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2024/11/30【 関東大学対抗戦A 】vs筑波大学 マッチレポート
2024/12/02
関東大学対抗戦A 対筑波大学戦
11月30日(日)・秩父宮ラグビー場
○帝京大学80-0筑波大学●
《BRIEF REVIEW》
対抗戦もいよいよ最終戦。対戦相手は筑波大学。帝京としては大学選手権に向けて、自分たちのラグビーを再確認する戦いをしたい。
立ち上がりからチャンスを掴む帝京。ペナルティをもらい、敵陣深く攻め込むが、ここはミスもあり得点には至らない。だが、攻守に力強さを見せ、接点で常に前に出る戦いを見せる。
得点が動いたのは8分。ラインアウトからつなぐ。ラックからSH李-CTB上田-SO本橋(尭)-FB小村-WTB生田と渡り、生田が走り切ってトライ(7-0)。
その後、WTB日隈のハイパントキャッチからチャンスを作るが、相手の厳しいタックルを浴び、一転ピンチとなる。相手ボールのラインアウトを奪ってつなぐが、ここでもプレシャーを受ける。FL森元が自陣インゴールでタックルを受けながらも落ち着いて処理し、グラウンディングせずにつないで、タッチに逃れる。
ここから帝京の接点での強さがさらに際立ってくる。ラックでターンオーバーして攻めに転じる。17分、深く攻め込んだ地点でのラインアウトからモールを一気に押し込んで、HO當眞がトライ(14-0)。
攻められる場面もあるが、FL森元のジャッカルなどで防ぐ。大きなチャンスで最後にミスが出るシーンもあるが、25分、FB小村のハイパントをWTB日隈が好キャッチして展開。ラックからSH李-FB小村-LO本橋(拓)-SO本橋(尭)-FL青木-CTB上田-WTB日隈とつなぎ、日隈がタックルを受けながらも手を伸ばしてトライ(21-0)。
続く29分、相手ボールのラインアウトのこぼれ球をLOダウナカマカマが拾ってつなぐ。ラックからSH李-LO本橋(拓)-FB小村-No.8グアイニ-WTB生田と渡り、生田が抜け出し、走り切ってトライ(26-0)。
36分にはスクラムからつなぐ。SH李-CTB大町-SO本橋(尭)と渡り、本橋(尭)が抜け出してトライ(33-0)。42分、SO本橋(尭)の好タッチキックで深く攻め込み、マイボール・ラインアウト。モールを押し切って、FL森元がトライ。前半を40-0で折り返した。
後半も開始早々から、帝京の力強さが際立つ。2分、ラインアウトからつなぐ。CTB大町が前進。ラックからSH李-FL青木-WTB日隈と渡り、日隈が抜け出してトライ(45-0)。
その後、攻められるシーンもあるが、SO本橋(尭)がインターセプト。さらに攻められる場面もあるが、SH李の好タックルなどで防ぐ。
9分、ラインアウトからモールを押し切り、No.8グアイニがトライ(52-0)。その後、相手に走られ、ピンチになるシーンもあるが、WTB生田の好タックルから相手が蹴ったボールをWTB日隈がうまくキャッチして防ぐ。さらに攻められるシーンでも、LOダウナカマカマがジャッカルして防ぐ。
20分、FB神田(陸)がカウンターアタックで大きく前進してつなぐ。ラックからSH李-FL森元-FB神田(陸)-SO本橋(尭)とつなぎ、ボールがやや乱れるも、FB神田が拾ってそのまま前進してトライ(59-0)。
24分にはラインアウトからつなぐ。PR森山が大きく前進。ラックからSH李-SO本橋(尭)と渡り、本橋(尭)が抜け出してトライ(66-0)。
ここから得点からは遠ざかる時間帯となるが、帝京の力強さは変わらない。ミスも出るが、それでもさらに力強く攻め続ける。
37分、ラインアウトからモールを押し込む。HO知念が持ち出してトライ(73-0)。40分には、キックチャージされたボールをPR清水(栞)が拾って、大きく前進。WTB生田にパスし、生田が走り切ってトライ(80-0)。
終始、力強さを見せ、ハードワークをし続けた帝京が80-0で対抗戦最終戦を勝利で飾った。なお、他校の結果などにより、帝京は対抗戦2位枠での大学選手権出場が決まった。
