッチし、そのまま走り切ってトライを奪い、26-29と3点差に詰め寄る。
ここから帝京は幾度もチャンスを掴むが、もう一歩のところでトライを取り切れない。敵陣深くでペナルティを得るが、PGは選択せず、逆転トライを狙いに行く。終了間際、FWで攻め、フェイズを重ねる。インゴールに届いたかというシーンで、痛恨のノックオンの笛。
相手ボールのスクラムとなり、蹴り出されてノーサイド。帝京は26-29で惜しくもジュニア選手権準優勝となった。
《COLUMN》
―― のびしろ ――
今シーズンのジュニア選手権決勝(1位・2位決定戦)は、3点及ばず、帝京は準優勝となりました。後半は相手をノートライに抑えていますので、数字的には前半で勝敗が決まってしまったと思われるかもしれませんが、後半、何度も逆転チャンスを得ながらそれをモノにできなかった点を考えると、前後半を通じて攻守ともに勝負所でうまくいかなかったことが、最終的に3点という差になってしまったと言えるでしょう。
前半の守備について相馬監督はハーフタイムに「ゴールラインを背負ってからが本当のディフェンス。そこで簡単にゴールラインを割らせてしまったら、ラグビーにならない」と伝えました。後半はその檄が奏功したのか、ノートライに抑えることができましたが、逆に攻撃面で大事な場面でのミスがいくつか出てしまいました。
Bチームの試合で出た「課題」は、チーム全体として改善していかなければならないものです。ただ幸いなことに、どれも改善可能な課題です。
ある塾の広告にこんなキャッチコピーが載ってしました。
「苦手は全部のびしろだ」
塾に通う生徒さんたちには、英語が苦手、数学が苦手など、苦手がたくさんあるのが当たり前。ここで逆に「苦手は全部のびしろだ」と考えることで、勉強へのモチベーションを上げようとしているのでしょう。
ラグビーでも同じです。この試合で出た「課題」は全部「のびしろ」です。
ただし、残された時間はそう長くはありません。入試が目前に迫った受験生同様、大学選手権は目の前に迫っています。では、どうするか。本気度の高い受験生なら、限られた時間でやるべき勉強を死に物狂いでやるはずです。
「のびしろ」は試験当日までに「実力」に変わっていなければなりません。「のびしろ」のまま入試に臨めば、合格はおぼつきません。
「のびしろ」を「実力」に変えられるか、「のびしろ」のままで終わらせるか。チームにとって、ここからが本当の勝負です。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
●帝京大学26-29明治大学○
《BRIEF REVIEW》
関東大学対抗戦とリーグ戦のBチームが争うジュニア選手権。今シーズンの順位決定戦は例年と異なりトーナメント戦は行われず、カテゴリー1の1位と2位が決勝戦(1位2位決定戦)を行う形となった。
対戦相手は明治大学。総当たり戦では10月27日に対戦し、45-28で帝京が勝利しているが、メンバーの入れ替わりやお互いの成長もあり、けっして油断できない相手だ。
先制したのは帝京。3分、ラインアウトからつなぐ。FB神田(陸)が体勢を崩しながらもうまく前方へキック。これをFL甲斐が拾ってトライを奪う(7-0)。しかし、ここからミスやペナルティ、判断ミスなどもあり、攻められる時間帯となる。
7分にスクラムからつながれてトライを奪われると、相手の50:22などもあり、15分にはラインアウトからつながれ、キックをインゴールでキャッチされてトライを献上する(7-14)。
さらに20分。ラインアウトからつながれてトライを許し、7-21とされる。直後の22分、FB神田(陸)が自陣からランで攻め上がり、そのまま走り切ってトライを奪うが(14-21)、30分にラインアウトからつながれ、トライを許してしまう(14-26)。
その後、WTB寺山がランで抜け出し、チャンスを作るが、ミスが出て得点にまでは至らず、前半を14-26で折り返した。
ハーフタイムには、相馬監督から「もっとボールを持って攻めよう」とアドバイスがあり、守りの面では「ゴールラインを背負ったところからが本当のディフェンス。簡単にゴールラインを割らせているようでは、ラグビーにならない」と檄が飛んだ。
気持ちを入れ直して臨んだ後半。帝京は攻める姿勢を前面に出していく。5分、後半から入ったWTB青栁(潤)がカウンターアタックから仕掛けて大きく前進し、チャンスメイク。ラックからPR小林(龍)が持ち出してトライ(21-26)。
9分にドロップゴールを決められ(21-29)、その後も攻められる場面があるが、FL吉田(有)のジャッカルなどもあり、しっかり防ぐ。24分には、CTB松澤のキックパスをWTB青栁(潤)がキャッチし、そのまま走り切ってトライを奪い、26-29と3点差に詰め寄る。
ここから帝京は幾度もチャンスを掴むが、もう一歩のところでトライを取り切れない。敵陣深くでペナルティを得るが、PGは選択せず、逆転トライを狙いに行く。終了間際、FWで攻め、フェイズを重ねる。インゴールに届いたかというシーンで、痛恨のノックオンの笛。
相手ボールのスクラムとなり、蹴り出されてノーサイド。帝京は26-29で惜しくもジュニア選手権準優勝となった。
《COLUMN》
―― のびしろ ――
今シーズンのジュニア選手権決勝(1位・2位決定戦)は、3点及ばず、帝京は準優勝となりました。後半は相手をノートライに抑えていますので、数字的には前半で勝敗が決まってしまったと思われるかもしれませんが、後半、何度も逆転チャンスを得ながらそれをモノにできなかった点を考えると、前後半を通じて攻守ともに勝負所でうまくいかなかったことが、最終的に3点という差になってしまったと言えるでしょう。
前半の守備について相馬監督はハーフタイムに「ゴールラインを背負ってからが本当のディフェンス。そこで簡単にゴールラインを割らせてしまったら、ラグビーにならない」と伝えました。後半はその檄が奏功したのか、ノートライに抑えることができましたが、逆に攻撃面で大事な場面でのミスがいくつか出てしまいました。
Bチームの試合で出た「課題」は、チーム全体として改善していかなければならないものです。ただ幸いなことに、どれも改善可能な課題です。
ある塾の広告にこんなキャッチコピーが載ってしました。
「苦手は全部のびしろだ」
塾に通う生徒さんたちには、英語が苦手、数学が苦手など、苦手がたくさんあるのが当たり前。ここで逆に「苦手は全部のびしろだ」と考えることで、勉強へのモチベーションを上げようとしているのでしょう。
ラグビーでも同じです。この試合で出た「課題」は全部「のびしろ」です。
ただし、残された時間はそう長くはありません。入試が目前に迫った受験生同様、大学選手権は目の前に迫っています。では、どうするか。本気度の高い受験生なら、限られた時間でやるべき勉強を死に物狂いでやるはずです。
「のびしろ」は試験当日までに「実力」に変わっていなければなりません。「のびしろ」のまま入試に臨めば、合格はおぼつきません。
「のびしろ」を「実力」に変えられるか、「のびしろ」のままで終わらせるか。チームにとって、ここからが本当の勝負です。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
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