《COLUMN》
―― ここから ――
対抗戦が終わり、いよいよ大学選手権が始まります。帝京は対抗戦の優勝こそ逃しましたが(「対抗戦に優勝という概念はない」と言う人もいますが、「大学選手権1位枠」との違いもあることから、ここでは便宜上、「優勝」という表現を使います)、照準を大学選手権優勝に合わせ、ここからさらに成長していきます。
帝京のこれまでの歴史を振り返ると、大学選手権9連覇の時期に対抗戦の優勝を逃した年が、2009年度(V1)、2010年度(V2)と二度ありました。また、対抗戦同率優勝ながら、大学選手権には2位枠で出場した年が一度ありました(2012年度・V4)。ここ最近の3連覇では、対抗戦もすべて優勝しています。
これまでにもこのコラムで何度か書いていますが、最も劇的だったのは、V2を目指す吉田光治郎キャプテンの代の2010年度ではないでしょうか。対抗戦終盤で、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学の3校に3連敗。対抗戦4位で大学選手権に挑むことになりました。
対抗戦終了後に4年生が集まって決起集会(いわゆる「飲み会」)を行い、吉田キャプテンの「みんなの力を俺に貸してくれ」という一言で4年生がまとまり、チームは大学選手権連覇を果たしました。
今シーズン、たしかに帝京は対抗戦優勝を逃しました。でも、過去には4位から大学日本一になった年が二度もあります。これからの頑張り次第で、十分達成可能な目標です。ただし、あくまでも「これからの頑張り次第」。先輩たちも、対抗戦後の並々ならぬ頑張りによって、逆転優勝を勝ち取ったのです。
この日の帰り際、相馬監督と目が合ったので「いいチームになってきましたね」と声をかけさせていただきました。相馬監督はこう答えました。
「なってきましたね。でも、ここからです。」
ここからの学生たちの成長が楽しみです。しっかりと見守りたいと思います。
(文/木村俊太・写真/和田八束)
11月30日(日)・秩父宮ラグビー場
○帝京大学80-0筑波大学●
《BRIEF REVIEW》
対抗戦もいよいよ最終戦。対戦相手は筑波大学。帝京としては大学選手権に向けて、自分たちのラグビーを再確認する戦いをしたい。
立ち上がりからチャンスを掴む帝京。ペナルティをもらい、敵陣深く攻め込むが、ここはミスもあり得点には至らない。だが、攻守に力強さを見せ、接点で常に前に出る戦いを見せる。
得点が動いたのは8分。ラインアウトからつなぐ。ラックからSH李-CTB上田-SO本橋(尭)-FB小村-WTB生田と渡り、生田が走り切ってトライ(7-0)。
その後、WTB日隈のハイパントキャッチからチャンスを作るが、相手の厳しいタックルを浴び、一転ピンチとなる。相手ボールのラインアウトを奪ってつなぐが、ここでもプレシャーを受ける。FL森元が自陣インゴールでタックルを受けながらも落ち着いて処理し、グラウンディングせずにつないで、タッチに逃れる。
ここから帝京の接点での強さがさらに際立ってくる。ラックでターンオーバーして攻めに転じる。17分、深く攻め込んだ地点でのラインアウトからモールを一気に押し込んで、HO當眞がトライ(14-0)。
攻められる場面もあるが、FL森元のジャッカルなどで防ぐ。大きなチャンスで最後にミスが出るシーンもあるが、25分、FB小村のハイパントをWTB日隈が好キャッチして展開。ラックからSH李-FB小村-LO本橋(拓)-SO本橋(尭)-FL青木-CTB上田-WTB日隈とつなぎ、日隈がタックルを受けながらも手を伸ばしてトライ(21-0)。
続く29分、相手ボールのラインアウトのこぼれ球をLOダウナカマカマが拾ってつなぐ。ラックからSH李-LO本橋(拓)-FB小村-No.8グアイニ-WTB生田と渡り、生田が抜け出し、走り切ってトライ(26-0)。
36分にはスクラムからつなぐ。SH李-CTB大町-SO本橋(尭)と渡り、本橋(尭)が抜け出してトライ(33-0)。42分、SO本橋(尭)の好タッチキックで深く攻め込み、マイボール・ラインアウト。モールを押し切って、FL森元がトライ。前半を40-0で折り返した。
後半も開始早々から、帝京の力強さが際立つ。2分、ラインアウトからつなぐ。CTB大町が前進。ラックからSH李-FL青木-WTB日隈と渡り、日隈が抜け出してトライ(45-0)。
その後、攻められるシーンもあるが、SO本橋(尭)がインターセプト。さらに攻められる場面もあるが、SH李の好タックルなどで防ぐ。
9分、ラインアウトからモールを押し切り、No.8グアイニがトライ(52-0)。その後、相手に走られ、ピンチになるシーンもあるが、WTB生田の好タックルから相手が蹴ったボールをWTB日隈がうまくキャッチして防ぐ。さらに攻められるシーンでも、LOダウナカマカマがジャッカルして防ぐ。
20分、FB神田(陸)がカウンターアタックで大きく前進してつなぐ。ラックからSH李-FL森元-FB神田(陸)-SO本橋(尭)とつなぎ、ボールがやや乱れるも、FB神田が拾ってそのまま前進してトライ(59-0)。
24分にはラインアウトからつなぐ。PR森山が大きく前進。ラックからSH李-SO本橋(尭)と渡り、本橋(尭)が抜け出してトライ(66-0)。
ここから得点からは遠ざかる時間帯となるが、帝京の力強さは変わらない。ミスも出るが、それでもさらに力強く攻め続ける。
37分、ラインアウトからモールを押し込む。HO知念が持ち出してトライ(73-0)。40分には、キックチャージされたボールをPR清水(栞)が拾って、大きく前進。WTB生田にパスし、生田が走り切ってトライ(80-0)。
終始、力強さを見せ、ハードワークをし続けた帝京が80-0で対抗戦最終戦を勝利で飾った。なお、他校の結果などにより、帝京は対抗戦2位枠での大学選手権出場が決まった。
《COLUMN》
―― ここから ――
対抗戦が終わり、いよいよ大学選手権が始まります。帝京は対抗戦の優勝こそ逃しましたが(「対抗戦に優勝という概念はない」と言う人もいますが、「大学選手権1位枠」との違いもあることから、ここでは便宜上、「優勝」という表現を使います)、照準を大学選手権優勝に合わせ、ここからさらに成長していきます。
帝京のこれまでの歴史を振り返ると、大学選手権9連覇の時期に対抗戦の優勝を逃した年が、2009年度(V1)、2010年度(V2)と二度ありました。また、対抗戦同率優勝ながら、大学選手権には2位枠で出場した年が一度ありました(2012年度・V4)。ここ最近の3連覇では、対抗戦もすべて優勝しています。
これまでにもこのコラムで何度か書いていますが、最も劇的だったのは、V2を目指す吉田光治郎キャプテンの代の2010年度ではないでしょうか。対抗戦終盤で、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学の3校に3連敗。対抗戦4位で大学選手権に挑むことになりました。
対抗戦終了後に4年生が集まって決起集会(いわゆる「飲み会」)を行い、吉田キャプテンの「みんなの力を俺に貸してくれ」という一言で4年生がまとまり、チームは大学選手権連覇を果たしました。
今シーズン、たしかに帝京は対抗戦優勝を逃しました。でも、過去には4位から大学日本一になった年が二度もあります。これからの頑張り次第で、十分達成可能な目標です。ただし、あくまでも「これからの頑張り次第」。先輩たちも、対抗戦後の並々ならぬ頑張りによって、逆転優勝を勝ち取ったのです。
この日の帰り際、相馬監督と目が合ったので「いいチームになってきましたね」と声をかけさせていただきました。相馬監督はこう答えました。
「なってきましたね。でも、ここからです。」
ここからの学生たちの成長が楽しみです。しっかりと見守りたいと思います。
(文/木村俊太・写真/和田八束)
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